大阪・関西万博の会場で9月24日・25日、オーストリアの都市ザルツブルクの観光イベントが開かれた。ザルツブルクは音楽の都、モーツァルトが生まれ育った街、映画『サウンド・オブ・ミュージック』の舞台で、ユネスコ世界遺産に登録されているバロック様式の中心街、アルプスの美しい山々などで日本人にもよく知られている。


万博会場では、ザルツブルクの伝統的な衣装を披露するファッションショーが、一般向けおよび関係者向けに行われた。農村コミュニティの衣服を起源に持つ伝統衣装がザルツブルクにある「ザルツブルク・ハイマートヴェルク」で製作されていて、特に、2025年の『サウンド・オブ・ミュージック』記念年に合わせ、ザルツブルクでシンプルな黒のディルンドルがデザインされたのが話題になった。

これは、マリア・フォン・トラップの控えめなスタイルにインスピレーションを得たといい、品格かつ時代を超えた洗練さが際立つデザインとのことだった。


また、世界有数の室内管弦楽団、カメラータ(CAMERATA)・ザルツブルクによるコンサートも開催された。

ザルツブルク出身の天才音楽家ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの著名な曲である「アイネクライネナハトムジーク)」(小さな夜の音楽)二長調 K. 525、『魔笛』よりアリア「地獄の復讐」などを演奏し、満員の来場者がその音色をじっくり聞き入り、大きな拍手を送っていた。


また、翌25日には、今年2025年でハリウッド映画公開60周年を迎えた『サウンド・オブ・ミュージック』のザルツブルク人形劇も披露された。

1913年に設立されたザルツブルク人形劇場は世界有数の人形劇として伝統あり、2006年にユネスコ無形文化遺産(オーストリア、国家リスト)にも登録。実はザルツブルク人形劇は1958年に大阪で公演した“縁”もあったという。


一方、「サウンド・オブ・ミュージック ザルツブルク博物館」の紹介コーナーも。この博物館は2026年に歴史あるヘルブルン宮殿の敷地内にオープン予定で、『サウンド・オブ・ミュージック』の遺産、フォン・トラップ一家の実話に焦点を当てた展示を目的とする。

ちなみに、1834年設立のザルツブルク博物館は、ザルツブルクの芸術と文化史を扱う最古のミュージアム。さらに8つの追加施設を運営し、年間約100万人もの観光客が訪れている。


日本人に人気、知名度ともに高い『サウンド・オブ・ミュージック』の本場であるザルツブルク、そしてオーストリアがより感じられた、万博会場での各種イベント。オーストリア・パビリオンは、モーツァルトをはじめ偉大な音楽家を輩出した「音楽の国」として、高さ約16メートルのらせん状のループ(五線譜モチーフ)が特徴だ。9月23日に発表された「ワールド・エクスポリンピック・コンペティション」の最優秀小規模パビリオンで、セビリアに続く「銀賞」を獲得した。


文化とモーツァルトの街ザルツブルクの観光ガイド Salzburg.info
https://www.salzburg.info/ja

(Written by A. Shikama)



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