みなさんは即席の袋麺を作るとき、パッケージの裏面に書かれた作り方を守っていますか?正確に計量まではしなくても、表示通りに作るのが一番おいしいと思っている人がほとんどーーわたしもそう考えていました。ところが、地域限定袋麺の代表格「うまかっちゃん」に限っては、パケ裏の指示に従わない現地流の作り方なるものが存在するそうです。
ということは、もしかすると公式よりもおいしくなる…?ちょっと面白そうですね。さっそく調べて作ってみましょう。

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「うまかっちゃん」の現地流の作り方

【九州人なら知っている】熱愛袋麺『うまかっちゃん』の茹で時間は2分が正解!?ご当地流で作って検証だ!


関東では入手しにくいと言われる「うまかっちゃん」。そうは言いつつも案外置いてある可能性もあるので、筆者も生活圏にある店舗をいくつも回ってみましたが、置いてあったのは本当にたったの1軒だけでした。「まったく見かけない」という人も多い中で、1軒見つけられただけでも運が良かったのかもしれません。ちなみに、5食入りパックが税込みで670円でした。

コアなファンが多いのか、「うまかっちゃん」で検索するとかなりの記事がヒットします。アレンジのレシピもそれなりにありますが、おもしろいのは茹で時間に関する記事の多さです。

【九州人なら知っている】熱愛袋麺『うまかっちゃん』の茹で時間は2分が正解!?ご当地流で作って検証だ!


袋の裏には
「お湯500mlを沸騰させ、めんを入れ、ほぐしながら3分ゆでます」

こう載っていますので、この作り方が基本であることは間違いありません。ではなぜ茹で時間に関する記事がこれほど多いのか?というと、それはやはり博多特有のバリカタという麵の硬さへのこだわりなのだと思います。

ちなみにハウス食品さんの公式には、「バリカタ1分うまかっちゃん」の作り方が以下のように掲載されています。

【材料1人分】
うまかっちゃん…1袋(粉末調味料と調味オイルがついてます)
湯…450ml

【作り方】
鍋にお湯を沸騰させ、めんをほぐしながら1分ゆでる。

火を止め、粉末調味料と調味オイルを加える。

袋の裏に作り方を記載しておきながら、堂々と公式に載せてくるとは恐るべしハウス食品。しかもお湯は450mlと少なめで、時間に至ってはわずか1分という、とんでもないレシピです。「バリカタ1分うまかっちゃん」もとても興味をそそりますが、インターネットで調べてみるとちょうどいいのは350~400mlのお湯で2分という意見が多かったです。

数字が多くなってきましたので、ここでちょっと整理しておきましょう。調理するのは同じうまかっちゃんなのに、3通りの作り方があります。

・通常バージョン(袋の裏に記載されている推奨の作り方)
  お湯…500ml、茹で時間:3分
・2分バージョン(インターネットで検索した結果、最も多かった作り方)
  お湯…400ml、茹で時間:2分
・「バリカタ1分うまかっちゃん」(ハウス食品公式に記載されている作り方)
  お湯…450ml、茹で時間:1分

3通りありますが、今回は通常バージョンと2分バージョンの2つを比較をしてみようと思います。そして今回はできるだけシンプルに味を比較するために、具は一切入れずに作ります。

まず1杯目は通常バージョンで。
【1杯目の材料】※1人分
うまかっちゃん…1袋
お湯…500ml

【九州人なら知っている】熱愛袋麺『うまかっちゃん』の茹で時間は2分が正解!?ご当地流で作って検証だ!


【作り方】※調理時間:3分
1. 鍋にお湯を沸騰させ、麺を入れて3分茹でます。1分半経つと麺がほぐせるようになりますので、軽くほぐします。

【九州人なら知っている】熱愛袋麺『うまかっちゃん』の茹で時間は2分が正解!?ご当地流で作って検証だ!


