■6~8月の平均気温は観測史上最高
今年の夏も暑かったですね。全国各地で連日のように高温が記録され、外出時には熱中症への注意が欠かせない状況となっておりました。
これまでの最高気温を観測した地点も多く、群馬県伊勢崎市では国内最高気温41.8℃を記録しました。気象庁によると、6~8月の平均気温は平年より2.36℃高く、これも観測史上最高だったそうです。
こうした状況を受け、株式会社アイ・グリッド・ソリューションズが、全国の1000名を対象に「気候変動に関する意識調査」を実施しました。この調査の結果、約9割が“夏の長期化”を実感し、気候変動を身近な問題として捉える人が増えている一方で、実際に温暖化対策を行っている人は半数以下という現実が浮かび上がってきたようです。詳しくみていきましょう。

■温暖化対策が必要なことは知っていても、6割の人は行動に移していない
「夏は年々長くなっていると感じる」と答えた人は90.4%、「日本の四季に変化を感じる」と答えた人も86.5%にのぼりました。
そして、94.1%が「今後も異常気象は続く」と回答しており、ほとんどの人は、今年の猛暑を一時的なものではなくこれからも続く現象として受け止めているようです。



また、「酷暑や異常気象の原因を知っている・思い当たる」と回答した人は81.2%と、多くの人は、異常気象の背景に要因があると認識しているようです。


さらに「地球温暖化」という言葉の認知率は95.7%と非常に高い一方で、国連のグテーレス事務総長が使用した「地球沸騰化」という言葉の認知率は56%にとどまっており約半数の人はこの言葉は知らないようです。


そして、温暖化対策の方法を「知っている」と回答した人は72.8%でしたが、「知っているが実際には対策をしていない」人が32%、「対策方法を知らない」人も27.2%に上り、全体の約6割が行動に移せていない現状が明らかになりました。


たしかに、なんとなく対策方法を知っていたとしても、日常生活の中で常に意識して行動するのは難しいと思ってしまいますよね。

■日々の暮らしの延長でできる身近な温暖化対策
こうした状況を踏まえ、同社では、地球温暖化の進行につながる大気中の温室効果ガスを減らすために、企業や個人で無理なく取り組める対策を紹介しています。

まず一つ目は「節電・節水を心がける」こと。冷暖房の設定温度を1~2℃抑える、照明をLEDに変える、使わない部屋の電気を消すという無理なくできることだけでも長期的にみると大きな違いになります。また、水を出し続けないこと、シャワーの時間を短くすることも節水には有効、節水はポンプを動かす際の電気も節約できるため、温室効果ガスの削減に役立つそうです。

二つ目は「ゴミを減らす意識を持つ」こと。ゴミの焼却や運搬には大量の温室効果ガスが排 出されます。無理なく食べ切れる分だけを買い、繰り返し使える食器などを使いましょう。

三つ目は「再生可能エネルギーを導入する」こと。太陽光・風力・バイオマス・地熱など、自然界にから取れるものが再生可能エネルギー。特に太陽光発電は、企業や一般家庭でも導入しやすいだけでなく、電気代も安く済むそうです。

どれも特別なことではなく、日常からできる暮らしの延長線にあることばかりです。これくらい小さなことでも、一人ひとりが意識することで、未来を変えられるかもしれません。

最後に、同社は「地球温暖化の進行を止めるには、個人の行動だけでなく企業の取り組みも欠かせない」とこの調査をまとめています。

調査を行った株式会社アイ・グリッド・ソリューションズは、屋根や駐車場に太陽光発電設備を設置し、これまでに累計1,237施設・発電容量約304MW(2025年7月末現在)の太陽光発電所を開発して、企業や自治体のGX(グリーントランスフォーメーション)推進を支援。「私たち一人ひとりができること、企業ができることは何かを考え、まずは意識することからはじめてみましょう」と呼びかけています。


「何かしなきゃ」とは思いながらも、どこかで“何をしても変わらないのでは”という無力感を感じていました。しかし、温暖化が進んだ原因も「日常の積み重ね」なのだから、温暖化を止めるのもまた「日常の積み重ね」なのではないでしょうか。私たちが少しずつ行動を変えることで、再エネで暮らす社会も近づくかもしれません。

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