管理栄養士のともゆみです。NHK料理番組『きょうの料理』で、和食料理人の笠原将弘さんが、今が旬の生わかめと新じゃがを使った三陸地方の郷土料理「わかじゃが」を披露していました。
じゃがいもとわかめを一緒に煮る料理はあまり馴染みがありませんが、とろとろのわかめがとってもおいしそうでしたよ。食べたことのないものは食べてみたいという性分のわたし。さっそく作ってみることに。

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NHK料理番組『きょうの料理』では、さまざまな料理の達人が日々の献立の参考になるような料理を教えてくれる番組です。今回は、日本料理店「賛否両論」の店主笠原将弘さんが伝授する「わかじゃが」です。春の食材、生わかめと新じゃがは相性のよい食材で、昔から東北の三陸地方で作られている料理だそうです。

「わかじゃが」の材料と作り方

【材料】
新じゃがいも(小)…300g
生わかめ…80g
青ねぎ…3本
豚バラ薄切り肉…200g

水…適量

[A]
だし…300ml ※湯に和風だしの素(顆粒)小さじ1を混ぜたものを使用
しょうゆ…大さじ3
酒…大さじ2
砂糖…大さじ2

【笠原将弘が郷土料理】旬の生ワカメと新じゃがで「わかじゃが」作ろう!豚肉の脂吸ったとろとろワカメが♡
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【作り方】
1. 新じゃがいもはよく洗います。わかめは5cmの長さに切り、青ねぎは小口切りにします。豚肉は10cmの長さに切ります。

【笠原将弘が郷土料理】旬の生ワカメと新じゃがで「わかじゃが」作ろう!豚肉の脂吸ったとろとろワカメが♡
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2. フッ素樹脂加工のフライパンに油を引かず、豚肉を入れて中火にかけ、ほぐしながら炒めます。

【笠原将弘が郷土料理】旬の生ワカメと新じゃがで「わかじゃが」作ろう!豚肉の脂吸ったとろとろワカメが♡
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3. 脂が出てきたら、じゃがいもを丸ごと入れて、炒めながらなじませます。

【笠原将弘が郷土料理】旬の生ワカメと新じゃがで「わかじゃが」作ろう!豚肉の脂吸ったとろとろワカメが♡
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4. わかめと[A]を加えてひと煮立ちさせ、アルミホイルをかぶせて弱火で10分ほど煮ます。


【笠原将弘が郷土料理】旬の生ワカメと新じゃがで「わかじゃが」作ろう!豚肉の脂吸ったとろとろワカメが♡
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5. 爪楊枝を刺して、やわらかくなっているか確かめます。新じゃがいもが大きめだったからか、まだまだ硬かったため、アルミホイルを再びかぶせて、追加で10分煮ました。水分量が多かったので、そのまま加熱しましたが、なくなりそうだったら水を適量足した方がいいかもしれませんね。

【笠原将弘が郷土料理】旬の生ワカメと新じゃがで「わかじゃが」作ろう!豚肉の脂吸ったとろとろワカメが♡
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6. じゃがいもがやわらかくなったので、アルミホイルを外して中火にし、じゃがいもに味が絡むように、煮汁が少しとろっとするまで煮詰めます。

【笠原将弘が郷土料理】旬の生ワカメと新じゃがで「わかじゃが」作ろう!豚肉の脂吸ったとろとろワカメが♡
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7. 器に盛り付け、青ねぎを散らします。

【笠原将弘が郷土料理】旬の生ワカメと新じゃがで「わかじゃが」作ろう!豚肉の脂吸ったとろとろワカメが♡
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新じゃがホクホク、しっかりした味付けでご飯が進む

【笠原将弘が郷土料理】旬の生ワカメと新じゃがで「わかじゃが」作ろう!豚肉の脂吸ったとろとろワカメが♡
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それでは新じゃがからいただきます。ホックホクでおいしい。丸ごと使ったので、中が蒸されたみたいにホクホクしています。わかめはとろんとろんにやわらかく、豚肉の脂を吸って、コクと旨味のある味わいです。甘辛でしっかりと味付けされているので、ご飯が進みますね。新じゃがとわかめ、こってりした豚バラ肉との相性が抜群ですね。

生活習慣病全般の予防に働くわかめ

わかめは低エネルギーで高ミネラル、整腸作用の高い食物繊維もたっぷりと含まれています。
特に食物繊維は、栄養成分の1/3を占めるほど豊富に含まれています。水溶性食物繊維のアルギン酸とフコイダンがおもなもので、ぬめりのもとになっています。アルギン酸には、余分なコレステロールやナトリウムを体外に排出する働きがあるとされ、高血圧や糖尿病の予防、便秘の改善に役立ちます。フコイダンにもアルギン酸と同様の働きがあり、相乗効果が期待できます。また、フコイダンには肝機能を高める働きがあるので、お酒を飲む習慣のある人にもおすすめです。今回は生わかめを使用しましたが、塩蔵や乾燥などは日持ちがするので、常備しておきたい食材ですね。

甘辛味のしっかりとした味付けで、豚肉のコクが新じゃがとわかめを包み込んでいる料理でした。どこか懐かしさがある味わいでおいしかったです。よかったら作ってみてくださいね。

参考文献:
一生役立つ きちんとわかる栄養学 監修 飯田薫子 寺本あい 西東社
病気にならない人の食べるクスリの本 監修 板倉弘重 永岡書店

じゃがいもを皮ごと食べる際の注意点

じゃがいもには、炭水化物やビタミンなどの栄養が豊富な反面、微量の天然毒素が含まれます。食中毒を防ぐために以下の点に注意してください。

1. 緑色に変色していたり、芽が出ていたりするじゃがいもはその部分を含めて大きめに取り除きます。
全体に緑色だったりあちこち芽が出ていたりする場合は、食べないようにしましょう。

2. 体の小さな子どもは、大人より食中毒になりやすいので、皮つきのじゃがいもを食べさせないようにしましょう。

3. 皮つきのじゃがいもを大量に食べないように注意しましょう。

4. じゃがいもを買ったら長期保存せず、できるだけ早く食べるようにしましょう。

5. 家庭菜園や学校などで栽培したじゃがいもは、かならず皮を剥いてから食べましょう。
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