【目次】
基盤モデルは「Stable Diffusion 3.5 Large」
「Emi(Ethereal master of illustration)」は無償で使うことができ、商用利用もOKな画像生成AIです。2024年6月に前バージョンの「Emi 2.5」が公開されており、今回の「Emi 3」は約半年後のメジャーアップデートとなりました。本サービスを提供するAI Picassoは、AIイラストアプリの「AIピカソ」をはじめ、「AI素材.com」「AIいらすとや」「Loose AI」などの提供で広く知られています。「Emi 3」は、「Stable Diffusion 3.5 Large」を基盤モデルにして開発されました。「Stable Diffusion 3.5 Large」では、同意しないユーザーの画像を機械学習に用いないオプトアウトが採用されています。従来の「Emi」シリーズは基盤モデルが「Stable Diffusion XL」でしたが、この変更により「Emi 3は従来より倫理的に作られていると考えております」というスタンスを、AI Picassoは発表しています。
アニメや漫画のテイストのイラスト表現に特化
「Emi 3」が得意とするのは、いわゆる「日本っぽさ」のあるアニメ調のイラストです。反対に、写真のような画像の生成には適していません。漫画やアニメなどのジャンルのAIアート生成に特化しており、同社のノウハウを用いて表現能力が高い画像が生成されるようにチューニングされています。
出力向上のためのプロンプトでは約200単語までの入力が可能で、「AnimagineXL」と同じプロンプトを使うこともできます。また「ChatGPTを用いてプロンプトを洗練すると、自分の枠を超えた作品に出会えます」とも紹介されています。
商用利用を前提とした設計のモデル
本モデルは、商用利用を前提として設計されています。主な用途としては、「イラストや漫画、アニメの作画補助」「依頼の際のクリエイターとのコミュニケーション」「自己表現」「研究開発」「教育(課題制作など)」といったものが想定されています。「画像生成サービスの商用提供」の用途については、特に「生成物の取り扱いには注意して使ってください」との注意書きも添えられています。
一方で「このような用途に使ってはいけない」という例も挙げられています。想定されない用途は「物事を事実として表現するようなこと」「先生を困らせるようなこと」「その他、創作業界に悪影響を及ぼすこと」などです。
URL:https://huggingface.co/aipicasso/emi-3* * * * * * * * * *
画像生成AIは、依然として「無断転載画像」が学習に使用される心配や、クリエイターからのそこへの抵抗が根強く、今回の「Emi 3」では追加学習で無断転載画像が用いられていないことを前面にアピールしています。また、“日本的” なアニメ・漫画らしい表現に特化していることも大きな特徴で、例として挙げられている画像はたしかに日本のインターネット文化で好まれやすいテイストにかなり近付いている印象を受けるものもありました。同社では、ユーザーからのフィードバックを生かしたさらなるサービス向上を目指しており、質問や懸念の意見、AI開発に関する相談なども幅広く受け付けています。
AI Picasso株式会社
URL:http://aipicasso.co.jp/
2024/12/26











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