英語詞を自在に操り、静かな輪郭と確かな熱を宿したR&Bを紡ぐ新世代アーティスト、reina。2023年の鮮烈なデビューから約2年、2025年7月には2ndアルバム『NICO』をリリースした。
自分のペースを崩さないことで生まれるバランス
NEUT:歌詞を英語で書くということはreinaさんにとってどのような意味がありますか?reina:幼い頃から習っていたダンスで使われていたのは主に洋楽で、学校の授業でも英語でエッセイや論文を書く機会が多かったので、自分にとっての自己表現のベースが自然と英語になっていきました。第一言語は日本語ですが、表現するとなると英語のほうがしっくりくる、という感覚が近いかもしれません。特別な意味を込めて英語を使っているというよりは、ただ自然に出てくる言葉なんだと思います。

NEUT:Spotify RADARやSUMMER SONICなど、急速に注目を集める中で、心のペースや創作の純度を保つためにしていることはありますか?reina:特に意識して何かをしているわけではなく、元々あまり外に出たりSNSを頻繁に更新したりしない性格なので、そういった自分のペースを変えずにいることが結果的に精神的にも体力的にもいいバランスを保てていると思います。

NEUT:「アーティスト・reinaとご自身のプライベートは切り離して考えている」と語っていましたが、アーティストとしての「reina」と、日常を生きる「reina」の間に、どんな切り替えやバランスがありますか?reina:ライティングやレコーディングをしているときは自然体ですが、ステージに立つことは今でも少し自分のコンフォートゾーンから外れるような感覚があります。ただ、最近はその緊張の中にまだ知らない自分と出会えるような楽しさも感じられるようになってきました。はっきりとスイッチを切り替えているというよりは、視点や角度を少し変えて見ることで、それぞれの自分とちゃんと付き合っていくような感覚に近いです。

リアルな思考や感情をそのまま残すことに意味がある
NEUT:1stアルバム『You Were Wrong』から2ndアルバム『NICO』に至るまで、ご自身の中でどんな変化がありましたか? 特に表現やマインドセットの面で感じた成長や揺れがあれば教えてください。reina:1stアルバムのときは、自分を少し大きく見せようとしていた部分もあったと思いますが、2ndでは言い回しや考え方が未熟だったり整っていなかったりしても、そのときのリアルな思考や感情をそのまま残すことに意味があると感じ、あえて形を整えすぎないようにしました。後から振り返ったときに、その時点の自分がちゃんとそこにいるような作品になっているといいなと思っています。
NEUT:『NICO』のビジュアルは無機質な空間にオレンジの椅子、水色の靴下が印象的ですが、このルックや空気感にどんな意図や意味が込められていますか?
『NICO』のビジュアルreina:色の選び方に関しては実は明確に決めていたわけではなく、結果としてあのような組み合わせになりました。ただ、飾りすぎない、ありのままの自分をちゃんとビジュアルにも落とし込んでおきたいという思いはありました。
真似できないからこそ刺激になる、盟友「さらさ」
NEUT:2ndアルバム『NICO』に収録されている『Close my eyes』で共演しているさらささんのことを盟友とおっしゃっている記事を拝見しました。さらささんとはNEUTでも親交があります。お二人の関係性や、互いに影響を与え合っていると感じることがあれば教えてください。reina:音楽活動を始める前からさらさのことは知っていましたが、交流があるのはプロデューサーを通しての制作やライブの時だけで、背中を見続けている存在です。制作の際はすごくフランクに話しながら一緒に作っていくのですが、彼女がどんなふうに考えて歌詞にたどり着くのかずっと見てきたはずなのに、真似しようとしても全然できません(笑)。NEUT:最後にリスナーのみなさんにメッセージをお願いします。reina:いつも聞いてくれてありがとうございます。日々の中で、ふとしたときに私の音楽を思い出してもらえていたらとても嬉しいです。これからもよろしくお願いします。

WWW presents reina ONE MAN LIVE『Ask for NICO』
Website 日時:2025年9月4日(木)会場:渋谷WWW開場:19:00 / 開演:20:00出演:reina【チケット情報】e+ / ローチケ ¥3,800 税込(オールスタンディング|ドリンク代別)※未成年入場OK2ndアルバム『NICO』
tuneCORE 01. You’re Right02. Trust Me03. Risk Your feat. Bonbero04. Puff / Pass05. Feed My Mind06. Fog07. Burn08. Swim09. Close my eyes feat. さらさ10. Twelve11. Youth feat. Skaai12. Outro