【モデルプレス=2026/02/06】放送中のTBS系金曜ドラマ「DREAM STAGE」(毎週金曜よる10時~)で主演を務める俳優の中村倫也(なかむら・ともや/39)が、モデルプレスのオリジナル企画「今月のカバーモデル」で、2026年2月のカバーモデルを飾った。

K-POP版“スポ根”ドラマにて、かつて問題を起こしてK-POP業界を追放された“元”天才音楽プロデューサー・吾妻潤(あずま・じゅん)を演じている中村。
劇中に登場する7人組ボーイズグループ・NAZE(ネイズ)メンバーの成長、そして彼らから刺激を受ける瞬間を語るとともに、話題は彼自身へ。「自分で『天才』だと思うことはない」と言い切る中村が、20年のキャリアを経てたどり着いた自身の“器”との向き合い方とは。

◆中村倫也主演「DREAM STAGE」

本作は、K-POPの世界を舞台に、“元”天才音楽プロデューサーと、韓国の弱小芸能事務所に所属する落ちこぼれ練習生7人が、世代や国籍を越えてともに音楽業界の頂点を目指すK-POP版“スポ根”ドラマ。NAZEに選ばれたのは、韓国出身のユンギ、アト、キムゴン、ドヒョク、タイ出身のターン、そして日本出身のカイセイとユウヤ。ドラマ出演だけなく楽曲配信やライブ・イベント、コンテンツ配信などの活動を行う。

◆中村倫也、“スポ根”ドラマに参加した理由 演じる吾妻潤の魅力

― 最初に本作の企画を聞いたとき、脚本を読んだときに感じたことをお聞かせください。

中村:しっとりと染み込むようなテイストも、ハラハラと次が気になるようなスリルも、スッキリ気が晴れる英雄譚も、地上波連ドラには色んなジャンルがあるといいなと常々思っていまして。そんな中、自分がかつて見ていたような、汗と努力と友情の王道青春ドラマ、近年あまり作られていないなあと感じ、参加しました。

― 演じる吾妻はどのような人物ですか?

中村:わかりづらい男のようで、わかりやすい部分もあったり。全てを掌握する有能さもありながら、実はいじられキャラでもあり、そんなギャップが魅力的な人間だと思います。

― 本作は、若いNAZEの成⻑物語であると同時に、夢を追うことを諦めた吾妻の物語でもあります。吾妻のどんな部分に惹かれたり、共感したりしましたか?

中村:第1話の吾妻のセリフに、K-POP界で挑戦するNAZEたちへの覚悟を問うようなセリフがあります。
きっと彼自身、自分への戒めも込めて抱え続けている感覚なのだと思います。そこは他人事ではなく共感できるところでした。

◆中村倫也、韓国ロケ・異文化交流で心震わされた瞬間

― 韓国ロケや韓国語のセリフ、3ヵ国のメンバーで構成されるNAZEなど、一般的な日本のドラマとは一線を画す作品だと思いますが、現場で感じた本作ならではの面白いと感じる点、または大変な点などをお聞かせください。

中村:国際的な交流というのはやはり刺激的なもので。その上で一緒にものづくりをするのは人生レベルで残る大きな出会いになっている感触があります。異国の言語で仕事をするなんて、本当にすごい。自分はたった一言の韓国語のセリフでも「大丈夫かなあ」とずっと練習しているのに。韓国ロケも含め、目も耳も新鮮な地上波ドラマになっていると思います。

― 撮影現場で具体的にどんな瞬間に心を震わされたか、エピソードを教えていただけますか?

中村:そもそも異国で、異国の言語で仕事をし、異国の通貨で生活をするということが自分では想像できないので、年齢などは関係なく、単純にすごいなというリスペクトがあります。今まで外国の人たちと仕事をする機会も何回かあったんですけど、その度に感じるのは、ものづくりに国境がないということ。例えば今回で言えば、韓国ロケで現地の照明部やスタッフが入ってくれていましたが、国も言語も文化も生い立ちも全部違う人たちが、1つの明かりをどう作るかということにこだわっている姿は共通するものがあって。芝居や歌もきっとそうだと思うし、そういう空間にいることがすごく豊かな気持ちになりますし、毎回発見があります。
自分の世界がちょっと広がる感覚がありますね。今は日本に戻ってきて海外のキャストも日本のスタッフと仕事をしているのですが、例えば「TORINNER(トリナー)」のような伸ばし棒は韓国の方にとっては言いづらいらしくて、そういう1個1個の発見が楽しいです。

― 韓国のスタッフさんとお話をされることも?

