日本同様、韓国も「プロ野球」の人気が高い。だが、いざ現地で観戦しようとすると、ハードルがいろいろと高いのも事実。
2025年7月、首都ソウルに近い水原(スウォン)で初めて韓国プロ野球を観戦した。

■観戦レポ

今回観戦したのは、水原にある「KT Wiz Park」という野球場。ソウル中心部から地下鉄とバスを乗り継ぎ、片道1時間ほどの距離にある。実はソウルにも「蚕室野球場」があって同じ日に対戦カードがあったが、なぜ水原まで行ったのかは後述する。


KT Wiz Parkは収容2万人。韓国プロ野球(KBO)リーグの球団、「KT Wiz」の本拠地である。この日の対戦相手は、大邱(テグ)が本拠地の「サムソン・ライオンズ」で、このファンも観戦客の半数近くいた。

座席は内野席の上段で、13000ウォン(約1300円) 日本と比べるとかなり安い。球場がそれほど大きくないのもあり、とても観やすかった。


チケットが安いからか、客層が子どもからお年寄りまで、しかし全体的に若い。日曜だったからか、ほぼ「満席」だった。

応援は日本と異なり、球場で流れる応援歌に合わせて、まさに「歌って踊る」感じだ。
外野ではなく内野の下段が立って応援するエリアで、その前の「お立ち台」でチアガールやマスコットキャラクターなどがいて盛り上げていた。


しかも、期間限定で「スプラッシュ」のイベントも。ヒットを打つごとに豪快な放水が飛び、応援するファンは当然濡れるわけだが、それも込みで楽しんでいた。球場内のコンビニでは防水ケースや水鉄砲がなど売られていた理由がこれだった。さらに、回の合間などもチアガールのダンスあり、野球というよりライブなのかプールなのか、とにかくエンターテインメントに近いものがあった。

■球場グルメ

球場内には売店が多くあり、さまざまな飲食物があった。冷麺、チキン、カフェ、さらに寿司まで。ビールやマッコリなどお酒もあったものの、飲んでいる人は少なく酔っ払いもおらず、ビールの売り子も見かけなかった。


店頭には、ビニール袋に入った商品がすでに並べられていた。これはモバイルオーダーか、専用端末で注文して決済した後に受け取る仕組みのようだった。


さらに、球場内のいたるところに「セブンイレブン」が多数あった。市中の店舗より少し高かったものの、最低限の商品はしっかりそろい、ドリンクやお菓子、さらに「氷」などを買うのに便利だった。

■チケット

韓国プロ野球のチケットは、外国人旅行者には実は入手が難しい。なぜかというと、国民全体に人気なうえ、事前のチケット購入に「韓国の携帯電話番号」「韓国のクレジットカードまたは銀行カード」が基本必要だからだ。


今回の「KT Wiz」は、外国人のチケット購入に対応している。公式アプリから英語でアカウントを登録し、外国発行のクレジットカードで決済できる。英語力は必須だが、事前購入できるだけありがたい。

チケットが売り切れではない場合、球場の窓口で買うこともできる。ただ前述の通り、韓国プロ野球は人気が非常に高く、首都ソウル、人気の対戦カード、土日祝などの試合だと当日券は厳しい。平日や地方開催、下位チーム同士の対戦の場合は当日でも買えるかもしれない。また、少し高いが、チケット込みの外国人向け観戦ツアーもある。


日本とまったく異なる、韓国プロ野球。機会あれば現地で観戦してみてはいかがだろうか。

(Written by A. Shikama)
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