【モデルプレス=2025/07/25】FANTASTICS史上、最大規模となるスペシャルライブ『FANTASTICS LIVE 2025 “CRAWLING BUTTERFLY” “SILENT BUTTERFLY” “RISING BUTTERFLY”』が、7月19日~21日の3日間、さいたまスーパーアリーナのスタジアムモードで開催された。<最終日レポート>

◆「FANTASTICS LIVE 2025 “CRAWLING BUTTERFLY” “SILENT BUTTERFLY” “RISING BUTTERFLY”」

各日、異なるテーマ、異なるセットリストに衣装、演出での公演を実施。
3日間で約6万6千人を動員し、メドレーも含めると30曲近くの楽曲を披露した。初日は“CRAWLING BUTTERFLY”「挑戦の始まり、未来への準備」、2日目は“SILENT BUTTERFLY”「静寂の中で変化を遂げる」、最終日は“RISING BUTTERFLY”「自由、解放、進化の完成」をテーマに掲げ、FANTASTICSの過去、現在を網羅し、ここから始まる未来までを感じさせる、まさにスペシャルな内容のライブとなった。

◆最終日は「FLY WITH YOU」で開幕

2万人以上を収容できる大きな会場には、背面に巨大ビジョンが据えられたメインステージ、アリーナ席中央のセンターステージ、後方客席側を網羅するサブステージの3つのステージが配され、それらが長い花道で1つにつながれている。そして1つひとつの座席を埋めるFANTARO(ファンの愛称)が持つライトスティックの光で、全体がこの日のテーマカラーであるレッド系(初日はグリーン系、2日目はブルー系)の色に染め上げられると、待ちに待ったその瞬間が訪れた。

“BUTTERFLY=蝶”が飛び立つオープニング映像から、「君の声を聞かせて」という呼びかけに応えてFANTAROたちが大きな声で「FANTA!」と何度もコールする。すると、アリーナエリアにたくさんのダンサーが現れ、続いて大きなトロッコがアリーナ席の左右の通路に4台ずつ並び、そこにメンバーが登場。八木勇征の「行くぞ、さいたま!」の号令とともに「FLY WITH YOU」で口火を切った。1曲目から至近距離で見えるメンバーの姿にFANTAROは大熱狂し、アップテンポなビートに合わせて体を揺らす。パフォーマーたちは拳をあげて目の前の観客をあおり、ボーカルの八木、中島颯太は低音のラップから、透明感のあるファルセットまで、曲に合わせて変幻自在に歌声を操って会場を一つにしていく。今回のライブのテーマ曲でもある「FLY WITH YOU」は、初日、2日目は本編最後に披露されていたため、連日参戦していたFANTAROにとってもかなり意表を突く幕開けだったに違いない。

トロッコを降り、メインステージに集まってきた8人は、2曲目「TOP OF THE GAME」へとなだれ込む。この曲はヒップホップから、ロック、社交ダンスっぽい振りなど、さまざまなダンスジャンルを詰め込んだパフォーマーの見せ場ともなる楽曲。
フォーメーションでばっちりキメたかと思えば、ラフにリズムに乗ってみたり、1曲目のボーカル陣しかり、変幻自在に表現を変えられるパフォーマーの引き出しの広さを見せつけた。大人数のダンサーとともに80年代のディズコのような盛り上がりを見せた「FUNKTATSIC!」、センターステージで、コール&レスポンスにクラップとFANTAROと息を合わせた「SPLASH」と、とにかく、ギアをトップに入れたまま走り続ける。5曲目「Time Camera」では長い花道を歩いてサブステージへ。メインステージからは一番遠くなる観客たちとも目を合わせて笑顔を届け、次いで、トロッコに乗り込み左右のスタンド席の観客たちとも一緒になって手を振って歌う。冒頭5曲だけで会場をすでに1周以上巡っていて、“見せる”だけのライブではなく、“ともに楽しむ”ライブを作りたいというメンバーの気持ちが伝わってくるようだった。

