田渕俊夫「運河」2024年/個人蔵
日本美術院の再興110周年を記念した展覧会「同人たちの出世作といま-無窮をめざして-」
那波多目功一「八ツ橋花菖蒲」2024年/個人蔵2025年2月19日(水)から3月3日(月)まで、日本橋三越本店 本館7Fの催物会場にて「再興第110回院展記念展『同人たちの出世作といま-無窮をめざして-』」が開催されます。90点の日本画が一堂に集まる展覧会です。


【目次】

横山大観らによる再興から110年の院展

日本画の研究団体である日本美術院は、1898年に岡倉天心(1863~1913年)の指導のもとで創設されました。現在では公募展の名称である「院展」で広く知られています。日本美術院は、岡倉天心の没後の1914年に横山大観(1868~1958年)らによって再興され、同年に日本橋三越本店で「日本美術院再興記念展覧会」が開催されました。

2025年はそこから110周年の節目の年です。それを記念した「再興第110回院展記念展」として、今回の展覧会の開催が決定しました。

歴代の巨匠と現在の画家の作品を一堂で展示

本展では、横山大観のほか、安田靫彦(1884~1978年)、奥村土牛(1889~1990年)、小倉遊亀(1895~2000年)、平山郁夫(1930~2009年)、松尾敏男(1926~2016年)といった巨匠たちの作品が一挙に紹介されます。特に注目されるのは横山大観の「生々流転(未完)」で、全幅の展示は半世紀ぶりのことです。

日本美術院の再興110周年を記念した展覧会「同人たちの出世作といま-無窮をめざして-」
横山大観「生々流転(未完)※部分」1923年/横山大観記念館蔵同時に、現在の日本の画壇で活躍している37名の作品も紹介されます。代表的な出世作と新作・近作をあわせて展示することが特徴です。

日本美術院の再興110周年を記念した展覧会「同人たちの出世作といま-無窮をめざして-」
宮北千織「かりね」2017年(個人蔵)展示作家(敬称略/推挙順)下田義寬/小山硬/福井爽人/伊藤髟耳/田渕俊夫/那波多目功一/手塚雄二/福王寺 一彦/梅原幸雄/宮廻正明/西田俊英/松村公嗣/大矢紀/高橋天山/吉村誠司/村上裕二/倉島重友/清水由朗/齋藤満栄/小田野尚之/宮北千織/大野逸男/北田克己/村岡 貴美男/井手康人/前原満夫/中村譲/國司華子/藁谷実/岸野香/松本高明/番場三雄/髙島圭史/山本浩之/山田伸/前田力/武部雅子

会期中に開催される2つのトークイベント

会期中に各種の関連イベントも開催されます。2月22日(土)の14:00からは横山大観記念館代表理事の横山浩一氏と手塚雄二氏、3月1日(土)の14:00からは奥村土牛に師事した西田俊英氏を招いてギャラリートークを開催予定です。展覧会の入場チケットのみで参加でき、事前予約は必要とされていません。各日10:00から会場入口で整理券が配布されます。

日本美術院の再興110周年を記念した展覧会「同人たちの出世作といま-無窮をめざして-」
西田俊英「樹の変容・あるいは獣」2023年(武蔵野美術大学美術館・図書館蔵)ギャラリートークの終了後には、第2会場出口付近で、各日の作家によるサイン会も実施されます。
「記念誌 再興110回院展記念展『画を結ぶ-院展人物誌-』」または「図録 再興110回院展記念展『同人たちの出世作といま-無窮をめざして-』」の購入者が対象で、定員は先着で各日100名です。

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■期間:
2025年2月19日(水)~3月3日(月)

■開催場所:
日本橋三越本店 本館7F 催物会場
東京都中央区日本橋室町1-4-1

■問い合わせ先:
公益財団法人日本美術院/日本橋三越本店
tel. 03-3241-3311(日本橋三越本店 大代表)
url. https://www.mistore.jp/store/nihombashi.html

日本美術院の再興110周年を記念した展覧会「同人たちの出世作といま-無窮をめざして-」
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