これまで数えきれないほどカレーを食べて来ましたが、ドライカレーを食べた記憶が数えるほどしかないことに気がつきました。機会がなかったのか、あえて選んでこなかったのかはわかりませんが…。
そんな中”伝説の家政婦”こと志麻さんが、NHK『きょうの料理』で紹介していたドライカレーのレシピがとっても気になっちゃいまして。豆をたっぷり使ってスパイス感は控えめ、どうやらやさしい味わいのドライカレーみたい。酷暑で体がやられちゃってても、これなら食が進みそうです。さっそく作ってみます。

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辻調理師専門学校、辻調グループフランス校の卒業生で、三つ星レストラン「ジョルジュ・ブラン」での修行後は老舗フランス料理店やビストロで15年間料理人を務めていたタサン志麻さん。その経験を活かして家庭の冷蔵庫にある食材で1週間分のつくりおきを3時間で仕上げることから、「予約が取れない伝説の家政婦」という異名を持っています。

志麻さんの「ドライカレー」の材料と作り方

【材料】※3~4人分
豚ひき肉...400g
玉ねぎ...1個(200g目安)
なす (大)...1個(130g目安。今回は小さめでしたので、2個使っています)
ズッキーニ...1本(200g目安。今回は小さめでしたので、2個使っています)
カレー粉...小さじ1~2
ミックスビーンズ (缶詰)...1缶(400g目安。ドライパックなら約240gでも可)
ご飯 (温かいもの)...適量
ゆで卵 (半熟)...3~4個(沸騰して7分ゆでたものを用意)
オリーブオイル...大さじ1
塩...ひとつまみ+小さじ1/2強
黒こしょう (粗びき)...適量
トマトケチャップ...大さじ3

【志麻さんのドライカレー】豆の旨味たっぷりでスパイス控えめ♪真夏日にパクパクいける優しい味わい♡


玉ねぎは1cm角に切っておきます。
なすとズッキーニはヘタを除いてから1cm角に切っておきます。
ミックスビーンズは汁気を切っておきます。


【作り方】※調理時間:20分
1. フライパンにオリーブオイルをひいて中火で熱し、玉ねぎと塩ひとつまみを加えたら、弱火にしてじっくりと炒めて甘味を出します。

【志麻さんのドライカレー】豆の旨味たっぷりでスパイス控えめ♪真夏日にパクパクいける優しい味わい♡


2. 玉ねぎが透明になったら、なすとズッキーニを加えて炒めます。

【志麻さんのドライカレー】豆の旨味たっぷりでスパイス控えめ♪真夏日にパクパクいける優しい味わい♡


3. 野菜がしんなりとしたらひき肉を加え、強めの中火にして塩小さじ1/2強と黒こしょうを振って炒めます。

【志麻さんのドライカレー】豆の旨味たっぷりでスパイス控えめ♪真夏日にパクパクいける優しい味わい♡


4. ひき肉の色が変わったらカレー粉を加えて炒めます。

【志麻さんのドライカレー】豆の旨味たっぷりでスパイス控えめ♪真夏日にパクパクいける優しい味わい♡


5. 香りがたったら、トマトケチャップを加えて混ぜます。

【志麻さんのドライカレー】豆の旨味たっぷりでスパイス控えめ♪真夏日にパクパクいける優しい味わい♡


6. 全体がなじんだらミックスビーンズを加えて温め、味をみて必要なら塩と黒こしょう適量(分量外)を加えます。

【志麻さんのドライカレー】豆の旨味たっぷりでスパイス控えめ♪真夏日にパクパクいける優しい味わい♡


7. 器にご飯を盛り付けて6をかけ、ゆで卵を乗せて出来上がりです。

【志麻さんのドライカレー】豆の旨味たっぷりでスパイス控えめ♪真夏日にパクパクいける優しい味わい♡


この量でカレー粉が小さじ2とは、あまりカレーっぽくないカレーだなと思いながら作っていました。でも、出来上がりをさっそく食べてみると、カレーの風味はちゃんと感じるものの、普段食べているカレーのようなスパイス感はあまりなく、とても柔らかくてやさしい味のドライカレーに仕上がっていました。

最後にミックスビーンズを加えているので、煮崩れず、しっかり豆の食感も味わえます。
また、カレーの風味が控えめなおかげで、なすやズッキーニ本来の味もちゃんと楽しめました。

確かにドライカレーなのですが、豆がたっぷり入っているせいか、まるで辛くないチリコンカンを食べているようにも感じられるのが不思議です。
物足りなければスパイスを足してもいいかもしれませんが、これだけ豆が味わえるなら、あえて足さないのが正解かもしれません。

【志麻さんのドライカレー】豆の旨味たっぷりでスパイス控えめ♪真夏日にパクパクいける優しい味わい♡


わたしたちは普段から当たり前のように「カレー」と言っていますが、実はインドにはカレーという名前の料理はなく、香辛料を使う料理それぞれに名前が付いています。
ですので、「ドライカレー」という呼び方もインドにはなく、「汁のないカレー」という意味で広まったものです。

そもそもが曖昧なので、カレーもドライカレーもちゃんとした定義がなく、そういえばドライカレーとカレーピラフも違いがあるようなないような、微妙な位置関係にあるような気もします。

そんな曖昧なものなのにカレー専門店があるのが、これまた不思議ではありますが、国民食とまで言われるほどに日本に根付いているのもまた事実です。日本特有の和食とはまったく違う風味の料理でありながら、これだけ広く受け入れられているのですから、日本人の取り込み力はすごいなと改めて感心しました。

最近では、袋に少量入っているタイプのミックスビーンズも販売されていますが、このレシピくらいの量のミックスビーンズと言えば、やはり缶詰ですよね。
わたしはチリコンカンが好きなので、圧倒的にキドニービーンズ(赤いんげん豆)を買うことが多いのですが、ミックスビーンズにはキドニービーンズ以外にも、ひよこ豆や青えんどう豆が入っているので、味としても彩りとしてもにぎやかになります。

メーカーや商品によっては、この3種類以外の豆も入っていますので、書かれている豆の種類を確認したうえで、好みによって選ぶことをおすすめします。

豆がおいしくてやさしい味のドライカレーが出来ますので、ぜひ作ってみてください!
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