「まだまだ盛り上がって行けますか! もっともっと盛り上がって行けますか!」(堀夏喜)、「3日目、1番盛り上がる俺たちを見たいか!」(世界)などと、みなぎる気合を言葉にするメンバーたち。「SUPER DUPER DISCO」ではキッズダンサーが登場し、身体は小さいもののキレキレのダンスでメンバーとコラボする。加速する盛り上がりの中、疾走感のあるロックナンバーの「DiVE」や、クールでカッコいいパフォーマンスが魅力の「Peppermint Yum」も畳みかけ、前半ブロックは怒涛の勢いで一気に駆け抜けた。

◆八木勇征&中島颯太「いつも隣で」初披露

映像を挟み、赤を基調とするジャケットスタイル系の衣装から、トップスだけシャツ系のラフな装いに変えてステージに再登場した8人。ここからは少しゆったりとした時間が流れていく。「そのままの自分を愛して」という中島の呼びかけから始まった「It’s all good」。ミドルテンポのリズムに、八木と中島がやわらかく語りかけるような歌声を乗せる。
そのメロディをなぞるようなパフォーマーたちのダンスは、薄いシャツスタイルだからこそ滑らかな身体の動きがより際立ち、袖や裾の揺れも含めて1つの絵画のように美しく見えた。ポップナンバーの「アプデライフ」は歌い出しから会場一体となっての合唱。FANTAROの歌声にメンバーもニコニコで、最後は8人で肩を組んで体を揺らしながら歌い、会場全体を幸せな空気で包み込んだ。

一旦、パフォーマーがステージを去ると、八木、中島によるバラードブロックへ。「大切な人を想って、その想いを伝える歌詞がたくさん散りばめられている曲」と八木が紹介した「春舞う空に願うのは」では、FANTAROにその想いを届けようと切々と歌う2人の声がじんわりと染みてくる。そして最後に2人はお互いに目を合わせて、最高のハモリも聞かせてくれた。次は日替わりの曲となり、初日は「Believe in Love」、2日目は「魔法みたいな日々」だったが、この日は最終日ということで「まだリリースもされていない」(中島)と言う、八木が主演を務める8月22日公開の映画『隣のステラ』主題歌「いつも隣で」を初披露。八木は「ものすごく緊張しております(苦笑)」とプレッシャーを口にしながらも、幼なじみ同士のすれ違う恋物語を描いた映画の内容にもリンクする歌をしっかりと届けた。

◆パフォーマーが6人6様のソロダンスで魅せる

ボーカル陣と入れ替わるように、ホワイトがメインの衣装を着たパフォーマー6人がメインステージに登場。このダンストラックから後半戦に突入する。まずは6人でライトスティックを使ったコミカルなダンスでFANTAROを和ませたあと、6人6様のソロダンスで魅せる。手足の長さを活かしたリズミカルかつしなやかな動きを見せた澤本夏輝、時の流れを一瞬で変える優美でたおやかなダンスで魅了した木村慧人、強靭な体躯から繰り出すパワフルかつダイナミックなモーションで圧倒した瀬口黎弥、180cmという長身を誇りながらも細部までこだわる動きも披露してスキルの高さも認識させた堀夏喜、高く飛び上がる登場からパッション溢れるダンスでステージを自分のものにしていく佐藤大樹、傑出した技術を誇示するというより流れの中に組み込むことで観客をうならせた世界と、全員がパフォーマーとして違った個性を持っていることを改めて感じさせた。