中村:韓国の現地のスタッフさんとは、喋るというかちょっとしたことでアイコンタクトをして笑い合うことはあって、コミュニケーションは言葉だけじゃないんだなとすごく実感しました。照明部に来てくれた韓国人のスタッフは年下の日本人のスタッフのことを日本の現場では先輩だからと「先輩」と呼んでいたり、そういうスタンスで迎え入れてくれたので、日本の現場の流れに合わせてくれたと思うし、そういう意味では日本との違いはあまり感じませんでした。

― これまで海外の方とお仕事された経験としてはどんな思い出がございますか?

中村:ミュージカル「RENT」(2012)ではブロードウェイのオリジナル版の演出家と日本で一緒に稽古をしていたので、稽古中も言葉を越えるコミュニケーションを感じていました。あとは水谷豊さんが主演を務めた映画「王妃の館」(2015)のときはパリで1ヶ月撮影をしたんですが、そのときはちょうどワールドカップシーズンだったので、スポーツバーみたいなところでスタッフたちとフランスを応援したりした思い出があります。

◆中村倫也「可愛くて無理でした」NAZEメンバーとのやりとり明かす

― NAZEの皆さんとお会いしていかがでしたか?メンバーと初めて会ったときの裏話や、話した内容、彼らの演技を見ての感想などを教えてください。

中村:多国籍な若者たちですがみんな気持ちの良い好青年たちで。インする前は緊張感を持たせるためにもあまり話しかけないでおこうかとも考えていたのですが、可愛くて無理でした。しっかり者のアト、素朴なキムゴン、やんちゃなユンギ、野生的な匂いのするターン、柔らかいユウヤ、実は後ろから全体を見ているカイセイ、ミステリアスな末っ子のドヒョク。でも歌って踊ったらみんなバキバキ。「はい、ファンになってください」と言わんばかりの原石たち。
彼らの頑張りに負けないように、おっちゃんもバレないように頑張ろうと思います。

― 普段はどんなお話をされていますか?

中村:韓国のことを教えてもらったり、ターンとはタイのことを話したりします。あと、日本のことも話しますし、最近は、昨日誰が最初に風呂に入ったのか、とか普通に世間話をしていますね(笑)彼らは同じ家で生活をしているんですけど、風呂の順番がじゃんけんで決まるらしく、夜10時に撮影が終わって、次の日早いときはみんな早く入って寝たいので。「この話、ドヒョクずっと喋ってるな。日本語大丈夫?」と声を掛けたり、ざっくばらんに話しています。

◆中村倫也が感じるNAZEの成長「むき出しの何かをぱっと出す瞬間は超越する」

― 演技が初めてのメンバーばかりなんですよね。

中村:そうです。演技どころか、歌とダンスも人前でパフォーマンスしたことがないメンバーばかりでした。芝居のレッスンをやったことはあったけど、プロの現場で演じるのは初めて。ユウヤは「芝居が楽しい」と言ってくれていて、それが嬉しいです。この経験が何かの糧になると思うので、楽しんでやってもらえたら良いなと思っています。

― 撮影が進むにつれて新たに見えてきたメンバーの魅力は?

中村:たくさんありますね。
同じ空間に一緒にいることで見えてくることは結構あって、「全然顔に出さないけどカイセイはちゃんと負けず嫌いで悔しいという想いが強いんだな」と思ったり、いろいろなことが見えてきて楽しいですよ。

― 成長も見えてきますか?

