沖縄の夏野菜といえば?と聞かれて、真っ先に思い浮かぶのはやっぱり「ゴーヤ」ではないでしょうか。でも、あの独特な苦みのせいで、好みが真っ二つに分かれる野菜でもありますよね。
【菰田欣也のオキナワン中華】え、中華のゴーヤチャンプル!?奥深い香り、重なる旨味と苦味、鮮烈な味!!
「正月屋吉兆」で 9年間修業後、2004年、恵比寿に自身の店「賛否両論」を開店した笠原将弘さん。東京・恵比寿にある日本料理店「賛否両論」のオーナー兼料理人。YouTubeチャンネル『【賛否両論】笠原将弘の料理のほそ道』では、料理人歴30年以上の笠原さんが、これまでに培った料理の知識やテクニックを、惜しげもなく紹介しています。
笠原将弘さんの「ゴーヤの苦味を抜く意外な裏ワザ」
【材料】
ゴーヤ…1本
【苦みの抜き方】※調理時間:10分弱+浸け時間:15分
1. ゴーヤは縦半分に切り、スプーンでワタをかき出します。
2. 1を玉ねぎスライスくらいの薄切りにしてボウルに入れます。
3. お湯(分量外)を沸かし、2のボウルにお玉3杯分の熱湯を入れて軽くかき混ぜて15分浸け、水で冷やして絞って水気を切ります。これで苦味が抜けます。
どういういきさつで対決することになったのかは分かりませんが、まるで往年の名番組『料理の鉄人』のように、道場六三郎さんと笠原将弘さんの料理対決が、道場さんのYouTubeチャンネルで展開されていました。
その対決で選ばれた食材が「ゴーヤ」。個人的には、ゴーヤチャンプルー以外でゴーヤを料理に使ったことがなかったので、「どんなレシピが紹介されるんだろう」と興味津々で観ていたのですが、驚いたのはレシピではなく、ゴーヤの下処理の方法でした。
動画内で語っていた話によると、笠原さんの奥様は沖縄出身だそうで、この下処理方法は奥様のお母様から教わったとのこと。
だいぶ以前のことですが、「ゴーヤの苦味は白いワタの部分が原因なので、とにかく白い部分を取り除くのがよい」と聞いたことがあります。実際に、スプーンを使って白い部分を全部かき出してみたのですが、結果はそこまで変わらなかったような記憶があります。
最近では、”モモルデシン”という苦味成分が、ゴーヤの一番外側の粒々に多く含まれていて、しかも水溶性なので水にさらすと溶け出す、ということも分かっています。
とはいえ、モモルデシンを完全に取り除くのは難しいため、水にさらしたり塩で揉んだりといった下処理がよく行われます。
でも、このレシピで紹介していた「沸かしたお湯をかけて、そのまま置いておく」という下処理方法は初めて見ました。しかも、いつもより薄切りにしているので、モモルデシンがより出やすくなっていて、苦味が軽減される効果も十分に期待できそうです。
道場さんでさえ驚いていたくらいですから、本当に沖縄でのみ行われている伝統的な方法なのかもしれません。
科学的に数値比較できるわけではありませんので、普段行っている苦味抜きの方法と笠原さんが行っていた方法で実際に食べ比べをしてみることにします。ということで普段通りに、塩揉みしてから水にさらして絞ったゴーヤを用意しました。ちゃんと比較できるように、同じ薄さに切ってあります。
味を加えて分からなくなるといけないので、まずは生での比較です。
小皿に少量盛り付けて塩とオリーブオイルをかけたもの(上)と、かつお節をかけたもの(下)です。
塩で揉むのも、お湯をかけるのも、どちらも細胞を壊して苦味を抜きやすくする効果がありますが、今回は生のまま食べているうえに、そもそも薄切りにしていることもあって、どちらの方法でも苦味はあまり強く感じませんでした。
厚みがない分、食感の違いもそれほど大きくはありませんが、お湯にさらした方が、わずかに苦味が和らいでいるように思います。
続けて、塩炒めにもしてみました。これだけ薄くスライスしたゴーヤを炒めるのは初めてでしたが、炒めすぎて苦味が飛んでしまうと比較にならないため、さっと火を通す程度にとどめました。
沸騰したお湯をかけておいたことで、ある程度しんなりしていたようで、塩揉みしたものよりも食感はやややわらかめに感じます。さらに、炒めることで水分と一緒に苦味も抜けたのか、やはりお湯に浸けた方が苦味が少ないように思いました。
結論としては、「お湯をかけて浸ける」ことで苦味が抜けやすくなる、ということになりそうです。ただし、今回はゴーヤをかなり薄切りにしているため、一般的なゴーヤチャンプルーのような厚さでも同じ結果になるかどうかは、別途検証が必要かもしれません。
とはいえ、ゴーヤの苦味を軽減する新たな方法がひとつ増えたのは大きな収穫!
お湯をかけて少し置くだけなので、苦味が苦手な方もぜひ試してみてください。
苦みを完全に取り除くのは難しいものの、軽減するための下処理はいろいろと試してきました。そんな中、和の鉄人・道場六三郎さんのYouTubeチャンネルにゲスト出演した笠原将弘さんが、驚きの裏ワザを披露していたんです! これは試さずにはいられません♪
【菰田欣也のオキナワン中華】え、中華のゴーヤチャンプル!?奥深い香り、重なる旨味と苦味、鮮烈な味!!
「正月屋吉兆」で 9年間修業後、2004年、恵比寿に自身の店「賛否両論」を開店した笠原将弘さん。東京・恵比寿にある日本料理店「賛否両論」のオーナー兼料理人。YouTubeチャンネル『【賛否両論】笠原将弘の料理のほそ道』では、料理人歴30年以上の笠原さんが、これまでに培った料理の知識やテクニックを、惜しげもなく紹介しています。
笠原将弘さんの「ゴーヤの苦味を抜く意外な裏ワザ」
【材料】
ゴーヤ…1本

