一般社団法人シブヤフォントは、2026年度の「ご当地フォント」の参加チームを募集することを決定しました。参加には、それぞれのエリアでの「障がい者支援事業所」と「デザイナー」のチーム編成が必要です。
詳しい募集要項は2026年3月頃に公式サイトで公開され、同年4月にエントリー受付が開始されます。

【目次】

多彩なデザインが集まる「ご当地フォント」

「ご当地フォント」は、障がいのある人とデザイナーと障がい者支援事業所による共創で、世界中にフォントやパターンを届けるソーシャルプロジェクトです。フォントは無料で提供され、パターンを有料販売することで福祉に報酬が支払われています。

シブヤフォント、「ご当地フォント」への2026年度の参加チームの募集を決定
2025年4月の時点でのご当地フォントの広がり(全国22地区)2025年5月の時点では、フォント・パターンのラインナップは計957種類です。地域性を表現したもの、障がいのある人の創造性を活かしたもの、障がい者支援事業所のモノづくりの素材をパターン化したものなど、多彩なデザインがあります。

シブヤフォント、「ご当地フォント」への2026年度の参加チームの募集を決定
2025年5月の時点での「ご当地フォント」のデータラインナップ(一部)

プロジェクトに参加するメリットは?

「ご当地フォント」のプロジェクトに参加することでのメリットには、障がいのある人にとっては、デザイナーとの共創で自身の可能性に気付ける点があります。自身の年賀状や作品展などで、デザイナーとともに作ったデータを無料で使えることもポイントです。データ利用料を原資とした自身が所属する障がい者支援事業所の収入アップにもつながります。

デザイナーにとっては、一般的なビジネスとは異なる福祉の現場でのデザイン活用方法を実践的に経験できます。また、障がいのある人のメリットと同じく、制作したデータは自身や所属する会社の資産として無料での活用が可能です(別途に協働する障がい者支援事業所との契約書に該当する条文の明記が必要)。福祉の現場でも協働制作方法に関するアドバイスや知見などを学べるオンラインレクチャーも受講できます。

障がい者支援事業所は、「ご当地フォント」公式サイトでのパターンデータの売上の50%を収入として得ることが可能です。プロジェクトを広めるため、フォントは無料で提供されているので、フォントデータに関する売上還元はありません。

シブヤフォント、「ご当地フォント」への2026年度の参加チームの募集を決定
障がいのある人と学生・デザイナーが共創するクリエイティブとデータライセンス(商品化)の仕組み

現時点で公開されている応募要件と参加費用

本プロジェクトへの参加にはチーム編成が必要で、その連携と制作体制の構築に一定の期間が必要であることを考慮し、来年度のチーム募集の決定が余裕をもって事前に告知されることになりました。
実際にエントリー受付が開始されるのは2026年4月です。

現在までに明らかになっている範囲では、これまでと同様に、デザイナーはAdobe IllustratorやAdobe Photoshopでのグラフィック制作が必須となります。学生と連携する場合は、社会人デザイナーによるコーディネーション(進行管理/データ品質確認/データ登録)を前提としていることが必要です。

参加費用として「ご当地フォント参加 基本パッケージ (3年間)」は500,000円(税込)です。これは「ご当地フォント」を運営する同社の知見、ノウハウの提供、さまざまな支援のための費用で、データ制作やWebサイト掲載に伴う画像・原稿などの全ての制作業務は各チームでの対応が必要となります。

シブヤフォント、「ご当地フォント」への2026年度の参加チームの募集を決定
「ご当地フォント」の新チームは1年を通して事業を進めるうえでの多様な学びや実践を得て、毎年4月28日に発表会を実施(画像は2023年度の新チーム)* * * * * * * * * *

「ご当地フォント」プロジェクトは、障がいのある人にとってもデザイナーにとっても意義のある取り組みです。実際にエントリー受付が開始されるのはまだ先ですが、「シブヤフォント」の公式Facebookページをフォローしておけば、プッシュ型の通知で応募要項の案内を受けることができます。

一般社団法人シブヤフォント
URL:https://www.gotouchifont.jp/

2025/07/29

シブヤフォント、「ご当地フォント」への2026年度の参加チームの募集を決定
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