ハッシュドビーフと聞くとなんとなく高級そうな洋食をイメージしますが、細切れになった牛肉をトマトソースなどで煮込んで作る料理です。そのハッシュドビーフの作り方をフレンチレストラン「ル・マンジュ・トゥー」のオーナーである谷シェフがNHKの「きょうの料理」で紹介していましたので、さっそく作ってみました!
フレンチの谷昇シェフ流「伝統的な仏の煮込み料理」に挑戦!え、ルウもケチャップもソースも使わない!?
フランス料理のレストラン「ル・マンジュ・トゥー」のオーナー・シェフ、谷昇さん。
谷シェフの「ハッシュドビーフ」の材料と作り方
【材料】※2~3人分
牛切り落とし肉…400g
玉ねぎ(小)…2個(300g目安。今回は1個で300gありましたので1個にしています)
無塩バター…50g
白ワイン…100ml
トマトピュレ…100g
ご飯 (温かいもの)…適量
オリーブオイル…大さじ1弱
塩…2つまみ+1g
黒こしょう (粗びき)…適量
玉ねぎは縦半分にし、繊維に沿って薄切りにしておきます。
【作り方】※調理時間:90分
1. ボウルに牛肉とオリーブオイルを入れ、手で肉をほぐしながら油をまとわせます。
2. 塩2つまみを加え、まんべんなくもみ込みます。
3. フッ素樹脂加工のフライパンに油をひかずに牛肉の半量を広げて入れ、強めの中火にかけます。
4. 焼き色がついたら全体をさっと炒め、ボウルに取り出します。残りの牛肉も3~4の手順で炒めてボウルに取り出します。
※牛肉はむやみに触らず、焼くように炒めて香ばしさをつけます。完全に火を通さなくてOKです。
5. 同じフライパンに水(分量外)を約1cmの深さまで注ぎ、玉ねぎとバターを加えて強めの中火で煮ます。
6. 水分が飛んで玉ねぎの縁が色づいたら動かしながら炒め、再び水(分量外)をヒタヒタに注いで煮詰めます。
7. 同様に煮ると炒めるを約40分間繰り返し、玉ねぎがあめ色になるまで火を通します。
※玉ねぎは焦げそうになったら水を加え、根気よく炒め続ければ、あめ色になります。
8. 牛肉を汁ごとフライパンに戻し、白ワインとトマトピュレを加えて混ぜ合わせます。
9. 牛肉がかぶるくらいまで水(分量外)を注ぎ、時々混ぜながら牛肉がやわらかくなるまで煮詰めます。食べてみてかたければ再び水(分量外)を加え、煮込みます。
10. 強火にして水分を飛ばし、塩1gと黒こしょうで味を調えて火を止めます。
11. 器にご飯と一緒に盛りつけて、出来上がりです。
肉をトマトソースで煮込むと、おいしくなることは分かっていましたが、実際に長時間煮込んでいるフライパンの前に立っていると、イヤでもトマトソースの香りが立ち上ってきます。
谷シェフはフレンチのシェフですので、トマトピュレと呼んでいますが、日本で一般的に言うトマトピューレのことです。日本人は耳で聞いた音を言いやすいように直してしまう名人?ですので、裏ごしのことをピュレと発音するのをピューレと呼び始めたのではないかと思います。ちなみに煮る、焼く、蒸すをフレンチではブランシール、グリエ、ヴァプールとまるで呪文のような単語で呼びますが、基本的な調理技法だけでもちょっと憶えておくと、日本語表記のないメニューに出くわしたときに慌てずに済みます。
ハッシュドビーフはイギリス発祥の料理で、英語でhashed beefと書きます。ハッシュとは細切りのことですので、このメニュー名を直訳すると細切りされた牛肉という意味になります。このレシピではトマトで煮込んでいますが、日本で市販されているハッシュドビーフは、比較的ドミグラスソースで煮込んだものが多いように思います。確かにドミグラスソースを使えば、濃厚でコクのある味が楽しめますが、そもそもドミグラスソースを作るには大変な手間がかかりますので、あまり家庭的ではありません。イギリスで生まれたハッシュドビーフはトマトソースで煮込むだけで、ドミグラスソースでは煮込まないというのは、なんとなくうなずけます。
煮込みに時間はかかりますが、とても本格的でおいしいハッシュドビーフができますので、ぜひ作ってみてください!
フレンチの谷昇シェフ流「伝統的な仏の煮込み料理」に挑戦!え、ルウもケチャップもソースも使わない!?
フランス料理のレストラン「ル・マンジュ・トゥー」のオーナー・シェフ、谷昇さん。
服部栄養専門学校の栄養士科卒業後に六本木の「イル・ド・フランス」に勤務し、その後フランスに渡りました。帰国後、銀座の「レンガ屋」などに勤めた後、再びフランスへ。アルザスの「クロコディル」、「シリンガー」で勤務し、帰国後は六本木の「オー・シザーブル」などでシェフを務めました。1994年に神楽坂にレストラン「ル・マンジュ・トゥー」をオープンしました。応用しやすい自由なレシピと、歯切れよく明快な解説で人気を集めています。
谷シェフの「ハッシュドビーフ」の材料と作り方
【材料】※2~3人分
牛切り落とし肉…400g
玉ねぎ(小)…2個(300g目安。今回は1個で300gありましたので1個にしています)
無塩バター…50g
白ワイン…100ml
トマトピュレ…100g
ご飯 (温かいもの)…適量
オリーブオイル…大さじ1弱
塩…2つまみ+1g
黒こしょう (粗びき)…適量