「Tumbling Dice」からはボーカルも合流し、再び怒涛のアゲ曲連打で会場のボルテージを上昇させる。ラテンのリズムに乗り、メンバーもFANTAROもタオルを振りまくってエネルギーを開放させた「CANNONBALL」、この季節にぴったりな爽やかなポップナンバー「Summer Bike」、さらに「Summer drops」「Overflow」「Shiny Days」「Every moment」「Play Back -KO3 Remix-」のメドレーへ。メンバーはステージを降りて観客とハイタッチをしたり、長い花道に散らばったり、トロッコで会場を巡ったりと、とにかくできるだけ多くのFANTAROと触れ合おうとしている。さまざまな場面でコールアンドレスポンスを起こし、クラップを合わせ、ジャンプをし、踊る。まさに“ともに楽しむ”ライブを実感させてくれた。

サビの<say yay yay yay>のコールアンドレスポンスから始まった「M.V.P.」。ライブでの盛り上がり度100%の楽曲で、途中にバンドメンバーの紹介も挟みながら、フィナーレに向かってもう一段、ギアをアップ。そして、ラストはオープニングと同じく「FLY WITH YOU」。今度はメインステージでのパフォーマンスで、しっかりとダンスを交えた形で披露する。「FANTAROの皆さんに幸せを!」と中島が声をあげると、客席に向かって銀テープも放たれ、多幸感が満ち溢れる中で本編を終えた。

◆仮面ライダー達がサプライズ登場

アンコールは現在放送中の特撮ドラマ『仮面ライダーガヴ』の主題歌「Got Boost?」からスタート。メンバーが横一列に並び、隣の人と手を合わせながら可愛く踊る振りをしていると、一度、音が止む。
すると、ステージ上に仮面ライダーガヴ、仮面ライダーヴァレン、仮面ライダーヴラムの3人が登場。FANTAROから驚きの声が上がる中、3人も交えて続きをパフォーマンスする。Music Videoでは共演していたものの、ライブでの共演は初ということで、この日だけのスペシャルコラボレーションが実現した。さらに、中島が「『仮面ライダーガヴ』の曲、もう1曲あるんですけど」と促すと、特撮ドラマ『仮面ライダーガヴ』の挿入歌「Shake it off」をライブ初出し。続けて、映画『仮面ライダーガヴ お菓子の家の侵略者』の主題歌「Candy Blaze」まで、3曲の関連曲をガヴ、ヴァレン、ヴラムの3人とともに歌唱パフォーマンスするというとてもぜいたくなひと時となった。

世界、澤本、木村、中島も出演する映画『仮面ライダーガヴ お菓子の家の侵略者』の予告編をはじめ、メンバーが関わるさまざまな出来事の告知映像が流れたあと、ブラックのツアーTシャツに着替えたメンバーがステージに集合。「アンコール、ありがとうございます」と感謝を伝えたのち、世界が「情報過多(笑)」と言った告知事にも触れていき、その中に、ニュー・シングルの情報も含まれていたことを発表。八木は「メンバー全員、マジで自信がある曲ができました」とアピールし、ボーカルも含めて「めっちゃ踊っている」楽曲になっているという。9月6日、福井県・サンドーム福井から全国9か所18公演行われるアリーナツアー『FANTASTICS LIVE TOUR 2025 “BUTTERFLY EFFECT” -FLY WITH YOU-』で披露されることも予想されるだけに、中島は「気合入ってますんで。ぜひアリーナツアー遊びに来てください」と呼びかけた。

◆デビュー前にEXILEから貰った言葉

最後に中島は日ごろから自分たちを支えてくれているFANTAROに深く感謝を伝えつつ、次のツアータイトル“BUTTERFLY EFFECT”が、デビュー前にEXILEから貰った言葉「羽広げ飛んで行こう」から今に繋がっている気がすると話す。「羽を広げて、また新しいアリーナツアーで、(中尾)翔太くんと一緒に9人で、そしてFANTAROの皆さんと、新しい夢をつかめることが本当にうれしいです」と気持ちを明かし、ラストは中尾への想いも込められた「Turn Back Time -FANTASTICS Version-」を歌う。
改めてこの先も9人で進んでいくという決意も胸に、新たなステージとなるアリーナツアーに向かうスペシャルライブを締めくくった。(modelpress編集部)

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