ネットで見かけておもしろかった「意外と知らない洋菓子クイズ」があったので、みなさんにも。甘くてサクッとした食感が特徴の焼き菓子を代表する、クッキーとビスケット。
【卵のハテナ】「殻の色」「黄身の色」に違いがあるのはナゼ?色の違いで味わいは違う?保存の正解は?
身近なお菓子なのに知っている人は少ない!?
知っているようで知らない、洋菓子クイズ♪
【問題】
クッキーとビスケットの違いは何でしょう?
thinking time♪
↓
↓
↓
正解は…「基本的に同じもの」でした。
言い換えれば、「大きな違いはない」とも言えます。
一般社団法人全国ビスケット協会の「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」によると、
「ビスケットとは、小麦粉、糖類、食用油脂及び食塩を原料とし、必要により澱粉、乳製品、卵製品、膨張剤等の原材料を配合し、又は添加したものを混合機、成型機及びビスケットオーブンを使用して製造した食品をいう」
と、定義づけられています。
簡単に言うと、小麦粉、糖類、食用油脂、食塩を主な材料とし、オーブンで焼いた焼き菓子は、全部「ビスケット」。
だから、クッキーもビスケットというわけです。
ただ、クイズの答えを「同じもの」とせず、「”基本的に”同じもの」、「”大きな”違いはない」としているのは、この定義に続きがあるからなんです。
規約では、「クッキーはビスケットに含まれる」としつつも、「クッキーとは、ビスケットのうち次に掲げるものをいう…」と、ビスケットというくくりの中のクッキーについても、定義づけているんです。
クッキーの定義は、
・「手づくり風」の外観を有するもの
・糖分と脂肪分の合計が全体の40%以上を占めるもの
・卵製品、乳製品、ナッツ、乾果、蜂蜜等により製品の特徴付けを行い風味よく焼きあげたもの
・全国ビスケット公正取引協議会の承認を得たもの
と書いてありました。
画像出典:photoAC
「手づくり風の外観を有するもの」という漠然とした条件も気になるところですが(笑)、着目したいのは、「糖分と脂肪分の合計が全体の40%以上を占める」という条件。
糖分と脂肪分の合計が全体の40%以上を占めるビスケットがクッキーということは、40%未満がビスケットということになります。
この点が、細かく見た場合のビスケットとクッキーの”違い”になります。
なので、クイズの答えは「”基本的に”同じもの」となるわけです。
でもまぁ、一応”違い”ではあるので、正解を「糖分と脂肪分の合計量が違う」とする方が、個人的にはしっくりくるかも(笑)。
そして、この”違い”以上にわたしが興味深かったのは、この定義づけが、消費者団体からの「ビスケットよりクッキーの方が高級なものと意識しているので何らかの定義づけが必要」との要望に応えたものだったこと。
定義づけは、昭和46年(1971年)になされたそう。
確かに昭和時代って、ビスケットは紙箱や袋に入っていて、近所のお店で買うもの。そして、クッキーは缶に入っていてデパートで買うもの、というイメージがあった気がします。
食品として定義上は同じでも、生活する中での肌感覚として、「ビスケット」と「クッキー」の”立ち位置”には、違いがあったのでしょう。クッキーは”おつかいもの”として利用することも多かったので、十把一絡げに「ビスケット」と言われては困ると、当時の人が感じたのもわかる気がします。
と、ここまでは日本のビスケットとクッキーのお話。
では、ほかの国では、ビスケットとクッキーをどう区別しているのでしょう?違いはあるのでしょうか?
調べてみると、ビスケットとクッキーの区別や違いに関する話題は、ほぼアメリカとイギリスに集中していました(笑)。
アメリカとイギリスでのビスケット&クッキーの違いは?
画像出典:photoAC
まずは、アメリカ。
アメリカでは、日本人がビスケットと聞いてイメージするこれも…。
画像出典:photoAC
クッキーと聞いてイメージする色とりどりのこれも…。
画像出典:photoAC
「cookie(クッキー)」と呼ぶそうです。
「cookie」は、オランダ語で「小さなケーキ」を意味する「Koekje(クオキエ)」が語源。ケーキを焼く前にオーブンの温度をテストするために作られたものが、由来なんだそうです。
17世紀にオランダ人がアメリカのニューアムステルダム(現在のニューヨーク)に渡り、「koekje」を作って販売。それをきっかけとしてアメリカ全土に広がり、アメリカのおやつの定番として、親しまれるようになったんですって。
画像出典:photoAC
そんなクッキーが幅をきかせるアメリカでの「Biscuit(ビスケット)」は、これ。
画像出典:photoAC
生地にバターやショートニングなどの油脂を加えてベーキングパウダーで膨らませた、上の画像のような「クイックブレッド」のことだそうです。
ノースカロライナ州で有名だというBiscuitのお店「RISE」のメニューを覗いてみると、こんな感じ。
ブルーベリーやシナモン入りの甘い系ビスケットもあれば、
画像出典:「RISE」公式HP
ベーコンやチーズ、卵などを挟んだボリューム系もありました。
画像出典:「RISE」公式HP
ひゃぁ~。カロリーが高そうですが、おいしそう!
そういえば、KFCでもサイドメニューに「ビスケット」ってありますね。
『Cambridge Dictionary』でアメリカ英語における「Biscuit」の意味を調べると、
「a type of bread usually baked in small, round pieces(通常、小さな丸い形で焼かれるパンの一種)」と書いてありました。
アメリカ人は、「♪ポケットのなかにはビスケットがひとつ~」と聞くと、このビスケットを想像するってことですよね?1個でポケットパンパンですね(笑)。
続いて、イギリス。
イギリスでは、アメリカと違って、日本で言うところのビスケットやクッキーは、「biscuit(ビスケット)」と呼ぶそうです。
画像出典:「Ringtons Tea」
「biscuit」の語源は、ラテン語の「bis coctus(ビス・コクトゥス)」で、ビス(2度)・コクトゥス(焼かれたもの)という意味だとか。
ヨーロッパでは古代から、航海や遠征用に一度焼いたパンを乾燥させてもう一度焼き、日持ちをよくしていたそう。これが、ビスケットの始まりだと伝えられています。
ビスケットの起源は、保存食だったんですね。
当時のビスケットは、船の乗組員たちの貴重な栄養源であるだけでなく、硬くて頑丈だったため、文字を彫ってはがきの代わりにしたという逸話もあるそうですよ。
どれほど、硬かったんでしょう(笑)。
