改めて基本から確認！訪問看護と訪問介護の違いとは？

「訪問看護と訪問介護の違いがいまいちわからない」

「それぞれどんなサービスがあるかわからない」

どちらも似たような言葉なので、実態がよくわからないという人もいるかもしれません。

今回は介護保険サービスのことを知らない人でもわかりやすく訪問看護と訪問介護の違いを説明していきます。

それぞれの違いを理解して、どんなサービスが必要なのかを見極めるきっかけにしてください。

サービス内容の違い

提供するサービスの違い

訪問看護とは、医師の指示に基づき、看護師などが利用者の居宅を訪問し、健康チェック、療養上の世話または必要な診療の補助を行うサービスです。

• 病状・障がいの観察と判断、健康管理
• 食事・清潔・排せつのケア、水分・栄養管理
• リハビリ、日常生活動作の訓練
• 医療的なケア（傷や床ずれの処置、点滴や医療機器の管理など）
• 薬の飲み方と管理
• 療養生活、看護・介護方法に関する相談・助言
• 家族の悩みの相談
• 終末期ケア
• かかりつけの医師との連絡と調整

一方の訪問介護とは、訪問介護員（ホームヘルパー）が利用者の居宅を訪問して、入浴、排せつ、食事などの介護や調理、洗濯、掃除などの家事を行うサービスです。

• 入浴、排せつ、食事などの介護（身体介護）
• 掃除、洗濯、調理などの家事（生活援助）
• 生活に関する相談や助言
• そのほかの日常生活上の世話
• かかりつけの医師との連絡と調整

事業所やサービス提供者の資格が違う

訪問看護と訪問介護は担当する事業所やサービス提供者が異なります。

訪問看護は医療系の職種、訪問介護は介護系の職種や資格で構成されていることがわかります。

提供される保険や料金も異なる

利用できる保険の種類が違う

訪問看護と訪問介護の利用できる保険の違いは下記の通りです。

訪問看護の場合は、原則、介護保険での利用が優先となりますが、特定の条件を満たした場合や介護保険の認定を受けていない場合は医療保険でサービスを利用することになります。

一方、訪問介護の場合は介護保険のみとなります。

料金の違い

訪問看護と訪問介護の基本料金はそれぞれ下記の通りです。各種加算などがありますので、もう少し上乗せされることがありますが、おおむね下記の通りです。

• 20分未満：313円
• 30分未満：470円
• 30分以上1時間未満：821円
• １時間以上１時間30分未満：1,125円

• 20分間：296円
• 40分間：592円

• 20分未満：265円
• 30分未満：398円
• 30分以上1時間未満：573円
• １時間以上１時間30分未満：842円

• 20分未満：167円
• 20分以上30分未満：250円
• 30分以上1時間未満：396円
• １時間以上：579円に30分増すごとに＋84円

• 20分以上45分未満：183円
• 45分以上：225円
• 通院等乗降介助：99円

※介護保険の自己負担割合1割の場合。また、地域によって１単位の料金が異なるため、料金は目安。

同じ時間であれば、訪問介護より訪問看護の方が、料金がやや高いことがわかります。

訪問看護はやや利用料金が高い

サービスを利用できる対象者も異なる

利用できる対象者の違いと医師の指示の有無

※１原則介護保険。医療保険なら要介護認定・年齢不問
※2市町村に要確認

訪問看護は医療系サービスなので、必ず医師の指示に基づいて提供されます。そのため、定期的に看護師から医師にも報告され、常に連携を図っています。

今回は、訪問看護と訪問介護の違いをさまざまな項目で説明しました。どちらのサービスも在宅介護を支えることを目的としており、それぞれに役割があります。

介護サービスを利用する側としてもどんな違いがあるのかを知っておくことで、自分自身や家族が必要になったときに活かせるでしょう。

今では便利なサービスがたくさんありますので、ぜひ自分に必要なサービスだと感じたら、担当のケアマネージャーに相談してみてください。