玉ねぎは縦半分にし、繊維に沿って薄切りにしておきます。
【作り方】※調理時間:90分
1. ボウルに牛肉とオリーブオイルを入れ、手で肉をほぐしながら油をまとわせます。

2. 塩2つまみを加え、まんべんなくもみ込みます。

3. フッ素樹脂加工のフライパンに油をひかずに牛肉の半量を広げて入れ、強めの中火にかけます。

4. 焼き色がついたら全体をさっと炒め、ボウルに取り出します。残りの牛肉も3~4の手順で炒めてボウルに取り出します。

※牛肉はむやみに触らず、焼くように炒めて香ばしさをつけます。完全に火を通さなくてOKです。
5. 同じフライパンに水(分量外)を約1cmの深さまで注ぎ、玉ねぎとバターを加えて強めの中火で煮ます。

6. 水分が飛んで玉ねぎの縁が色づいたら動かしながら炒め、再び水(分量外)をヒタヒタに注いで煮詰めます。

7. 同様に煮ると炒めるを約40分間繰り返し、玉ねぎがあめ色になるまで火を通します。

※玉ねぎは焦げそうになったら水を加え、根気よく炒め続ければ、あめ色になります。
8. 牛肉を汁ごとフライパンに戻し、白ワインとトマトピュレを加えて混ぜ合わせます。

9. 牛肉がかぶるくらいまで水(分量外)を注ぎ、時々混ぜながら牛肉がやわらかくなるまで煮詰めます。食べてみてかたければ再び水(分量外)を加え、煮込みます。

10. 強火にして水分を飛ばし、塩1gと黒こしょうで味を調えて火を止めます。

11. 器にご飯と一緒に盛りつけて、出来上がりです。

肉をトマトソースで煮込むと、おいしくなることは分かっていましたが、実際に長時間煮込んでいるフライパンの前に立っていると、イヤでもトマトソースの香りが立ち上ってきます。
先に焼き目をつけた牛肉とあめ色になるまで火を通した玉ねぎ、それを包むようにして、白ワインとトマトピュレで煮込んでいる姿は「今おいしくなっている途中だから待ってて」と言われているような気にさえなります。出来上がったハッシュドビーフがご飯と合わないわけがなく、牛肉と玉ねぎの旨味とトマトとご飯が口の中でひとつになりました。ワンパンや時短料理が流行っている中での90分は、もしかしたら長く感じるかもしれませんが、時間をかけて煮込んだだけの価値があるおいしさです。
谷シェフはフレンチのシェフですので、トマトピュレと呼んでいますが、日本で一般的に言うトマトピューレのことです。日本人は耳で聞いた音を言いやすいように直してしまう名人?ですので、裏ごしのことをピュレと発音するのをピューレと呼び始めたのではないかと思います。ちなみに煮る、焼く、蒸すをフレンチではブランシール、グリエ、ヴァプールとまるで呪文のような単語で呼びますが、基本的な調理技法だけでもちょっと憶えておくと、日本語表記のないメニューに出くわしたときに慌てずに済みます。
ハッシュドビーフはイギリス発祥の料理で、英語でhashed beefと書きます。ハッシュとは細切りのことですので、このメニュー名を直訳すると細切りされた牛肉という意味になります。このレシピではトマトで煮込んでいますが、日本で市販されているハッシュドビーフは、比較的ドミグラスソースで煮込んだものが多いように思います。確かにドミグラスソースを使えば、濃厚でコクのある味が楽しめますが、そもそもドミグラスソースを作るには大変な手間がかかりますので、あまり家庭的ではありません。イギリスで生まれたハッシュドビーフはトマトソースで煮込むだけで、ドミグラスソースでは煮込まないというのは、なんとなくうなずけます。
煮込みに時間はかかりますが、とても本格的でおいしいハッシュドビーフができますので、ぜひ作ってみてください!
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