暑い夏に旬を迎える、その名の通りの「夏野菜」。そのまま生で食べてももちろんおいしいですが、実は油との相性が抜群ってご存じですか?今回は、フレンチシェフのGeorgeさんがYouTubeで紹介していた「夏野菜の揚げ浸し」を作ります。
カラフルで瑞々しい野菜たっぷりのビジュアルで、見た目からしてとってもおいしそうだったんです。ズッキーニ、なす、パプリカ、玉ねぎ、トマトなど、彩り豊かな夏野菜を使っていて、涼しげに仕上げています。ではでは、さっそく作ってみましょう♪

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YouTubeチャンネル『Georgeジョージ』でおいしそうなレシピを投稿しているのは、日本のミシュラン2つ星レストランの元シェフで、現在は東京・白金台でフレンチレストランCIRPASのシェフをしているGeorgeさんこと吉田能さん。
チャンネル登録者数は127万人のYouTubeの概要欄にある通り、フランス料理で培った技術をもとに、家庭でも簡単に再現出来る料理からプロ目線の本格的な料理まで幅広く投稿しています。

Georgeさんの「やみつき夏野菜バジル」の材料と作り方

【材料】※約4~5人分
玉ねぎ...1個
ズッキーニ...1本
なす...3個
パプリカ(赤)...1個
パプリカ(黄)...1個
トマト...2個
にんにく...1かけ
しょうが...5g
オリーブオイル...適量
塩...少量
チキンブイヨン...300ml(固形1個を水300mlで溶かしたもの)
しょうゆ...大さじ2
白ワイン...大さじ3
バジルの葉...8枚

【2つ星店の元シェフ】多彩な夏野菜の賑やかな“食感”を楽しむ♪「やみつき揚げ浸しバジル風味」作ろう


玉ねぎは縦に6等分のくし切りにしておきます。
ズッキーニは縦半分にカットして適当な幅に切れ込みを入れ、適当な大きさに切っておきます。
なすは縦半分にカットして、細かく切れ込みを入れておきます。
パプリカはお好みで皮を剥き、ワタを取ってくし切りにしておきます。
トマトは湯むきをして、くし切りにしておきます。
にんにくとしょうがはすりおろしておきます。

【作り方】※調理時間:20分+漬け込み時間:半日~1日
1. 鍋にチキンブイヨン、しょうゆ、白ワイン、にんにく、しょうがを入れて強火にかけ、沸騰させて白ワインのアルコールを飛ばします。

【2つ星店の元シェフ】多彩な夏野菜の賑やかな“食感”を楽しむ♪「やみつき揚げ浸しバジル風味」作ろう


2. フライパンに揚げ油(分量外)を入れて玉ねぎを素揚げして、しっかりと火を入れ甘さを引き出してから上げておきます。


【2つ星店の元シェフ】多彩な夏野菜の賑やかな“食感”を楽しむ♪「やみつき揚げ浸しバジル風味」作ろう


3. 2の揚げ油にズッキーニを入れ、金串がすっと通る程度まで素揚げしてから上げておきます。

【2つ星店の元シェフ】多彩な夏野菜の賑やかな“食感”を楽しむ♪「やみつき揚げ浸しバジル風味」作ろう


4. 3の揚げ油になすを入れ、金串がすっと通る程度まで素揚げしてから上げておきます。

【2つ星店の元シェフ】多彩な夏野菜の賑やかな“食感”を楽しむ♪「やみつき揚げ浸しバジル風味」作ろう


5. 4の揚げ油にパプリカを入れて食感が残る程度に素揚げしてから上げておきます。野菜はそれぞれ全て、揚げ終わったら塩を少量振っておきます。

【2つ星店の元シェフ】多彩な夏野菜の賑やかな“食感”を楽しむ♪「やみつき揚げ浸しバジル風味」作ろう


6. 揚げた野菜を保存容器に入れてバジルの葉を乗せます。

【2つ星店の元シェフ】多彩な夏野菜の賑やかな“食感”を楽しむ♪「やみつき揚げ浸しバジル風味」作ろう


7. 1を注ぎ、野菜の表面を覆うようにラップをかけ、冷蔵庫に入れて半日~1日味を染み込ませます。

【2つ星店の元シェフ】多彩な夏野菜の賑やかな“食感”を楽しむ♪「やみつき揚げ浸しバジル風味」作ろう


8. 器に液体も一緒に盛りつけ、バジルを添えて出来上がりです。

【2つ星店の元シェフ】多彩な夏野菜の賑やかな“食感”を楽しむ♪「やみつき揚げ浸しバジル風味」作ろう

※盛りつけにはセルクルを使うと形を整えやすくなります。

フレンチなのに、赤・黄・緑・黒・白と、まるで中国の五行思想のような色合いに仕上がりました。
まずはズッキーニを口に運んでみると、硬すぎず柔らかすぎず、ズッキーニ特有の心地よい歯ごたえがしっかりと残っています。白ワインの酸味とチキンブイヨンの旨味がほどよくしみ込み、とても上品な味わい。

続いてパプリカを食べてみると、火は通っているものの、シャリッとした食感が残り、パプリカ本来の甘みがしっかり感じられました。


なすも玉ねぎも、それぞれちょうどよく火が入り、ほんのりと香るバジルが全体をまとめてくれています。

やっぱり夏野菜は油との相性が抜群。揚げて浸すだけで、野菜それぞれの魅力がしっかり引き立つ、そんなひと皿でした。

【2つ星店の元シェフ】多彩な夏野菜の賑やかな“食感”を楽しむ♪「やみつき揚げ浸しバジル風味」作ろう


このレシピは、味はもちろんのこと、夏野菜の「食感」が大きなポイントになっています。

それぞれの夏野菜を一番おいしく味わうためには、揚げ加減の調整が欠かせません。コツは「自分が思うよりも、ほんの少し早めに油から揚げること」。揚げたあと油を切っても、すぐに温度が常温まで下がるわけではなく、余熱でさらに火が入ります。
また、温かい状態のほうが味が浸み込みやすいため、浸し液も冷たいものではなく、常温~ぬるめくらいがベストです。
「ちょっと早めに揚げる」ことで、狙った通りの食感に仕上がりますよ。

そして、夏野菜として欠かせないのがトマト。
このレシピでは食感をよくするために「湯むき」を行います。皮を簡単に剥くための調理法で、実際にやってみると案外かんたんです。

まず、ヘタの部分を包丁の先でくり抜き、トマトの裏側(底の方)に十字の切れ目を浅く入れます。あとは、トマトがしっかり浸かるくらいのお湯を沸かして、10~20秒ほどトマトを湯に入れます。皮が少しめくれてきたら、すぐにおたまなどで引き上げ、冷水へ。十字の切れ目から皮をスルッと剥くことができます。
やってみると、みじん切りよりもはるかに簡単で、ちょっとした手間で食感が格段に良くなりますよ。

味も見た目もばっちりな揚げ浸しが完成しますので、ぜひ一度作ってみてください!
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