Photoshopでフワフワ、モコモコした雲のような質感の可愛らしいロゴを作るテクニックを紹介します。雲の文字と空を連想させる背景とのコントラストが美しく、爽やかなで心を和ませる雰囲気を演出しています。
*本連載はPhotoshopで作る定番グラフィックの制作工程を、一から手順通りに解説するHow to記事です。
Photoshopで雲の質感のロゴを作る:
雲模様のベースを作っていく。まず、新規ファイルを[幅:1200ピクセル]、[高さ:800ピクセル]、[解像度:350ピクセル/インチ]で作成したら、[描画色]を黒、[背景色]を白に設定。フィルターメニュー→“フィルターギャラリー...”を選び、[アーティスティック]の[スポンジ]を[ブラシサイズ:5]、[鮮明度:5]、[滑らかさ:5]に設定する(図1)。
図1。[アーティスティック]の[スポンジ]を[ブラシサイズ:5]、[鮮明度:5]、[滑らかさ:5]に設定するダイアログ右下の[+]ボタンをクリックしてエフェクトレイヤーを追加したら、[スケッチ]の[ちりめんじわ]を[密度:20]、[描画レベル:20]、[背景レベル:20]に設定(図2)。
図2。赤枠部分の[+]ボタンをクリックするとエフェクトレイヤーを追加できる。エフェクトレイヤーを追加したら、[スケッチ]の[ちりめんじわ]を[密度:20]、[描画レベル:20]、[背景レベル:20]に設定するさらにエフェクトレイヤーを追加して、[アーティスティック]の[塗料]を[ブラシサイズ:15]、[シャープ:0]、[ブラシの種類:シンプル]に設定して適用する(図3)(図4)。
図3。[アーティスティック]の[塗料]を[ブラシサイズ:15]、[シャープ:0]、[ブラシの種類:シンプル]に設定する
図4続いて、option+command+Fキー(Macの場合。WindowsではAlt+Ctrl+Fキー)を押して、直前に適用したフィルターの効果を再適用する(図5)。
図5。
図6Photoshopで雲の質感のロゴを作る:
モコモコした文字を作る。まずは新規ファイルを[幅:1200ピクセル]、[高さ:800ピクセル]、[解像度:350ピクセル/インチ]で作成したら、[描画色]を空色(ここでは、16進数カラーコード[#66cdd9])に変更し、塗りつぶしツールでカンバス上をクリックして背景レイヤーを塗りつぶす(図7)。
図7次に、横書き文字ツールで元になる文字(ここでは「Chasing Clouds」)を入力して文字パネルでフォントやフォントサイズ、フォントカラーを設定する(図8)。
図8文字のレイヤーが選択された状態のまま、レイヤーメニュー→“ラスタライズ”→“テキスト”を実行(図9)。
図9。この時点のレイヤーの状態。文字のレイヤーをラスタライズしておく続いて[描画色]を白に設定したら、ブラシツールを選び、オプションバーで[ハード円ブラシ]、[直径:17px]、[不透明度:100%]、[流量:100%]、[滑らかさ:0%]に設定する(図10)。
図10。ブラシツールのオプションバーでブラシプリセットピッカーを表示し、[ハード円ブラシ]、[直径:17px]に設定。
図11。ブラシ設定パネルの[シェイプ]で、[サイズのジッター:100%]、[最小の直径:29%]、[角度のジッター:0%]、[真円率のジッター:0%]、[コントロール]はいずれもオフに設定する
図12。ブラシ設定パネルの[散布]で、[散布:80%]、[数:1]、[数のジッター:0%]、[コントロール]はいずれもオフに設定する次に、レイヤーパネルでcommandキー(Macの場合。WindowsではCtrlキー)を押しながら文字のレイヤーのレイヤーサムネールをクリックして選択範囲を作成する(図13)(図14)。
図13。この時点のレイヤーの状態。commandキー(Macの場合。WindowsではCtrlキー)を押しながらマウスポインターをレイヤーサムネールに近づけると、ポインターの形が図のように変わる。その状態でレイヤーサムネールをクリックする
図14。文字の輪郭に沿って選択範囲が作成されるパスパネルの右上にある4本線のアイコンをクリックしてパスパネルメニューを表示し、“作業用パスを作成...”を選択(図15)。ダイアログが表示されるので[許容量:1.0pixel]で実行する(図16)(図17)。
図15。パスパネル右上の4本線のアイコン(赤枠)をクリックするとパスパネルメニューが表示できる。メニューから“作業用パスを作成...”を選択する
図16。[許容量:1.0pixel]に設定する
図17続いて、パスパネルメニュー→“パスの境界線を描く...”を[ツール:ブラシ]で適用する(図18)(図19)。
図18。[ツール:ブラシ]に設定する
図19Photoshopで雲の質感のロゴを作る:
ロゴを仕上げていく。まず、パスパネル上で作業用パスをクリックして選択したら、パネル右下の[現在のパスを削除]をクリック(図20)。『「作業用パス」パスを削除しますか』と警告が表示された場合は、[はい]をクリックする(図21)(図22)。
図20。この時点のパスの状態。作業用パスを選択して右下の[現在のパスを削除]をクリックする(赤枠部分)
図21。『「作業用パス」パスを削除しますか』と警告が表示された場合は、[はい]をクリックする
図22。
図23。先ほど作成しておいた雲模様の素材をコピー&ペーストでロゴの前面のレイヤーに配置する
図24。この時点のレイヤーの状態レイヤーパネルで雲模様のレイヤーを選択したら、レイヤーパネルメニュー→“クリッピングマスクを作成”を適用(図25)(図26)。
図25
図26。この時点のレイヤーの状態レイヤーメニュー→“新規調整レイヤー”→“レベル補正...”を選び、「新規レイヤー」ダイアログが表示されたら[下のレイヤーを使用してクリッピングマスクを作成]にチェックを入れて実行する(図27)。
図27。「新規レイヤー」ダイアログが表示されたら、[下のレイヤーを使用してクリッピングマスクを作成]にチェックを入れて[OK]をクリックする続いて、プロパティパネルで中間調のスライダー(ヒストグラム下にあるグレーの三角形のスライダー)を左側に動かして全体を明るめに調整(図28)(図29)。
図28。プロパティパネルで中間調のスライダーを左側に動かして全体を明るめに調整する。ここでは[中間調:7.74]となるよう調整したが、表現したいイメージによっても最適値は異なるので、プレビューを確認しながら適宜調整してみてほしい
図29 ここでは、さらに文字要素などを配置して完成とした(図30)。
図30。
*本連載はPhotoshopで作る定番グラフィックの制作工程を、一から手順通りに解説するHow to記事です。
■使用する機能「スポンジ」「ちりめんじわ」「塗料」「塗りつぶしツール」「横書き文字ツール」「ブラシツール」「パスの境界線を描く」「クリッピングマスク」「レベル補正」
目次Photoshopで雲の質感のロゴを作る:
1.雲模様の素材を作る
雲模様のベースを作っていく。まず、新規ファイルを[幅:1200ピクセル]、[高さ:800ピクセル]、[解像度:350ピクセル/インチ]で作成したら、[描画色]を黒、[背景色]を白に設定。フィルターメニュー→“フィルターギャラリー...”を選び、[アーティスティック]の[スポンジ]を[ブラシサイズ:5]、[鮮明度:5]、[滑らかさ:5]に設定する(図1)。