【苦みの抜き方】※調理時間:10分弱+浸け時間:15分
1. ゴーヤは縦半分に切り、スプーンでワタをかき出します。

2. 1を玉ねぎスライスくらいの薄切りにしてボウルに入れます。

3. お湯(分量外)を沸かし、2のボウルにお玉3杯分の熱湯を入れて軽くかき混ぜて15分浸け、水で冷やして絞って水気を切ります。これで苦味が抜けます。

どういういきさつで対決することになったのかは分かりませんが、まるで往年の名番組『料理の鉄人』のように、道場六三郎さんと笠原将弘さんの料理対決が、道場さんのYouTubeチャンネルで展開されていました。
その対決で選ばれた食材が「ゴーヤ」。個人的には、ゴーヤチャンプルー以外でゴーヤを料理に使ったことがなかったので、「どんなレシピが紹介されるんだろう」と興味津々で観ていたのですが、驚いたのはレシピではなく、ゴーヤの下処理の方法でした。
動画内で語っていた話によると、笠原さんの奥様は沖縄出身だそうで、この下処理方法は奥様のお母様から教わったとのこと。
しかも、沖縄ではこの方法が一般的だそうなのですが…それにしては、なぜこれまでメディアで紹介されてこなかったのか、不思議でなりません。
だいぶ以前のことですが、「ゴーヤの苦味は白いワタの部分が原因なので、とにかく白い部分を取り除くのがよい」と聞いたことがあります。実際に、スプーンを使って白い部分を全部かき出してみたのですが、結果はそこまで変わらなかったような記憶があります。
最近では、”モモルデシン”という苦味成分が、ゴーヤの一番外側の粒々に多く含まれていて、しかも水溶性なので水にさらすと溶け出す、ということも分かっています。
とはいえ、モモルデシンを完全に取り除くのは難しいため、水にさらしたり塩で揉んだりといった下処理がよく行われます。
でも、このレシピで紹介していた「沸かしたお湯をかけて、そのまま置いておく」という下処理方法は初めて見ました。しかも、いつもより薄切りにしているので、モモルデシンがより出やすくなっていて、苦味が軽減される効果も十分に期待できそうです。
道場さんでさえ驚いていたくらいですから、本当に沖縄でのみ行われている伝統的な方法なのかもしれません。

科学的に数値比較できるわけではありませんので、普段行っている苦味抜きの方法と笠原さんが行っていた方法で実際に食べ比べをしてみることにします。ということで普段通りに、塩揉みしてから水にさらして絞ったゴーヤを用意しました。ちゃんと比較できるように、同じ薄さに切ってあります。
味を加えて分からなくなるといけないので、まずは生での比較です。

小皿に少量盛り付けて塩とオリーブオイルをかけたもの(上)と、かつお節をかけたもの(下)です。

塩で揉むのも、お湯をかけるのも、どちらも細胞を壊して苦味を抜きやすくする効果がありますが、今回は生のまま食べているうえに、そもそも薄切りにしていることもあって、どちらの方法でも苦味はあまり強く感じませんでした。
厚みがない分、食感の違いもそれほど大きくはありませんが、お湯にさらした方が、わずかに苦味が和らいでいるように思います。

続けて、塩炒めにもしてみました。これだけ薄くスライスしたゴーヤを炒めるのは初めてでしたが、炒めすぎて苦味が飛んでしまうと比較にならないため、さっと火を通す程度にとどめました。
沸騰したお湯をかけておいたことで、ある程度しんなりしていたようで、塩揉みしたものよりも食感はやややわらかめに感じます。さらに、炒めることで水分と一緒に苦味も抜けたのか、やはりお湯に浸けた方が苦味が少ないように思いました。
結論としては、「お湯をかけて浸ける」ことで苦味が抜けやすくなる、ということになりそうです。ただし、今回はゴーヤをかなり薄切りにしているため、一般的なゴーヤチャンプルーのような厚さでも同じ結果になるかどうかは、別途検証が必要かもしれません。
とはいえ、ゴーヤの苦味を軽減する新たな方法がひとつ増えたのは大きな収穫!
お湯をかけて少し置くだけなので、苦味が苦手な方もぜひ試してみてください。
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