そして、16世紀くらいに、ヨーロッパでは現代のビスケットに近い形が作られるようになり、貴族の間で人気のお菓子となったそうです。イギリスのエリザベス女王や、フランス王妃のマリー・アントワネットもビスケットを好み、宮廷で作らせていたとか。
そんなヨーロッパの中で、特にビスケット愛にあふれている国がイギリス。世界で最もビスケット消費量が高いらしいです。
イギリスというと、「イレブンジズ(午前11時のティータイム)」「アフタヌーンティー(午後4時ころのティータイム)」など、1日に7~8回も紅茶を楽しむ紅茶大国。そのため、紅茶のお供にビスケットが欠かせないのもうなずけます。
画像出典:「Ringtons Tea」
『Cambridge Dictionary』でイギリス英語における「Biscuit」の意味を調べると、
「a small, flat cake that is dry and usually sweet(小さくて乾燥している平らなケーキ、通常甘い)」と書いてありました。
フォークやナイフを使わずに食べられる英国菓子を、全部”ビスケット”といっても過言ではないくらい、イギリスでの”ビスケット”は幅広いそうです。
そんなビスケットが幅をきかせるイギリスでの「cookie(クッキー)」は、ビスケットの中でも、チョコチップやナッツが入った、やわらかくてしっとりしたタイプのものだけを言うみたいです。
同じ英語圏でも、ビスケットが根付いたイギリスと、クッキーが根付いたアメリカでは、違いがあるんですね。「cookie」はアメリカ英語、「biscuit」はイギリス英語とされていることからも、アメリカ人はクッキーに、イギリス人はビスケットにけっこうプライドがあるように感じます。
ということで今回は、「ビスケット」と「クッキー」について深掘りしました。「ビスケット」の起源は、保存食。一方、「クッキー」は、オーブンの温度をテストするために作られた「koekje(小さなケーキ)」に由来している、ある意味、嗜好品。見た目は似ていても、ルーツは違うのが興味深かったです。
では、最後に。
みなさん、「♪ポケットのなかにはビスケットがひとつ~」と聞いて、どんなビスケットを想像しますか?
昭和世代のわたしは、森永製菓の「マリー」のような素朴なビスケットを思い浮かべ、うちの夫は「薄くて硬いヤツを思い出す」と言っていました。
まど・みちおさんが作詞した童謡『ふしぎなポケット』が発表されたのは、昭和29年(1954年)。終戦後のまだ貧しい時代だったことを考えると、まどさんもきっと、”食べると口の中の水分を全部持っていかれるような”ビスケットを想像したんじゃないかなと思います。
が!令和の時代の『ふしぎなポケット』はこんなことに。
画像出典:YouTubeチャンネル『ジャンプスタジオTV.』
カラフル~(笑)。
昭和には「ビスケットよりクッキーの方が高級なもの」というイメージがあったため、クッキーが定義づけされたようですが、飽食の時代・令和では、クッキーとビスケットのボーダレス時代に突入しているみたいですよ。ジェネレーションギャップ!(笑)
参考文献
WEB
『ビスケット類の表示に関する公正競争規約 新旧対照表』
https://www.biscuit.or.jp/img/documents/terms_and_conditions/02_terms_and_conditions.pdf
『農畜産業振興機構~ビスケットのおはなし~』
https://www.alic.go.jp/joho-s/joho07_000255.html
『HANKYU FOOD おいしい読み物~ビスケットとクッキーの違いとは?定義や由来を詳しく解説!~』
https://web.hh-online.jp/hankyu-food/blog/lifestyle/detail/000834.html
『ふるさと納税DISCOVERY~ クッキーとビスケットの違いが丸わかり!サブレやクラッカーなど似たお菓子も解説~』
https://furunavi.jp/discovery/knowledge_food/202501-cookie_biscuit/#:~:text=クッキー(ソフトビスケット)は、,選ぶといいでしょう%E3%80%82
『Ringtons Tea~イギリスの人が愛する「TEA & BISCUITS」。
https://ringtonstea.blog.fc2.com/blog-entry-2941.html
『News Digest~知っているようで知らない英国のビスケット。~』
https://www.news-digest.co.uk/news/features/24662-biscuit.html
この2つの違いは何でしょう?というのが問題です。ビスケットはクッキーより甘さ控えめで、クッキーはビスケットよりしっとりしている…そんなイメージ。なので、違いは「甘さと乾燥具合」かな?さて正解は…。
【卵のハテナ】「殻の色」「黄身の色」に違いがあるのはナゼ?色の違いで味わいは違う?保存の正解は?
身近なお菓子なのに知っている人は少ない!?
知っているようで知らない、洋菓子クイズ♪
【問題】
クッキーとビスケットの違いは何でしょう?
thinking time♪
↓
↓
↓
正解は…「基本的に同じもの」でした。
言い換えれば、「大きな違いはない」とも言えます。
一般社団法人全国ビスケット協会の「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」によると、
「ビスケットとは、小麦粉、糖類、食用油脂及び食塩を原料とし、必要により澱粉、乳製品、卵製品、膨張剤等の原材料を配合し、又は添加したものを混合機、成型機及びビスケットオーブンを使用して製造した食品をいう」
と、定義づけられています。
簡単に言うと、小麦粉、糖類、食用油脂、食塩を主な材料とし、オーブンで焼いた焼き菓子は、全部「ビスケット」。
だから、クッキーもビスケットというわけです。
ただ、クイズの答えを「同じもの」とせず、「”基本的に”同じもの」、「”大きな”違いはない」としているのは、この定義に続きがあるからなんです。
規約では、「クッキーはビスケットに含まれる」としつつも、「クッキーとは、ビスケットのうち次に掲げるものをいう…」と、ビスケットというくくりの中のクッキーについても、定義づけているんです。
クッキーの定義は、
・「手づくり風」の外観を有するもの
・糖分と脂肪分の合計が全体の40%以上を占めるもの
・卵製品、乳製品、ナッツ、乾果、蜂蜜等により製品の特徴付けを行い風味よく焼きあげたもの
・全国ビスケット公正取引協議会の承認を得たもの
と書いてありました。

