管理栄養士のともゆみです。ゆで卵って殻を剥くのが面倒くさいですよね。
【黄身が真ん中!になる裏ワザ】「とろ~り綺麗な半熟卵の作り方」に挑戦!簡単な殻の剥き方まで披露♡
なんでゆで卵の殻は剥きやすかったり剥きにくかったりするの?
NHKのバラエティー番組『チコちゃんに叱られる!』でその日放送していたチコちゃんクイズは、「なんでゆで卵の殻は剥きやすかったり剥きにくかったりするの?」でした。ゆで卵が剥きにくいときって、殻と白身がくっついてなかなか剥がれないですよね。くっつきすぎて白身ごと割れてしまうこともしばしば…。でも、別の日にはスルスル~と剥けたり。毎回スルっと剥ける方法ってないのでしょうか?そんなゆで卵が上手に剥ける方法を卵の専門家が伝授してくれました。
ゆで卵の殻が剥きやすかったり剥きにくかったりするのは、実は鮮度のせい、だったのです。
新しい卵→剥きにくい
古い卵→剥きやすい
なのだそう。
どうして新しい卵は剥きにくいの?
産卵直後の卵には、外から侵入しようとする細菌から卵の内部を守るために炭酸ガスが多く存在しています。卵を加熱すると、白身に溶け込んだ炭酸ガスが膨張して白身を膨らませます。
産卵後の卵は、卵の表面にある気孔という穴から酸素を取り込み炭酸ガスを少しずつ排出します。時間の経過とともに炭酸ガスが減って少なくなるため、古い卵は加熱しても膨張せず殻と白身があまりくっつかず剥きやすくなる、ということだそう。
古い卵と新しい卵をゆでて剥きやすさを比べてみた!
では、実際に古い卵と新しい卵の剥きやすさを比べてみたいと思います。
マジックで黒い点を付けた方が古い卵で、印のないのが新しい卵です。古い卵は1週間前に購入したもので、新しい卵は本日購入しました。
では同時にゆでてみます。沸騰した湯に入れ、10分ゆでました。
2~3分水に浸け、冷ましてから殻を剥きます。まずは古い卵から。
つるんときれいに剥けましたね。剥きやすいです。
では新しい卵。
確かに剥きにくい。殻と白身がくっついて剝がれにくいです。少し裂けてしまいました。
弾力の差を比べてみた!食べてみた!
剥いた卵には、古い卵と新しい卵で弾力の差があり、上から落とすと古い卵は高くバウンドするそうです。
30cmの高さから古い卵と新しい卵を同時に落としてみます。
おぉ、違う。全然違います。高くはバウンドしませんが、古い卵はバウンドし、新しい卵は全くバウンドしませんでした。
炭酸ガスを多く含んだ新しい卵は弾力がなくてあまりおいしくないんだそう。古い卵の方が弾力がありプリプリした食感でおいしいそうです。触ってみても硬さの違いがよくわかります。
古い卵↓
新しい卵↓
では切って食べてみます。画像左が古い卵、右が新しい卵↓
す、すごい。食べてみても違います。古い卵の方が白身の部分がプルンプルンですが、新しい卵は白身の部分が硬いです。確かに古い卵のプリプリしている方がおいしいですね。
卵内の炭酸ガスを抜く方法
古い卵を使ってゆでると、殻が剥きやすく弾力のあるおいしいゆで卵が作れることがわかりました。それはなぜかというと、卵内の炭酸ガスが抜けているため。卵内の炭酸ガスを抜く方法は、卵を購入したあとに約1週間冷蔵庫で寝かします。実際に市販のゆで卵は工場で約1週間冷蔵庫で保存したものを調理しています。殻を効率よく剥くためには必要な工程なんだそうですよ。
新しい卵をゆでる場合は…
実は、新しい卵でも殻を剥きやすくする方法があると言うんです。
その方法とは…。
小さいスプーンを使って卵の丸い方に小さなヒビを入れてゆでるという方法。
卵の丸い方には気室と呼ばれる空間があります。炭酸ガスは気室に多く留まる性質があり、そこにヒビを入れることで、ゆでている間に炭酸ガスを抜くというもの。気室側にヒビを入れても白身が漏れてくることは少ないそう。
では実際にやってみます。
1. 小さいスプーンで卵の丸い方に小さなヒビを入れます。
2. 沸騰した湯の中に新しい卵をそっと入れ、10分ゆでます。
3. 卵を取り出し、氷の入った冷水に5分浸します。そうすることで、膨張した白身が縮みます。
では剥いてみます。
おぉ、確かに剥きやすいです。
ヒビを入れてゆでた新しい卵↓
新しい卵を剥きやすくする方法がもうひとつあります。ヒビを入れず普通に卵をゆでたあと、フタ付きの容器に卵と卵が1/4隠れる程度の水を入れ、フタをして10秒振ります。殻に亀裂が多く入り、水が入り込むことで殻と白身が剥がれやすくなるそうです。
卵は1日1個までって本当?
卵1個には約200mgのコレステロールが含まれています。そのため、摂取量を1日1個に抑えようと言われてきたこともありましたが、最新の研究では、食品から摂るコレステロールの量と血中コレステロールの値にはあまり関係がないことがわかりました。健康な人はあまり気にしすぎずに摂取しましょう。
古い卵と新しい卵、ゆで卵にして比べてみると、こんなにもプリプリ感が違うのには驚きました。ゆで卵にするときは断然古い卵を使った方が楽に剥ける上においしいので、覚えておくといいかもしれないですね。
参考文献:
一生役立つ きちんとわかる栄養学 監修 飯田薫子 寺本あい 西東社
なかなか剥けずに割れてしまったり、あれっていうほどスルっと剥けたり。どうやら剥きやすいものと剥きにくいものがあるらしいですよ。剥きやすいものを選べばいつでもスルスル~と剥け、時短にもなってお得な予感♪NHKバラエティー番組『チコちゃんに叱られる!』で放送していた内容を実際に試してレポートします。
【黄身が真ん中!になる裏ワザ】「とろ~り綺麗な半熟卵の作り方」に挑戦!簡単な殻の剥き方まで披露♡
なんでゆで卵の殻は剥きやすかったり剥きにくかったりするの?

