9月に入り、新潟市ではシャインマスカットの出荷が本格化しています。今年は猛暑や少雨の影響を受けつつも、例年以上に糖度が高く、生産者もその出来に太鼓判を押します。
9日朝、新潟市西蒲区で収穫されていたのは、たわわに実ったシャインマスカットです。
8月から始まった出荷は今、最盛期を迎え、農園では手際よく作業が進められていました。
【与六ぶどう園 佐藤匠さん】
「ようやく収穫のシーズンを迎えた。皆さんにおいしいブドウを届けられる良いシーズンになった」
JA全農にいがたによりますと、ブドウの中でも人気の高いシャインマスカットは県内でも生産面積が拡大傾向にあり、去年出荷したブドウ全体の425tのうち、約4割をシャインマスカットが占めています。
そんなシャインマスカットですが、今年は春先に低温と日照不足が続き、生育は例年に比べ遅れ気味に。その一方で、夏は厳しい暑さと少雨に見舞われました。
厳しい天候を乗り越え、収穫を迎えたその出来については…
【与六ぶどう園 佐藤匠さん】
「少し粒が小さくなってしまったが、糖度はうまくまとまった」
粒はやや小ぶり傾向ですが、その分、一粒一粒は凝縮され、7月~8月にかけての日照時間が長かったことから、例年以上に糖度の高いシャインマスカットに仕上がったということです。その味は…
【記者リポート】
「皮はパリッとしていて、中は果汁たっぷりでとろけるような甘さ。皮ごと食べられて、種がないのもうれしいです」
収穫された約5kgのシャインマスカットは出荷に向けて、さっそく箱詰め作業に移ります。一つ一つ手作業で丁寧に梱包が進められました。
【与六ぶどう園 佐藤匠さん】
「1粒食べて『ああ、おいしいな』とにんまりするような皆さんの顔が浮かんでくる気がする」
この日収穫されたシャインマスカットは10日以降、県内のスーパーや直売所などに並びます。
出荷は10月下旬まで続き、今年の県内のシャインマスカットの出荷量は約180tと見込まれています。