キヤノン株式会社が、特定非営利活動法人京都文化協会と共同で推進している「綴プロジェクト」の公式Webサイトとロゴをリニューアルしました。新しいWebサイトには、同プロジェクトの魅力を知ることができるコンテンツが新設されています。


【目次】

日本の文化財を未来へつなぐプロジェクト

2007年に開始された「綴プロジェクト」は、日本古来の貴重な文化財を未来へと継承するための文化支援活動です。正式名称は「文化財未来継承プロジェクト」ですが、「綴プロジェクト」の愛称で広く親しまれています。

具体的な活動内容の中心は、オリジナルの文化財を忠実に再現した高精細複製品の制作です。そこでは、キヤノンの入力/画像処理/出力に関するイメージング技術と、京都伝統工芸の匠の技がふんだんに生かされています。

キヤノン、「綴プロジェクト」のWebサイトとロゴをリニューアル
2024年に制作・公開された「唐獅子図屏風」(右隻:国宝 狩野永徳筆 左隻:国宝附 狩野常信筆)の高精細複製品日本古来の貴重な文化財には、作品を保護するために鑑賞の機会が限られているものも少なくありません。高精細複製品を制作することで、大切なオリジナル作品を保存しながらも、多くの人に身近な空間で鑑賞してもらえる機会を生み出せます。これまでにも、葛飾北斎や俵屋宗達や尾形光琳の作品など、60を超える作品の高精細複製品が制作されてきました。

本を綴る糸をモチーフとしたロゴのデザイン

同プロジェクトでは、発足から同じロゴが使われてきましたが、2024年末にリニューアルを果たしました。新たなロゴでは「日本の美」を過去から未来へとつなぎ、人と人とを結びつける様子が表現されています。モチーフとなったのは、本を綴る「糸」です。

キヤノン、「綴プロジェクト」のWebサイトとロゴをリニューアル
リニューアルされたロゴのデザインロゴの刷新と同時に、公式Webサイトも大きくリニューアルされています。新しいWebサイトでは、プロジェクトに関わる人の想いや高精細複製品の活用事例を通して、日本の文化財が未来へつながるストーリーを伝えることがコンセプトになっています。

キヤノン、「綴プロジェクト」のWebサイトとロゴをリニューアル
Webサイトもリニューアル

作品の細部やコラムも楽しめるWebサイト

Webサイトの見どころとして挙げられているのは「作品を拡大して細部までじっくり鑑賞できること」「複製品ならではの展示風景を楽しめること」「新設された多彩な読み物コンテンツ」の3つです。作品紹介ページでは、自然光の中で畳の上に置かれた作品の様子など、オリジナルの文化財では実現が難しい複製品ならではの展示風景の写真も楽しむことができます。


キヤノン、「綴プロジェクト」のWebサイトとロゴをリニューアル
綴プロジェクトで撮影した画像によって大胆に拡大して細部を見られる作品紹介もあり(一部のみ対応)今回のリニューアルでぜひ注目したいのは新設された読み物コンテンツで、過去の展示会を追体験できる展示レポートや制作秘話などが公開されています。一例として、コラム欄の「『美の分身』をお届けするために~撮影現場より~」と題したページでは、「綴プロジェクト」での撮影では市販のキヤノン製品が使用されており、現在のシステムではEOS R5やRF400mmの望遠レンズが用いられていることなどが明かされています。

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「綴プロジェクト」は、普段はなかなか見る機会がない国宝や重要文化財など、貴重な作品を鑑賞できる機会を増やす意義深い取り組みです。リニューアルされたWebサイトでは具体的な高精細複製品の制作プロセスなども公開されていて、「読み物」としても楽しいサイトとなりました。

キヤノン株式会社
URL:https://global.canon/ja/tsuzuri/

2025/01/09

キヤノン、「綴プロジェクト」のWebサイトとロゴをリニューアル
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