クッキー
画像出典:photoAC
「手づくり風の外観を有するもの」という漠然とした条件も気になるところですが(笑)、着目したいのは、「糖分と脂肪分の合計が全体の40%以上を占める」という条件。
糖分と脂肪分の合計が全体の40%以上を占めるビスケットがクッキーということは、40%未満がビスケットということになります。
この点が、細かく見た場合のビスケットとクッキーの”違い”になります。
なので、クイズの答えは「”基本的に”同じもの」となるわけです。
でもまぁ、一応”違い”ではあるので、正解を「糖分と脂肪分の合計量が違う」とする方が、個人的にはしっくりくるかも(笑)。
そして、この”違い”以上にわたしが興味深かったのは、この定義づけが、消費者団体からの「ビスケットよりクッキーの方が高級なものと意識しているので何らかの定義づけが必要」との要望に応えたものだったこと。
定義づけは、昭和46年(1971年)になされたそう。
確かに昭和時代って、ビスケットは紙箱や袋に入っていて、近所のお店で買うもの。そして、クッキーは缶に入っていてデパートで買うもの、というイメージがあった気がします。
食品として定義上は同じでも、生活する中での肌感覚として、「ビスケット」と「クッキー」の”立ち位置”には、違いがあったのでしょう。クッキーは”おつかいもの”として利用することも多かったので、十把一絡げに「ビスケット」と言われては困ると、当時の人が感じたのもわかる気がします。
と、ここまでは日本のビスケットとクッキーのお話。
では、ほかの国では、ビスケットとクッキーをどう区別しているのでしょう?違いはあるのでしょうか?
調べてみると、ビスケットとクッキーの区別や違いに関する話題は、ほぼアメリカとイギリスに集中していました(笑)。
両国それぞれにこだわりがあり、ビスケットやクッキーの歴史とも関係しているみたいですよ。
アメリカとイギリスでのビスケット&クッキーの違いは?

