村上市でこの時期恒例の「町屋の屏風まつり」が始まりました。
それぞれの家に代々伝わる自慢の屏風を、今では貴重となった町屋の風景とともに楽しむことが出来ます。
飾られることが少なくなった"屏風"を活用し街の魅力発信と活性化へ

【齋藤正昂アナウンサー】
「9月に入り涼しくなり、町歩きが楽しい季節になりましたそんな中、村上市では町屋とその中にある屏風を楽しむことができるイベントが始まりました。」
かつては毎年7月7日に開催される「村上大祭」にあわせて、町屋に代々伝わる屏風を飾り客人をもてなしていたという村上市。
「町屋の屏風まつり」は、今では立てられることが少なくなった屏風を展示し、街の魅力発信と活性化につなげようと2001年に始まりました。
25回となる今回は収集した色紙や短冊などを貼った屏風や、源氏物語の一場面が描かれた屏風など、51軒に100点以上が展示されています。
【観光客は・・・】
「屏風ってなかなか日常で見かけることがないので、実際に見られていい」
「雰囲気も合っていて、ふだんなかなか見ることができないものがいろいろ見られるのでよかった」
「一番いい時刻は午前10時」地元の人が語る 町屋とマッチした屏風選びのこだわり

ただ、主催者は屏風だけでなく町屋自体にも注目して欲しいと話します。
【町屋の屏風まつり実行委員会 飯島剛志 代表】
「その家によって形、造りが違いますのでそういうものも楽しんでいただければ」
建てられてから来年で200年を迎えるという村上市肴町の酒店・吉川酒舗で、その建物の特徴を教えてもらいました。
【吉川酒舗 吉川久美子さん】
「明かり取りから光が入るのがよくわかる町屋。雨の日ダメ、午後もダメ、お日様が向こう行っちゃうから。だから一番いい時刻は午前10時」
天井から入る日の光が当たるように配置された屏風は、建物の特徴でもある赤い長押(なげし)の存在感を消さないよう、あえて地味な色合いのものを選んでいるといいます。
【吉川酒舗 吉川久美子さん】
「この家に金の屏風が入ると合わない、家と屏風の全体を見てもらいたい」
地元の人から屏風や町屋に関するこだわりを聞くことが出来るこの催しは、来月15日まで続きます。