【目次】
日本のアニメの世界を牽引した高畑勲氏
高畑勲氏(1935~2018年)は、「火垂るの墓」や「おもひでぽろぽろ」、「平成狸合戦ぽんぽこ」「ホーホケキョ となりの山田くん」など数々の名作で知られる監督です。宮崎駿氏とともにスタジオジブリを設立し、日本のアニメーション制作を牽引しました。


火垂るの墓 ©野坂昭如/新潮社 ,1988
庵野秀明氏が担当した「火垂るの墓」のカット
作品紹介エリアでは、「火垂るの墓」「平成狸合戦ぽんぽこ」「アルプスの少女ハイジ」のセル画・背景画が初公開されます。かつて庵野秀明氏が「火垂るの墓」に原画スタッフとして参加して描いた重巡洋艦摩耶のレイアウトも発見されており、それをもとに描かれたハーモニーセルとともに初公開されることにも注目です。
レイアウト:庵野秀明氏
ハーモニーセル:樋口法子氏(原画:庵野秀明氏)
© 野坂昭如/新潮社,1988ハーモニーセルとは、絵画のようなタッチで描きこまれたセルのことです。通常はセルの彩色は単色で塗り分けされますが、ハーモニーのテクニックではより写実的な表現が可能となります。
高畑勲氏の足跡を辿る多彩なコンテンツ
高畑勲氏は、作品の中で日本の風土や庶民生活のリアリティの表現を追求し、そのスタイルは1999年の「ホーホケキョ となりの山田くん」で一定の完成の域に到達しました。さらに、セル画ではなくコンピューターによる彩色で手描きのスケッチを表現するという技法を進化させ、2013年にはその技術の発展形である「かぐや姫の物語」を作り上げています。本展では、そのような高畑勲氏の活動の軌跡を振り返ることが可能です。
平成狸合戦ぽんぽこ ©1994 Isao Takahata/Studio Ghibli, NH

© TMS展示を通じて、同氏がスタジオジブリで活動する以前の作品で培った技術や彼の思想にも触れることができます。
平日に来場すると、特典として限定デザインの特製ペーパーケースがプレゼントされます。曜日ごとに異なる5種類のデザインで、ミントケースやマッチ箱など、幅広い用途に使える紙製ケースです。箱を開けると、いしいひさいち氏が描いた高畑勲氏のイラストが現れます。
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■期間:
2025年6月27日(金)~9月15日(月・祝)
■開催場所:
麻布台ヒルズ ギャラリー
東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA MB階
■問い合わせ先:
麻布台ヒルズ ギャラリー/NHK/NHKプロモーション
url. https://www.azabudai-hills.com/azabudaihillsgallery/sp/isaotakahata-ex/