国旗
画像出典:photoAC
まずは、アメリカ。
アメリカでは、日本人がビスケットと聞いてイメージするこれも…。

ビスケット
画像出典:photoAC
クッキーと聞いてイメージする色とりどりのこれも…。

クッキー
画像出典:photoAC
「cookie(クッキー)」と呼ぶそうです。
「cookie」は、オランダ語で「小さなケーキ」を意味する「Koekje(クオキエ)」が語源。ケーキを焼く前にオーブンの温度をテストするために作られたものが、由来なんだそうです。
17世紀にオランダ人がアメリカのニューアムステルダム(現在のニューヨーク)に渡り、「koekje」を作って販売。それをきっかけとしてアメリカ全土に広がり、アメリカのおやつの定番として、親しまれるようになったんですって。

クッキー
画像出典:photoAC
そんなクッキーが幅をきかせるアメリカでの「Biscuit(ビスケット)」は、これ。

ブレッド
画像出典:photoAC
生地にバターやショートニングなどの油脂を加えてベーキングパウダーで膨らませた、上の画像のような「クイックブレッド」のことだそうです。
ノースカロライナ州で有名だというBiscuitのお店「RISE」のメニューを覗いてみると、こんな感じ。
ブルーベリーやシナモン入りの甘い系ビスケットもあれば、

rise
画像出典:「RISE」公式HP
ベーコンやチーズ、卵などを挟んだボリューム系もありました。

ビスケット
画像出典:「RISE」公式HP
ひゃぁ~。カロリーが高そうですが、おいしそう!
そういえば、KFCでもサイドメニューに「ビスケット」ってありますね。
『Cambridge Dictionary』でアメリカ英語における「Biscuit」の意味を調べると、
「a type of bread usually baked in small, round pieces(通常、小さな丸い形で焼かれるパンの一種)」と書いてありました。
アメリカ人は、「♪ポケットのなかにはビスケットがひとつ~」と聞くと、このビスケットを想像するってことですよね?1個でポケットパンパンですね(笑)。
続いて、イギリス。
イギリスでは、アメリカと違って、日本で言うところのビスケットやクッキーは、「biscuit(ビスケット)」と呼ぶそうです。

