Photoshopの指先ツールを使ってユニークなビジュアルを表現する（ぐにゃぐにゃ／写真加工）

Photoshopで指先ツールを使って写真を加工し、ユニークなビジュアルを表現するテクニックを紹介します。
*本連載はPhotoshopで作る定番グラフィックの制作工程を、一から手順通りに解説するHow to記事です。

■使用する機能「指先ツール」「レイヤーマスク」「ブラシツール」「塗りつぶしツール」「描画モード」「ノイズを加える」「グラデーションマップ」

目次

【Photoshop】指先ツールを使ったビジュアル表現: 
1.元写真を指先ツールで加工する

まずは新規ファイルを［幅：1200ピクセル］、［高さ：1400ピクセル］、［解像度：350ピクセル/インチ］で作成したら、元となる写真素材を用意して配置する（図1）。

図1レイヤーパネルで元写真のレイヤーを複製したあと、指先ツールを選択。オプションバーでブラシプリセットピッカーを開いて［ソフト円ブラシ］を選び、［直径：150px］程度、［硬さ：0％］に設定。さらに［強さ：90％］に設定する（図2）。

図2。指先ツールのオプションバーでブラシプリセットピッカーを開き、［ソフト円ブラシ］、［直径：150px］程度、［硬さ：0％］に設定。さらに［強さ：90％］に設定する続いて、被写体の上をぐにゃぐにゃ揺らしながら数箇所ドラッグする（図3）（図4）（図5）（図6）。

図3 図4 図5 図6同様に指先ツールを使い、ブラシの［直径］を適宜調整しながら被写体の上をドラッグして変形させていく（図7）（図8）。

図7 図8

【Photoshop】指先ツールを使ったビジュアル表現: 
2.ビジュアルを整えて質感を加える

ビジュアルを調整していく。指先ツールで加工したレイヤーが選択された状態のまま、レイヤーパネル下部の［レイヤーマスクを追加］ボタンをクリック（図9）。

図9。この時点のレイヤーの状態。レイヤーパネル下部の［レイヤーマスクを追加］ボタン（赤枠部分）をクリックしてレイヤーマスクを追加しておく。このとき、レイヤーマスクが選択された状態（図の「元写真のコピー」レイヤーのように周囲に白い線が表示されている状態）になっていることを確認し、なっていない場合はクリックして選択しておく続いて、ブラシツールを選んで［描画色］を黒にしたら、加工前の状態に戻したい部分をドラッグしてブラシを加えていく。ここでは、耳の部分や白目部分などにブラシを加えてマスクした（図10）。

図10。ブラシを加える前 ブラシを加えた後次に、新規レイヤーを最前面に作成したら、塗りつぶしツールでカンバス上をクリックしてレイヤーを塗りつぶす（図11）。

図11。新規レイヤーを最前面に作成して黒く塗りつぶすレイヤーパネルでこの黒く塗りつぶしたレイヤーを［描画モード：スクリーン］に変更する（図12）（図13）。

図12 図13。この時点のレイヤーの状態。黒く塗りつぶしたレイヤーを［描画モード：スクリーン］に変更する続いて、フィルターメニュー→“ノイズ”→“ノイズを加える…”を［量：20％］、［分布方法：均等に分布］、［グレースケールノイズ］をオンにして適用する（図14）（図15）。

図14。［量：20％］、［分布方法：均等に分布］に設定し、［グレースケールノイズ］にチェックを入れておく 図15

【Photoshop】指先ツールを使ったビジュアル表現: 
3.色を着けてビジュアルを仕上げる

ビジュアルを仕上げていく。黒く塗りつぶしたレイヤーが選択された状態のまま、レイヤーメニュー→“新規調整レイヤー”→“グラデーションマップ...”を選択。「新規レイヤー」ダイアログが表示されたら、そのまま［OK］をクリックする（図16）。

図16。「新規レイヤー」ダイアログが表示されたら、そのまま［OK］をクリックする続いて、プロパティパネルのグラデーションサンプル（マウスポインターを合わせると「クリックでグラデーションを編集」とヒントが表示されるバー状のグラデーション見本）をクリックして（図17）、グラデーションエディターを開く。

図17。赤枠部分がグラデーションサンプル。バーの上をクリックするとグラデーションエディターを開くことができるグラデーションエディターが表示されたら、グラデーションサンプルのカラー分岐点を設定して黒、濃い緑、緑、オレンジ、水色、白のグラデーションを作成して適用する（図18）（図19）。

図18。赤丸部分のように四角の上に三角が乗ったアイコンがカラー分岐点。グラデーションサンプルの下辺をクリックしてカラー分岐点を追加して計6個とし、それぞれ［カラー］と［位置］を設定する。ここでは、いちばん左の［カラー］を黒（16進数カラーコード［#000000］）、［位置：25］に、左から2番目の［カラー］を濃い緑（16進数カラーコード［#242f1d］）、［位置：40］に、左から3番目の［カラー］を緑（16進数カラーコード［#1c5d22］）、［位置：55］に、左から4番目の［カラー］をオレンジ（16進数カラーコード［#ff7800］）、［位置：75］に、左から5番目の［カラー］を水色（16進数カラーコード［#00e4ff］）、［位置：90］に、いちばん右の［カラー］を白（16進数カラーコード［#ffffff］）、［位置：100］に設定した 図19ここでは、さらに文字要素などを配置して完成とした（図20）。

図20。完成ビジュアル以上、Photoshopで指先ツールを使って写真を加工し、ユニークなビジュアルを表現する方法でした。