2. 火を止め、麺をしっかりほぐします。


【九州人なら知っている】熱愛袋麺『うまかっちゃん』の茹で時間は2分が正解!?ご当地流で作って検証だ!


3. 粉末調味料を加えます。

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4. 器に移して調味オイルを加えて、出来上がりです。

【九州人なら知っている】熱愛袋麺『うまかっちゃん』の茹で時間は2分が正解!?ご当地流で作って検証だ!


味や食感をできるだけ時間を空けずに比較できるように2杯目のお湯も沸騰寸前にしておき、まずは1杯目を食べてみました。表記通り3分茹でたので、麺の硬さは平均的な袋麺の硬さでのど越しも良く、この豚骨味が苦手だという人もいますが、わたしにはとてもおいしく感じられました。うまかっちゃんはやはりとてもおいしい袋麺だということが再認識できました。

【九州人なら知っている】熱愛袋麺『うまかっちゃん』の茹で時間は2分が正解!?ご当地流で作って検証だ!


続いて2杯目は2分バージョンです。
【2杯目の材料】※1人分
うまかっちゃん…1袋
お湯…400ml

【九州人なら知っている】熱愛袋麺『うまかっちゃん』の茹で時間は2分が正解!?ご当地流で作って検証だ!


【作り方】※調理時間:2分
1. 鍋にお湯を沸騰させ、麺を入れて2分茹でます。

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2. 火を止め、麺をほぐして粉末調味料を加えます。

【九州人なら知っている】熱愛袋麺『うまかっちゃん』の茹で時間は2分が正解!?ご当地流で作って検証だ!


3. 器に移して調味オイルを加えて、出来上がりです。

【九州人なら知っている】熱愛袋麺『うまかっちゃん』の茹で時間は2分が正解!?ご当地流で作って検証だ!


1杯目を食べ終えてからわずか2分後に、2分バージョンを実食開始!

おもしろいくらい、明らかに違いました。
1杯目は普通においしいうまかっちゃんでしたが、2杯目の麺はバリカタまではいきませんが硬さがちゃんと残っています。
スープも濃くはなっていましたが、この麺の硬さが影響しているのか特に濃くなった感じは強くは感じませんでした。
おそらくですが、茹で時間が1分短い分、お湯が麺に吸収されず、本来100mlの差が出るところ、実際には50mlほどしか差が出なかったのではないかと思います。
3分茹でるところを2分にしましたが、麺にいやなところは何もなく、逆に硬さが残っている方がわたしには合っているような気さえしました。

【九州人なら知っている】熱愛袋麺『うまかっちゃん』の茹で時間は2分が正解!?ご当地流で作って検証だ!


2杯食べ終えてスープを飲みながら、ふとカップラーメンのことを思い出しました。お湯を入れて3分経ったらフタを取って食べるのが一般的ですが、3分経過せずに食べ始めると麺に少し硬さが残っていてどういうわけかおいしく感じますよね。麺の硬さは人によって好みがありますが、一度、3分弱の麺の硬さを知ってしまってからは、今でも意識的に早めにフタを取るクセがついてしまっています。

1分半経過しないと麺がほぐせないということは、「バリカタ1分うまかっちゃん」では後から麺をほぐすことになります。それはお湯に通しただけじゃないの?という疑問を抱く人もいるかもしれませんが、少なくとも1分は茹でているので、ハウス食品さんではバリカタという認識なのだと思います。実際博多には、バリカタよりも茹で時間が短くて、硬いハリガネという状態や、さらに短い「粉落とし」や「湯気通し」という状態まであります。

20年ほど前の話ですが、出張で2週間ほど博多に滞在していたことがあります。せっかく博多に来たのだからと同僚に博多ラーメンの店に何度も連れていかれましたが、わたしの限界はバリカタまででした。いくら食べ慣れているからと言っても、博多の人はすごいなぁと今でも思います。

麺の硬さは好みですが、一度くらいはぜひバリカタも試してみてください!

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