クッキー
画像出典:「Ringtons Tea」
「biscuit」の語源は、ラテン語の「bis coctus(ビス・コクトゥス)」で、ビス(2度)・コクトゥス(焼かれたもの)という意味だとか。
ヨーロッパでは古代から、航海や遠征用に一度焼いたパンを乾燥させてもう一度焼き、日持ちをよくしていたそう。これが、ビスケットの始まりだと伝えられています。
ビスケットの起源は、保存食だったんですね。
当時のビスケットは、船の乗組員たちの貴重な栄養源であるだけでなく、硬くて頑丈だったため、文字を彫ってはがきの代わりにしたという逸話もあるそうですよ。
どれほど、硬かったんでしょう(笑)。
そして、16世紀くらいに、ヨーロッパでは現代のビスケットに近い形が作られるようになり、貴族の間で人気のお菓子となったそうです。イギリスのエリザベス女王や、フランス王妃のマリー・アントワネットもビスケットを好み、宮廷で作らせていたとか。
そんなヨーロッパの中で、特にビスケット愛にあふれている国がイギリス。世界で最もビスケット消費量が高いらしいです。
イギリスというと、「イレブンジズ(午前11時のティータイム)」「アフタヌーンティー(午後4時ころのティータイム)」など、1日に7~8回も紅茶を楽しむ紅茶大国。そのため、紅茶のお供にビスケットが欠かせないのもうなずけます。

イギリス
画像出典:「Ringtons Tea」
『Cambridge Dictionary』でイギリス英語における「Biscuit」の意味を調べると、
「a small, flat cake that is dry and usually sweet(小さくて乾燥している平らなケーキ、通常甘い)」と書いてありました。
フォークやナイフを使わずに食べられる英国菓子を、全部”ビスケット”といっても過言ではないくらい、イギリスでの”ビスケット”は幅広いそうです。
そんなビスケットが幅をきかせるイギリスでの「cookie(クッキー)」は、ビスケットの中でも、チョコチップやナッツが入った、やわらかくてしっとりしたタイプのものだけを言うみたいです。
同じ英語圏でも、ビスケットが根付いたイギリスと、クッキーが根付いたアメリカでは、違いがあるんですね。「cookie」はアメリカ英語、「biscuit」はイギリス英語とされていることからも、アメリカ人はクッキーに、イギリス人はビスケットにけっこうプライドがあるように感じます。
ということで今回は、「ビスケット」と「クッキー」について深掘りしました。「ビスケット」の起源は、保存食。一方、「クッキー」は、オーブンの温度をテストするために作られた「koekje(小さなケーキ)」に由来している、ある意味、嗜好品。見た目は似ていても、ルーツは違うのが興味深かったです。
では、最後に。
みなさん、「♪ポケットのなかにはビスケットがひとつ~」と聞いて、どんなビスケットを想像しますか?
昭和世代のわたしは、森永製菓の「マリー」のような素朴なビスケットを思い浮かべ、うちの夫は「薄くて硬いヤツを思い出す」と言っていました。
まど・みちおさんが作詞した童謡『ふしぎなポケット』が発表されたのは、昭和29年(1954年)。終戦後のまだ貧しい時代だったことを考えると、まどさんもきっと、”食べると口の中の水分を全部持っていかれるような”ビスケットを想像したんじゃないかなと思います。
が!令和の時代の『ふしぎなポケット』はこんなことに。

ふしぎなポケット
画像出典:YouTubeチャンネル『ジャンプスタジオTV.』
カラフル~(笑)。
昭和には「ビスケットよりクッキーの方が高級なもの」というイメージがあったため、クッキーが定義づけされたようですが、飽食の時代・令和では、クッキーとビスケットのボーダレス時代に突入しているみたいですよ。ジェネレーションギャップ!(笑)
参考文献
WEB
『ビスケット類の表示に関する公正競争規約 新旧対照表』
https://www.biscuit.or.jp/img/documents/terms_and_conditions/02_terms_and_conditions.pdf
『農畜産業振興機構~ビスケットのおはなし~』
https://www.alic.go.jp/joho-s/joho07_000255.html
『HANKYU FOOD おいしい読み物~ビスケットとクッキーの違いとは?定義や由来を詳しく解説!~』
https://web.hh-online.jp/hankyu-food/blog/lifestyle/detail/000834.html
『ふるさと納税DISCOVERY~ クッキーとビスケットの違いが丸わかり!サブレやクラッカーなど似たお菓子も解説~』
https://furunavi.jp/discovery/knowledge_food/202501-cookie_biscuit/#:~:text=クッキー(ソフトビスケット)は、,選ぶといいでしょう%E3%80%82
『Ringtons Tea~イギリスの人が愛する「TEA & BISCUITS」。
~』
https://ringtonstea.blog.fc2.com/blog-entry-2941.html
『News Digest~知っているようで知らない英国のビスケット。~』
https://www.news-digest.co.uk/news/features/24662-biscuit.html
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