夏場は体力が落ちがちなのでしっかり食べなくちゃ!とわかっていても、ついさっぱりしたものに食指が動く筆者です。そんな季節にぴったりなのが、こちら。
伝説の家政婦タサン志麻さんがNHK『きょうの料理』で紹介していた、フランス風の蒸し煮です。夏野菜をたっぷり使い、なんと「イカ」と「梅干し」を合わせるのです。油を使わずに作れるので、さっぱりおいしくいただけそうですよ。はたしてどんな味わいになるのか、期待に胸躍らせながらさっそく作ってみます。

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タサン志麻さんは、辻調理師専門学校、辻調グループフランス校の卒業生で、三つ星レストラン「ジョルジュ・ブラン」での修行後は老舗フランス料理店やビストロで15年間料理人を務めていました。その経験を活かして家庭の冷蔵庫にある食材で1週間分のつくりおきを3時間で仕上げることから、「予約が取れない伝説の家政婦」という異名を持っています。

志麻さんの「いかと夏野菜の梅蒸し煮」の材料と作り方

【材料】※3~4人分
イカ...2杯(280g目安)
セロリ...1本(葉付きのもの)
ズッキーニ...2本(250g目安。今回は1本で250gありましたので1本)
パプリカ (赤)...1/2個
パプリカ (黄)...1/2個
梅干し (塩分5%/蜂蜜入り)...5~6個
塩...適量(イカの重量の0.8~1%が目安)
黒こしょう (粗びき)...適量
酒...大さじ2
水...50ml

【志麻さんの夏ごはん】フランス風×梅干しが酷暑にうんまい♡「いかと夏野菜の梅蒸し煮」作ってみた!


イカは足を引き抜いて軟骨とワタを除き(気になれば胴の皮を剥く)、水で洗って水気を拭いておきます。胴は2~3cm幅の輪切りにし、足は食べやすく切っておきます。
セロリは葉と軸に分け、軸は根元の堅い皮をピーラーで剥き、1cm幅の斜め切りにしておきます。葉はザク切りにしておきます。
ズッキーニはヘタを除いて縦半分に切り、1.5cm幅の斜め切りにしておきます。

パプリカはヘタと種を除き、一口大に切っておきます。
梅干しは種を除き、大きめにちぎっておきます。

【作り方】※調理時間:10分
1. ボウルにイカを入れ、塩と黒こしょうを振ります。

【志麻さんの夏ごはん】フランス風×梅干しが酷暑にうんまい♡「いかと夏野菜の梅蒸し煮」作ってみた!


2. フライパンに野菜を広げます。

【志麻さんの夏ごはん】フランス風×梅干しが酷暑にうんまい♡「いかと夏野菜の梅蒸し煮」作ってみた!


3. 1のイカを乗せます。

【志麻さんの夏ごはん】フランス風×梅干しが酷暑にうんまい♡「いかと夏野菜の梅蒸し煮」作ってみた!


4. 梅干しを全体に散らすように乗せます。

【志麻さんの夏ごはん】フランス風×梅干しが酷暑にうんまい♡「いかと夏野菜の梅蒸し煮」作ってみた!


5. 酒と水を回しかけ、フタをして中火で約5分間蒸します。

【志麻さんの夏ごはん】フランス風×梅干しが酷暑にうんまい♡「いかと夏野菜の梅蒸し煮」作ってみた!


6. イカに火が通ったら器に盛りつけ、セロリの葉を乗せて出来上がりです。

【志麻さんの夏ごはん】フランス風×梅干しが酷暑にうんまい♡「いかと夏野菜の梅蒸し煮」作ってみた!


イカを使ったフレンチというと、ブイヤベースくらいしか浮かんでこないのですが、今回は梅干しとセロリで蒸し煮にしているので、フタを開けたとたんにいい香りが立ち上ってきました。

まず、イカを口へ運ぶと特有の軽いプチっとした歯ごたえがあり、梅干しのさわやかな風味も感じられました。

6個も入れているのに梅干しの味はしつこくなく、とってもさっぱりしていておいしい蒸し煮です。

ズッキーニもパプリカもしっかり歯ごたえが残っていますし、セロリの風味もちゃんと活きていました。


シンプルな味付けですが、蜂蜜入りで塩分濃度が低い梅干しだからこそ、この味付けが成り立っているのだと感心しました。

油を使っていないのでしつこくなく、夏にぴったりの一品です。

【志麻さんの夏ごはん】フランス風×梅干しが酷暑にうんまい♡「いかと夏野菜の梅蒸し煮」作ってみた!


このレシピには蜂蜜漬けの梅干しを使いますが、塩で作る梅干しと違って、適度な甘さがおいしいですよね。

この蜂蜜漬けの梅干しには、作り方が二通りあります。ひとつは最初から蜂蜜も入れて漬け込む方法、もうひとつは塩漬けの梅干しを塩抜きしてから蜂蜜に漬け込む方法です。

わたし自身は梅酒は漬けますが、梅干し作りは未経験ですのでどちらがよいのかは判断できませんが、梅酒も家々によって微妙に味が違うように、きっと梅干しも「みんな違ってみんないい」のだろうなと思います。

そういえば子どもの頃、家でも梅干しを漬けていましたが、梅農家でもないのにキムチを漬けるような大きな甕で大量に作っていたのを憶えています。今から思うと、あんなに食べきれないのに…と思いますが。

今回のレシピでは、気になるならイカの皮を剥いてもよいとのことでしたので剥こうとしたのですが、うまく剥けず、結局ほとんど皮は剥かずに調理しました。

かなり以前のことですが、「鮮度のいいイカは皮が剥きやすい」と誰かに聞いた記憶があり、ちょっと剥きづらかったので「鮮度の問題か…?」と思ってしまいました。

イカは特に、水揚げされてから鮮度が落ちるのが早いと言われているので、本当に鮮度の良いイカを味わうのは、なかなか難しいのかもしれません。

テレビでよく見る、本当にきれいな色の獲れたてのイカを、いつか食べてみたいと思います。


よい意味で期待を裏切られる、おいしい梅蒸し煮ですので、ぜひ作ってみてください!

※1歳未満の乳児には、ぜったいに蜂蜜を与えないでください。腸内環境が未熟なため、「乳児ボツリヌス症」を発症する危険性があります。
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