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NHKのバラエティー番組『チコちゃんに叱られる!』でその日放送していたチコちゃんクイズは、「なんでゆで卵の殻は剥きやすかったり剥きにくかったりするの?」でした。ゆで卵が剥きにくいときって、殻と白身がくっついてなかなか剥がれないですよね。くっつきすぎて白身ごと割れてしまうこともしばしば…。でも、別の日にはスルスル~と剥けたり。毎回スルっと剥ける方法ってないのでしょうか?そんなゆで卵が上手に剥ける方法を卵の専門家が伝授してくれました。
ゆで卵の殻が剥きやすかったり剥きにくかったりするのは、実は鮮度のせい、だったのです。
新しい卵→剥きにくい
古い卵→剥きやすい
なのだそう。
どうして新しい卵は剥きにくいの?

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産卵直後の卵には、外から侵入しようとする細菌から卵の内部を守るために炭酸ガスが多く存在しています。卵を加熱すると、白身に溶け込んだ炭酸ガスが膨張して白身を膨らませます。
そして網目状の卵殻膜の外に卵を押し出すため、網目を抜けた白身が殻にくっつき固まってしまい、殻が剥きにくくなるというわけ。
産卵後の卵は、卵の表面にある気孔という穴から酸素を取り込み炭酸ガスを少しずつ排出します。時間の経過とともに炭酸ガスが減って少なくなるため、古い卵は加熱しても膨張せず殻と白身があまりくっつかず剥きやすくなる、ということだそう。
古い卵と新しい卵をゆでて剥きやすさを比べてみた!
では、実際に古い卵と新しい卵の剥きやすさを比べてみたいと思います。
マジックで黒い点を付けた方が古い卵で、印のないのが新しい卵です。古い卵は1週間前に購入したもので、新しい卵は本日購入しました。

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では同時にゆでてみます。沸騰した湯に入れ、10分ゆでました。