中村:成長しています。芝居も日本語も、見せ方も段々上手くなっています。カメラ前にいることに慣れてきたんじゃないかな。僕自身、刺激を受けることもあります。自分みたいに20年やってきている経験や技術も大事ですけど、彼らには経験や技術がないからこそ、「これしかできない」というむき出しの何かをぱっと出す瞬間は、そういうものを超越するので、そこをいっぱい出して欲しいし、自分もそういう心を忘れないようにしないと、とすごく刺激になります。

― 中村さんから見て、7人で助け合っているチームワークを感じますか?

中村:とても仲が良いと思います。アトがしっかり者なので、人をカバーすることに喜びを感じるし責任感もあるので、中心に立って全体を見ている感じがありますね。伸び伸びやっているメンバーもいれば周りを窺うメンバーもいて個性はそれぞれだけど、チームで上がっていくという姿勢がすごく見えます。

◆中村倫也「コンプレックスはたくさんあります」俳優として感じる器の意味とは

― NAZEにはTORINNERという圧倒的なライバルがいますが、中村さんはライバル意識を持ったことはありますか?

中村:若い頃は同世代の俳優がたくさんいたけど、今となっては同世代も少ないのでないんですよ。自分とジャンルが似ている人があんまりいないので、自分自身はあまり感じない。俺が変なやつだからかな(笑)

― 劇中では、ユウヤはリョウ(岩瀬洋志)という完璧な兄を持ってコンプレックスを抱えていると思いますが、コンプレックスを抱えた経験はありますか?

中村:コンプレックスはたくさんあります。
まず、芸能界にいたら、パッとしない見た目でしょ。高くも低くもない身長・声、派手でも地味でもない顔…コンプレックスはたくさんありますね。この器(外見)があって中身に人格とか経験が入っていて、芝居は中身でやるものだけど、パッと画面に映ったときの説得力がないと浮くんです。そこにチグハグさがあるとどうしても浮いてしまうので、ルッキズムとかではなくて、この仕事をしている以上、自分の器をちゃんと自覚しなきゃいけない。それもある程度操らなきゃいけないことはプロフェッショナリズムとしてあって、このなんとも言えない自分の器は、功を奏するときもあれば自分で後から見ても「もうちょいこうだったらよかったのにな」と思うことはあります。それもこれも全部コンプレックスと言えばそうなんですけど、この年齢にもなると割り切っているというか、あるものをどう使うかという感じになってきていて。普通に生きていたら誰しも「前もこの失敗したな」ということもあると思うんですけど、それは人の性で、自分で自分をコントロールできない部分はあるので、上手く付き合いながらやっていくしかないという、ある種の諦めなのかな。

― では、“元”天才音楽プロデューサー役ということで、ご自身を天才だと感じる瞬間を教えてください。

中村:例えば台本5ページ分ずっと1人で喋っているシーンを、ワンカット一発で言えたら「天才だな」と思いますけど、大体オンエア見ていると「大したことないな」と思ってしまうのでその繰り返しです(笑)だから、あんまり自分で「天才」だと思うことはないかな。自分の中での“才能がある人”の定義は、本人が自覚しようがしていまいが、周りがほっとかない人なので、若くして周りがほっとかずにすぐに見つかる人は天才。自分は若い頃何かになれると思って芸能界に入ったけど、なんにもなれない時期があって、どう自分の現在地にちゃんと目を向けてやれることをやるか、と考えて今があると思っているので天才だとは思わないです。

― ありがとうございました。


(modelpress編集部)

INTERVIEW PHOTO:加藤千雅

◆中村倫也(なかむら・ともや)プロフィール

1986年生まれ、東京都出身。2005年に俳優デビュー。主演舞台「ヒストリーボーイズ」(2014)で第22回読売演劇大賞を受賞。近年の出演作品は、「ハケンアニメ!」(2022)、「宇宙人のあいつ」(2023)、「沈黙の艦隊」(2023)、「ミッシング」(2024)など。TBSの金曜ドラマで主演を務めるのは「石子と羽男―そんなコトで訴えます?―」(2022)、「DOPE 麻薬取締部特捜課」(2025)に続き3作目。また、金曜ドラマ単独主演は本作が初となる。

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