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美容医療のニーズが一段と高まり、全国展開するクリニックが増えている。そんな今、求められているのは「どの医院でも同じ品質の施術を受けられること」や「最先端の診療メニューを受けられる環境」であるといわれる。
急速に市場が広がる中で、患者からの要望にどう応えるか。その姿勢がクリニックの評価を左右している。美容医療が広く受け入れられている一方で、2024年以降、美容クリニックの倒産件数は増加し、毎年過去最高を記録するような事態となっている。例えば、本誌でも紹介した医療法人グループ・AND medical groupのように、2020年に設立され、わずか5年で、30拠点にまで拡大・成長させているクリニックもある。美容医療も、クリニックの細かな違いによって明暗が分かれる時代となっている。
そこで本誌では、AND medical group代表・草野正臣氏に、クリニックの拠点拡大を進めながら、品質をそろえる仕組みも両立させる船長戦略についてインタビューした。草野氏率いるAND medical groupでは、「『美しくなる』は、人間の権利だ。」を掲げ、拠点拡大を進めながらも教育体制や情報共有の仕組みを整え、サービス品質の均一化を徹底しているという。美容医療グループのトップとして考える、現場の声を活かしたメニュー開発、分野別トップシェア戦略の見解などを詳しく聞いた。
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(以下、インタビュー)
<どの拠点でも同じ品質を提供できる理由とは?>
本誌ライター・時田秀一(以下、時田):美容医療の需要が高まる中で、全国に医院を展開するクリニックが増えています。その中で「医院によってサービス品質にばらつきが生まれてしまう」という課題もあるのではないかと感じます。AND medical groupでは、どの医院でも同じサービス品質を提供されている印象がありますが、そのためにどのような取り組みや教育体制を整えているのでしょうか?
AND medical group代表・草野正臣氏(以下、草野氏):どの拠点でも同じサービスを提供できるよう、全クリニックで共通のシステムを導入しています。症例やトラブルの情報は全てオンラインで共有され、スタッフ全員がすぐに同じ情報にアクセスできる体制を整えています。
時田:品質をそろえるにはスタッフ教育も欠かせないと思いますが、どのような教育や研修を取り入れているのでしょうか?
草野氏:スタッフ教育については、外部の教育機関にご協力いただき、全員が同じ内容を学べる研修プログラムを定期的に行っています。
時田:教育のプログラムというのは、医学的なスキルに限ったものなのでしょうか?それとも、ほかの内容も含まれているのでしょうか。
草野氏:もちろん医学的な研修はありますが、それだけではありません。この業界では、患者様への接し方や対応の仕方といったサービス面のスキルも非常に重要だと考えています。なので、そういったサービス面を学べるプログラムも導入しています。
時田:確かに、かつてはクリニックは「患者さん」や「患者」という呼び方でしたが、最近では今、草野さんもお使いになった「患者様」が一般的になっていますよね。そういった細かい部分もスキルなんだと痛感します。
<新しい診療メニューを早く安全に導入する体制づくり>
時田:美容医療は日々新しい治療法や薬剤が次々に生まれる、とても変化の早い分野です。その中で、AND medical groupでは、どのように対応し、どういったスタンスで運営されているのでしょうか。
草野氏:良いものをいかに早く、そして安全に取り入れるかはとても重要ですので、常に導入のタイミングを意識しながら取り組んでいます。
時田:直近で「こういうものを取り入れた」といった例はありますか?
草野氏:最近だと薄毛治療ですね。例えば、従来よりも効果が期待できる新しい薬剤を取り入れ始めました。
時田:そのような新しい治療や薬剤を取り入れる際の最終判断は、草野代表が行っているのでしょうか。
草野氏:私だけでなく所属医師、外部専門家が参加する審議会で議論し、承認されたものを導入しています。「時期尚早ではないか」、「リスクが高すぎないか」といった議論も行っています。
時田:医学的な新しい情報に関しては、医師の方から「こういうものがあります」と提案が上がってくるケース、草野代表が中心に情報収集されているケースのどちらが多いのでしょうか。
草野氏:両方ありますね。医師から意見が上がってくることもありますし、私の方で情報を得ることもあります。それらを踏まえて、今やるのが適切なのか、もう少し後がいいのかを話し合って決めています。
時田:患者さんたちからニーズのある診療メニューは、どのようにして見つけ、作っているのでしょうか?
草野氏:新しいニーズがありそうな診療メニューについては、スタッフや患者様から、いろいろ意見をもらっています。その声をもとに新しいメニューとして取り入れていますし、診療メニュー自体も定期的に見直してリニューアルしていますね。
時田:患者さんたちからの意見を参考にする「ヒアリング体制」についても聞かせてください。
草野氏:診療に対するニーズや要望は、患者様から自然とご意見が出てくることもありますし、患者様が看護師やドクターに何気なく話された内容もできるだけ拾うようにしています。
<分野別シェアNo.1を狙う戦略の裏側>
時田:今後、草野代表がAND medical groupの「強みとして伸ばしていきたい」と考えているポイントや戦略はありますか?
草野氏:大手クリニックが、美容外科施術など王道の美容医療を中心に幅広い領域を展開されているのに対して、現在、AND medical groupではニッチな分野に特化する戦略を取っています。
時田:具体的にはどういう戦略でしょうか。
草野氏:大手クリニックと比べると、人員体制、症例数、クリニック数でも、診療メニューの幅でも、AND medical groupはまだ限られているのが現状です。そのような状況の中で、私たちは大手があまり踏み込んでこなかった診療分野に力を入れてきました。比較的ニッチとされる診療分野でトップシェアを取ることを意識しています。
こうした積み重ねによって、結果的には総合美容医療クリニックとして全分野でトップシェアを目指せると考えています。最終的には大手美容クリニックに追いつき、さらには追い越すことを目指しています。
(以上、インタビュー)
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美容医療が急速に広がる今、患者が安心して施術を受けられる環境づくりがこれまで以上に重要になっている。
拠点ごとの品質格差や、新しい治療の安全性への不安をどう解消するかは、クリニック側に課された大きな課題である。
AND medical groupでは、全拠点で情報を共有できるシステムや、外部機関を活用した教育体制によって、医院間の品質をそろえる仕組みを整えている。また、患者から寄せられる声を柔軟に取り入れ、診療メニューを継続的に見直す姿勢も特徴である。
美容医療市場が急速に拡大する一方で、生き残りをかけた過当競争も激化している。ニッチ分野でトップシェアを狙う戦略を打ち出し、王道メニューを広く展開する大手とは異なる方向性で存在感を高めようとする草野代表の存在は、現在の我が国の美容医療業界のリアルそのものであり、象徴的だ。
美容医療クリニックが増える中で、各クリニックが「どのような仕組みで品質を保っているか」、「どのような強みがあるのか」を知ることは、クリニックを安心して選ぶための重要な基準となるだろう。
本誌では今後も美容医療の最前線を取材し、信頼できる情報を届けて行く予定だ。
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