2025年11月30日、東京競馬場で行われた国際G1・ジャパンC。天皇賞秋を制した3歳馬マスカレードボールと、現役世界最強場カランダガンがゴール前で壮絶なデッドヒートを演じ、カランダガンがレコードタイムを塗り替える2分20秒3で勝利した。

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このレースでもうひとつ注目されたのがアドマイヤテラ。スタート直後に鞍上の川田騎手が落馬してしまい、ジョッキーが背中にいない空馬の状態になってしまった。アドマイヤテラはその後も馬群を離れることなくコースを周回し、最後の直線ではマスカレードボール、カランダガンと競り合う形となり、なんとレコードタイムが更新される中で実質1着でゴール。珍事としてネット上で大きな話題となった。

空馬が先頭ゴールはG1レースでは非常に珍しい!
空馬は騎手の制御がないため、大外に膨らんでしまってコースアウトのようにレースからフェードアウトすることが多いが、騎手の体重が無い分、馬群を離れることなく一緒に走った場合は他の競走馬より前でゴールすることもある。

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実は中央競馬のG1レースにおいて、空馬が先頭でゴールするのはグレード制導入後2例目。初めては2008年のエリザベス女王杯で、3番人気を背負っていたポルトフィーノ。鞍上は名手・武豊騎手。スタートから約2秒、ゲートを出た瞬間につまづいてしまい転倒。武豊騎手は両肩打撲を負った。
空馬となったポルトフィーノは気持ち良さげに17頭を抜き1コーナーで先頭に立って“逃げ”に打って出ると、6馬身以上離す大逃げに。コースを外れることなく4コーナー、直線へ。
残り300メートルで先頭に躍り出たリトルアマポーラに体を併せに行くという闘志も見せ、1馬身以上離してゴールに飛び込んだ(記録はもちろん競争中止)。


非常に珍しいレースとなったが、人馬ともに無事だったことが何より。アドマイヤテラは川田騎手とのコンビで有馬記念(12月28日)に出走予定なので、こちらのレースでも応援したいと思う。


(Written by 大井川鉄朗)



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