「自身を解放することで、五感が研ぎ澄まされ、感受性が呼びさまされる」 “解放”と“纏い”をキーワードにかかげ、プロダクトを表現するボディスーツブランド「rom(ロム)」が、3月24日にローンチする。コンセプトは、現代的な官能美のあり方。

ボディースーツを身につけることで、イマジネーションを広げ、人間本来が持つ官能的な美しさを表現したいという思いが込められている。創設者は、アパレルブランドを立ち上げた経験もなければ、洋服作りのノウハウもなかったという玉川萌木(たまかわ もえこ)。これまで企業のブランディングやプロデュースをメインに仕事をしてきた彼女は、4年程前に独立し、去年自身で会社「ance」を設立した。そして2022年3月、「rom」 を立ち上げる。彼女はなぜ今、ボディスーツをメインにしたブランドをスタートさせたのか。前編ではブランドを立ち上げるまでの彼女の人生を振り返った。後編ではブランドに込められた思想に迫る。

前編:“ゴミになってしまうような服は作りたくない”。「rom」の創設者・玉川萌木がたどり着いたボディスーツブランド
人間本来が持つ官能的な美しさを表現。ボディースーツブランド「...の画像はこちら >>

ボディースーツを通して伝えたい「センシュアリティ」

 幼い頃から常に何かを表現し続けてきた玉川。なかでも、大学時代に学んでいた写真では、時間や空間、曲線美をテーマに作品を作っていた。これはもともと玉川が大切にしていたことであり、自身の生活のなかでもずっと意識していることでもある。「私は日頃からイマジネーションすることを大事にしていて。何かを想像する時間って、すごく心が豊かになると思うんですよね」 例えば、お気に入りの洋服を着た日。

身に着けているだけでちょっと気分があがって、「今日は、帰りに行きつけのバーへ寄って一杯飲んで帰ろうかな」というシチュエーション。そんな時間は、想像をしただけで少し気持ちがよくなる。「そういう瞬間を想像することって、五感が刺激されて一番美しい状態だと思うんです。けど、自分の気持ちが整えられていないとなかなかできないことでもあると思う。だから私がそんな時間を作るための手段を提供できたらなって」

人間本来が持つ官能的な美しさを表現。ボディースーツブランド「rom」が掲げる「センシュアリティ」
Photography: rom (romのスタジオの一角)
人間本来が持つ官能的な美しさを表現。ボディースーツブランド「rom」が掲げる「センシュアリティ」
Photography: rom (romのスタジオの一角)
人間本来が持つ官能的な美しさを表現。ボディースーツブランド「rom」が掲げる「センシュアリティ」
Photography: rom (romのスタジオの一角)

 そういった、もともと自身が持っていた考えの表現手段としてたどり着いたのがボディスーツだった。「ボディースーツって、そもそもストレスがない服なんです。身体が解放しやすい服なのに、身体に沿うシルエットだから綺麗なボディラインが作れる。身体が解放されることって、心の解放にも繋がることだと思うんですよね。私が表現していきたいものをボディースーツなら体現できると思って、ブランドを立ち上げることを決意しました」 やると決めたら、一直線。これまで洋服作りに携わった経験がないにも関わらず、自身で工場やパタンナーを探し、わずか一年ちょっとでローンチにこぎつける。1stコレクションは、タンクトップ、キャミソール 、シルクブラウスの3型のラインナップだ。

人間本来が持つ官能的な美しさを表現。ボディースーツブランド「rom」が掲げる「センシュアリティ」
人間本来が持つ官能的な美しさを表現。ボディースーツブランド「rom」が掲げる「センシュアリティ」
人間本来が持つ官能的な美しさを表現。ボディースーツブランド「rom」が掲げる「センシュアリティ」
人間本来が持つ官能的な美しさを表現。ボディースーツブランド「rom」が掲げる「センシュアリティ」
玉川が着ているトップスがシルクブラウス

「タンクトップやキャミソールはインナーとしてはもちろん、夏場は一枚でヘルシーに着るのもいいと思います。

日本って、胸が開いた服を着ていると、あえて見せているんじゃないかと思われてしまって、一枚だとなかなか着づらい人もいると思うんです。なので、そういったことがストレスにならないように、カッティングには拘りましたね。あと、シルクブラウスも、普段だと着るタイミングを選んでしまうけど、身につけるとやっぱり気分が上がるアイテムなので、Tシャツを着るような感覚でもっとラフに楽しめたらいいなと思って」

自身のフィルターを通して届けたい心の余白

 玉川のモットーは、自分にストレスを与えないこと。まずは、自分がいいと思うものを作る。なので、それぞれのアイテムには自身が普段から着ているカラーであるブラックはマスト。そして、アイテムは全て受注生産のみの展開だ。「何よりも自分に負担をかけるといいものが生み出せないと思うんです。人に豊かな時間を伝えていく手段としての表現なのに、それとも矛盾してしまいますしね。あと、もともと無駄なものは作りたくないなと思っていたので、ブランドに共感してくれる人に届けられたらなと思って、受注生産にしました。長く愛用してもらえるように、購入後のケアについてもきちんと伝えていきたいなと思っています」

人間本来が持つ官能的な美しさを表現。ボディースーツブランド「rom」が掲げる「センシュアリティ」

 ブランド名は「rom」。自身が去年立ち上げた会社「ance」と掛け合わせると、「romance(ロマンス)」になるちょっとした遊び心も隠れている。「このボディスーツって、ロマンスの話だなと思っていて。

恋愛とかの意味ではなく、日常でボディースーツを着て、身体が解放されているなかで、自分の好きな音楽やお酒を飲んで、その時間に酔いしれる。そんな感覚的なものを提供するための手段の一つでありたいなって」 今後は、ボディースーツのほかに想像力を高めると言われている香りや音楽なども絡めて発信していきたいと話す玉川。「何かに制約をされたり、縛られたり。時代的にもすごく生きにくくなってきていると思うんです。そんななかで、自分を解放して気持ち良くさせる時間って、すごく大事なことだと思うんですよね。香りや音楽って記憶に結びつくものだし、そういった面からも誰かの気持ちを整えて、心の余白を作れるような存在になれたらいいなって思いますね」

人間本来が持つ官能的な美しさを表現。ボディースーツブランド「rom」が掲げる「センシュアリティ」
rom launch preview

preview 1date:2022年3月24日(木)~ 2022年3月26日(土)time:11:00-20:00 (11:00-13:00 *プレス・メディア様のみ)place:東京都港区赤坂6-5-21 #901preview 2date:2022年3月27日(日)time:09:00-22:00place:No. 代々木上原 東京都渋谷区上原1-33-11 3FNo.のバーテンダー荻原氏とのコラボレーションによる、romの世界観を表現したオリジナルカクテルとモクテルもお楽しみいただけます。Instagram: @maisonrom Website: maisonrom.comプレオーダーはこちらから。(3月24日~4月3日まで)問い合わせ先:アポイントメント、プレス・取材、サンプルの貸し出しなどのお問い合わせもお気軽にご連絡ください。press@maisonrom.com (担当: 宮・松谷)

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