株式会社ヤマハミュージックジャパンは、2025年4月1日(火)に、ベーゼンドルファー グランドピアノ「The Great Wave off Kanagawa(神奈川沖浪裏)」を発売します。葛飾北斎の浮世絵が描かれたピアノで、全世界16台限定のモデルです。


【目次】

葛飾北斎の代表作をモチーフにしたデザイン

本製品は、ヤマハ株式会社の100%子会社であるL.Bösendorfer Klavierfabrik GmbH(ベーゼンドルファー社)のグランドピアノの限定モデルとして誕生しました。葛飾北斎の「富嶽三十六景」の中でも特に有名な「神奈川沖浪裏」をモチーフにしたデザインです。ピアノの屋根の内側に特殊な印刷技術で「神奈川沖浪裏」が描かれています。

ヤマハ、葛飾北斎の浮世絵をデザインに取り入れたグランドピアノを開発
色彩テーマも作品から継承されており、本体の側板の内側と椅子のクッションにプルシアンブルーがあしらわれました。ピアノのフレームと譜面台に施された葛飾北斎の署名は赤色です。鍵盤の左側の拍子木部分には、シリアルナンバーが刻印された真鍮プレートが埋め込まれています。

オーストリアの職人の手作業で完成

このグランドピアノは、ベーゼンドルファーのラインナップの中でも人気が高いVCシリーズ「214VC」がベースとなっています。オーストリアの熟練した職人の手作業によって、丁寧に作り込まれました。全てのチューニングピンに1本ずつ弦を張る「総1本張り」の手法で音程の安定性を高め、低音部の弦には手巻きの巻き線が採用されています。

自動演奏機能搭載モデルでは、クラシックやジャズなどの1,000曲以上のコンテンツの自動演奏も可能です。希望小売価格が4,994万(税込)という非常に貴重なモデルとなっています。自動演奏機能を搭載していないモデルも販売される予定です。

音楽の都・ウィーンと日本文化の融合

本製品は、2025年4月13日(日)から10月13日(月・祝)まで、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)のオーストリアパビリオンにも出展されます。これまでにもベーゼンドルファーは、1873年のウィーン万国博覧会をはじめ、パリやブリュッセルなどで特別にデザインされたピアノを披露してきました。


ベーゼンドルファー社は、音楽の都として知られるウィーンで1828年に設立された現存する最古のピアノメーカーです。1873年のウィーン万国博覧会は、オーストリア初の万国博覧会であるとともに、日本が初参加した万博でもあります。今回の「The Great Wave off Kanagawa」は、オーストリアのピアノ製造の伝統と日本文化の融合も象徴する1台です。

ヤマハ、葛飾北斎の浮世絵をデザインに取り入れたグランドピアノを開発
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「The Great Wave off Kanagawa」は、「神奈川沖浪裏」の大胆なビジュアルが目を引くことはもちろん、ピアノのフレームなどの赤色が印象的なデザインです。赤色には日本文化で特別な意味があり、太陽を象徴すると同時に邪気を払う色とも考えられています。限定モデルらしく「特別感」が演出されたモデルです。

株式会社ヤマハミュージックジャパン
URL:https://www.boesendorfer.com/ja

2025/03/19

ヤマハ、葛飾北斎の浮世絵をデザインに取り入れたグランドピアノを開発
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