option+command+Fキー(Macの場合。WindowsではAlt+Ctrl+Fキー)を押すことで、直前に適用したフィルターが再実行されるさらにもう一度、option+command+Fキー(Macの場合。WindowsではAlt+Ctrl+Fキー)を押して、フィルターを再実行する(図6)。作成した雲模様の素材は分かりやすい名前をつけて保存しておく。

Photoshopで雲の質感のロゴを作る:
2.文字を用意してモコモコした輪郭に加工する
モコモコした文字を作る。まずは新規ファイルを[幅:1200ピクセル]、[高さ:800ピクセル]、[解像度:350ピクセル/インチ]で作成したら、[描画色]を空色(ここでは、16進数カラーコード[#66cdd9])に変更し、塗りつぶしツールでカンバス上をクリックして背景レイヤーを塗りつぶす(図7)。



また、[不透明度:100%]、[流量:100%]、[滑らかさ:0%]に設定するさらにブラシ設定パネルで[シェイプ]を選択して、[サイズのジッター:100%]、[最小の直径:29%]、[角度のジッター:0%]、[真円率のジッター:0%]、[コントロール]はいずれもオフに設定したあと(図11)、[散布]を選択して[散布:80%]、[数:1]、[数のジッター:0%]、[コントロール]はいずれもオフに設定する(図12)。









Photoshopで雲の質感のロゴを作る:
3.雲模様の素材を合成してロゴを仕上げる
ロゴを仕上げていく。まず、パスパネル上で作業用パスをクリックして選択したら、パネル右下の[現在のパスを削除]をクリック(図20)。『「作業用パス」パスを削除しますか』と警告が表示された場合は、[はい]をクリックする(図21)(図22)。


パスを削除した状態次に、先ほど作成した雲模様の素材をコピー&ペーストでロゴの前面のレイヤーに配置する(図23)(図24)。








完成ビジュアル以上、Photoshopでフワフワ、モコモコした雲のような質感のロゴを作る方法でした。

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