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2~3分水に浸け、冷ましてから殻を剥きます。まずは古い卵から。

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つるんときれいに剥けましたね。剥きやすいです。
では新しい卵。

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確かに剥きにくい。殻と白身がくっついて剝がれにくいです。少し裂けてしまいました。
弾力の差を比べてみた!食べてみた!
剥いた卵には、古い卵と新しい卵で弾力の差があり、上から落とすと古い卵は高くバウンドするそうです。
30cmの高さから古い卵と新しい卵を同時に落としてみます。

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おぉ、違う。全然違います。高くはバウンドしませんが、古い卵はバウンドし、新しい卵は全くバウンドしませんでした。
炭酸ガスを多く含んだ新しい卵は弾力がなくてあまりおいしくないんだそう。古い卵の方が弾力がありプリプリした食感でおいしいそうです。触ってみても硬さの違いがよくわかります。
古い卵は弾力がありやわらかいですが、新しい卵は弾力があまりなく硬めです。
古い卵↓

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新しい卵↓

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では切って食べてみます。画像左が古い卵、右が新しい卵↓

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す、すごい。食べてみても違います。古い卵の方が白身の部分がプルンプルンですが、新しい卵は白身の部分が硬いです。確かに古い卵のプリプリしている方がおいしいですね。
卵内の炭酸ガスを抜く方法
古い卵を使ってゆでると、殻が剥きやすく弾力のあるおいしいゆで卵が作れることがわかりました。それはなぜかというと、卵内の炭酸ガスが抜けているため。卵内の炭酸ガスを抜く方法は、卵を購入したあとに約1週間冷蔵庫で寝かします。実際に市販のゆで卵は工場で約1週間冷蔵庫で保存したものを調理しています。殻を効率よく剥くためには必要な工程なんだそうですよ。
新しい卵をゆでる場合は…
実は、新しい卵でも殻を剥きやすくする方法があると言うんです。
その方法とは…。
小さいスプーンを使って卵の丸い方に小さなヒビを入れてゆでるという方法。
卵の丸い方には気室と呼ばれる空間があります。炭酸ガスは気室に多く留まる性質があり、そこにヒビを入れることで、ゆでている間に炭酸ガスを抜くというもの。気室側にヒビを入れても白身が漏れてくることは少ないそう。
では実際にやってみます。
1. 小さいスプーンで卵の丸い方に小さなヒビを入れます。

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2. 沸騰した湯の中に新しい卵をそっと入れ、10分ゆでます。

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3. 卵を取り出し、氷の入った冷水に5分浸します。そうすることで、膨張した白身が縮みます。

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では剥いてみます。

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おぉ、確かに剥きやすいです。
先ほどの普通に剥いた新しい卵と比べると断然剥きやすいですね。ただ、剥いたあとの弾力はあまりなく、落としてもバウンドせず、先ほどの新しい卵と同じ硬さです。食べてみてもプリプリ感は古い卵のようにはいかないですね。炭酸ガスが抜けきれなかったってことなのでしょうかね。
ヒビを入れてゆでた新しい卵↓

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新しい卵を剥きやすくする方法がもうひとつあります。ヒビを入れず普通に卵をゆでたあと、フタ付きの容器に卵と卵が1/4隠れる程度の水を入れ、フタをして10秒振ります。殻に亀裂が多く入り、水が入り込むことで殻と白身が剥がれやすくなるそうです。
卵は1日1個までって本当?
卵1個には約200mgのコレステロールが含まれています。そのため、摂取量を1日1個に抑えようと言われてきたこともありましたが、最新の研究では、食品から摂るコレステロールの量と血中コレステロールの値にはあまり関係がないことがわかりました。健康な人はあまり気にしすぎずに摂取しましょう。
古い卵と新しい卵、ゆで卵にして比べてみると、こんなにもプリプリ感が違うのには驚きました。ゆで卵にするときは断然古い卵を使った方が楽に剥ける上においしいので、覚えておくといいかもしれないですね。
参考にしてみてくださいね。
参考文献:
一生役立つ きちんとわかる栄養学 監修 飯田薫子 寺本あい 西東社
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