おかずがもう一品欲しいとき、あると助かるのが常備菜。でも毎回同じでは飽きてしまうので、時には誰かのレシピを参考にしています。
特に夏場は、きゅうりの出番がぐんと増える季節。そんな中、いつも家庭でできるフランス料理を紹介してくれるGeorgeさんが、YouTubeで「きゅうりのマリネ」を紹介していました。いったんサッと火を通してから漬けるというひと手間で、味もしっかり染み込むんだとか。見た目も涼しげでおいしそうだったので、さっそく作ってみました!

素朴なご馳走♪きゅうりと梅をギュギュっと巻いて「きゅうりの大葉巻き」漬けよう!夏の香味が詰まってる

YouTubeチャンネル『Georgeジョージ』でおいしそうなレシピを投稿しているのは、日本のミシュラン2つ星レストランの元シェフで、現在は東京・白金台でフレンチレストランCIRPASのシェフをしているGeorgeさんこと吉田能さん。
チャンネル登録者数は128万人のYouTubeの概要欄にある通り、フランス料理で培った技術をもとに、家庭でも簡単に再現できる料理からプロ目線の本格的な料理まで幅広く投稿しています。

Georgeさんの「きゅうりのマリネ」の材料と作り方

【材料】※作りやすい分量
きゅうり…4本(今回は500g)
塩…お湯の2%(今回は10g)+適量
蜂蜜…小さじ1
チキンブイヨン…100ml(固形のチキンブイヨンを水で溶いたもの)
しょうゆ…大さじ3
酢…大さじ2
ゴマ油…少々
一味唐辛子…適量
こしょう…適量(10振り程度)
白いりゴマ…適量

【2つ星店の元シェフ流“夏のきゅうり”】こう見えてチキンの旨味と蜂蜜の甘みが♡「きゅうりマリネ」作ろう!


【作り方】※調理時間:10分+粗熱を取る時間
1. きゅうりの両端を切り落とし、塩をしっかりと振って板ずりします。

【2つ星店の元シェフ流“夏のきゅうり”】こう見えてチキンの旨味と蜂蜜の甘みが♡「きゅうりマリネ」作ろう!


2. きゅうりが入る大きさの鍋かフライパンにお湯(分量外)を沸かし、お湯の2%の塩を加えてきゅうりを30秒~1分茹でて、氷水で冷やします。

【2つ星店の元シェフ流“夏のきゅうり”】こう見えてチキンの旨味と蜂蜜の甘みが♡「きゅうりマリネ」作ろう!


3. 水分を拭き取り、好みで皮を縞に剥いて1cm幅に切ってボウルに入れ、軽く塩を振ります。

【2つ星店の元シェフ流“夏のきゅうり”】こう見えてチキンの旨味と蜂蜜の甘みが♡「きゅうりマリネ」作ろう!


4. 鍋にチキンブイヨン、しょうゆ、酢、蜂蜜、一味唐辛子を入れて火にかけます。

【2つ星店の元シェフ流“夏のきゅうり”】こう見えてチキンの旨味と蜂蜜の甘みが♡「きゅうりマリネ」作ろう!


5. ひと煮立ちしたら3のきゅうりにかけます。

【2つ星店の元シェフ流“夏のきゅうり”】こう見えてチキンの旨味と蜂蜜の甘みが♡「きゅうりマリネ」作ろう!


6. こしょう振ってよく混ぜ、乾燥しないようにキッチンペーパーをかけておきます。

【2つ星店の元シェフ流“夏のきゅうり”】こう見えてチキンの旨味と蜂蜜の甘みが♡「きゅうりマリネ」作ろう!


7. 粗熱が取れたら容器に移し、ゴマ油と白ゴマを加えて出来上がりです。


【2つ星店の元シェフ流“夏のきゅうり”】こう見えてチキンの旨味と蜂蜜の甘みが♡「きゅうりマリネ」作ろう!

※食べるのは2時間以上漬けてからがおススメですが、翌日から翌々日くらいがベストです。

Georgeさんが豚しゃぶと合わせていましたので、せっかくですので同じように作ってみました。

きゅうりを適量取り出して軽く叩いて、漬け汁ごとボウルに入れ、豚バラ肉(しゃぶしゃぶ用)を100g程度茹でたものを、和えて盛りつけました。

【2つ星店の元シェフ流“夏のきゅうり”】こう見えてチキンの旨味と蜂蜜の甘みが♡「きゅうりマリネ」作ろう!


なんとも見た目に夏らしい一皿ですが、まずはきゅうりをひとつ口へ運んでみると、いつも食べ慣れているのとは違った旨味が感じられました。チキンブイヨンの旨味と蜂蜜の甘味がしょうゆとうまく絡み合い、しっかりと残った歯ごたえと相まって、なんともおいしい夏のきゅうりになっています。

次に豚肉を一緒に食べてみると、バラ肉独特の旨味がありながら、しゃぶしゃぶしてあるおかげでまったくしつこくなく、漬け汁との相性もとてもよく感じられました。

どちらがメインかと言われたら、間違いなくきゅうりです。

【2つ星店の元シェフ流“夏のきゅうり”】こう見えてチキンの旨味と蜂蜜の甘みが♡「きゅうりマリネ」作ろう!


きゅうりには独特の青臭さがあるため、苦手な人もいますが、幼い頃、食卓に必ずきゅうりの漬物があったせいか、わたしは好きです。祖母や母は漬物なのにさらにしょうゆをかけたり、うま味調味料をふりかけたりして食べていたので、幼少のわたしも同じように食べていました。ただ、大人になってからは、漬物は漬物として、味を加えずに食べるようになりました。

もろきゅうにしたり、ちくきゅう(ちくわにきゅうりを入れたもの)にしたりと、きゅうりの食べ方はいろいろありますが、わたしは「きゅうりは火を通さずに食べるもの」と思い込んでいたので、まさか”茹でてから漬ける”という方法があるとは思ってもみませんでした。そう言えば中華や洋食では、きゅうりを炒めることもあるので、実はそれほど驚くことではないのかもしれません。


きゅうりにはカリウムが豊富に含まれており、体内の余分なナトリウムを排出することで水分バランスを整えると同時に、体を冷やす効果もあると言われています。特に暑い夏には、欠かせない野菜と言えるでしょう。

最近ではあまり見かけませんが、大きな木桶にたっぷり水を張り、そこに何本ものきゅうりを入れて冷やしていた光景をよく覚えています。科学的な知識の有無は別として、暑い夏に旬のきゅうりを食べるという習慣が自然と根付いていたことに、あらためて驚かされます。

日持ちはしますが、漬けて二日目が一番おいしく食べられますので、ぜひお試しください!

※1歳未満の乳児には、ぜったいに蜂蜜を与えないでください。腸内環境が未熟なため、「乳児ボツリヌス症」を発症する危険性があります。
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