新潟県佐渡市では、たらい舟のナイトクルージングや鉱山町の面影を残す地域での御前踊りなど、夜の佐渡の風景を楽しめるイベントが行われています。

7月19日、午後5時を回った佐渡市小木地区の宿根木。

太陽のまばゆい光がみなもに反射する中、たらい舟がゆっくりと進んでいます。

この日は、夏の限られた日にしか行われない“たらい舟のナイトクルージング”の日です。

【たらい舟職人 金子啓次さん】
「星がきれいだったり、夜光虫が光ったり、日常とは違った世界を喜んで楽しんでもらえれば」

夕日に染まる頃には海の上に設置された松明に火が灯されました。暗闇に包まれる中、参加者が次々とたらい舟に乗り込んでいきます。

火の粉を散らし、幻想的に浮かび上がるかがり火。この灯りを頼りに、たらい舟は一漕ぎ、一漕ぎ、ゆっくりと進んでいきました。

【訪れた人(東京から)】
「幻想的で楽しかった」

【訪れた人(東京から)】
「良い意味で予想外の景色が見られた。佐渡でしか見られない景色」

参加者は感覚が研ぎ澄まされる暗闇の中で波の音や星の美しさを感じていました。

たらい舟のナイトクルージングは7月27日と8月2日にも行われます。

一方、ぼんぼりに明かりが灯され始まったのは、夜の御前踊り。

鉱山町の面影を色濃く残す相川地区の京町通りを舞台に、民謡団体が相川音頭に合わせて踊りを披露していきます。

【地元の人】
「すごく誇りだなと思う」

【地元の人】
「世界遺産になって一年が経つので、このまま元気に相川・佐渡がやっていけたらと思って、願いを込めて歌った」

8月も土日を中心に行われるこのイベント。
佐渡の歴史も感じられる幻想的な世界が広がっていきます。

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