夏野菜がおいしい季節。あっさりしつつも満足感のある料理が恋しくなりますよね。
そんな中、フレンチの三國シェフがYouTubeで紹介していたのは、なんと「肉も小麦粉も使わないベジタブルカレー」。コクや旨みはどうなるの?と思いきや、ズッキーニと油揚げで仕上げるという意外な組み合わせ。スパイス香る本格的な味わいに、やさしい甘みと食感が加わった、まさに夏にぴったりの一皿でした。これは気になる…!ということで、さっそく作ってみました。

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三國清三シェフは長年日本のフランス料理界を牽引してきた一流シェフ。数々のフランスの有名レストランで働いたのちに帰国して、1985年「オテル・ドゥ・ミクニ」を開店。2022年に閉店し、YouTube「オテル・ドゥ・ミクニ」でも動画をたくさん配信しています。SNSで「chef_mikuni」としてもショート動画でレシピ等を配信しています。

三國シェフの「ズッキーニカレー(Curry de légumes aux courgettes)」の材料と作り方

【材料】※2人分
ズッキーニ…大1本(250g目安)
油揚げ…1枚
にんにく(すりおろし)…小さじ2
しょうが(すりおろし)…大さじ1
カレー粉…大さじ1
チリパウダー…小さじ1
塩…小さじ1
こめ油…大さじ2
赤ワイン…60ml
トマトジュース…200ml
水…80ml
中濃ソース…小さじ1
黒こしょう…小さじ1/2

【シェフ三國の夏野菜カレー】肉も小麦粉も不使用!コクや旨みは…え、油揚げだと!?ベジ―でヘルシー♪


ズッキーニは厚さ3mmくらいの半月状に切っておきます。
油揚げは1cm✕2cm程度に切っておきます。

【作り方】※調理時間:25分
1. フライパンを強火にかけ、こめ油をひき、にんにく、しょうが、カレー粉、チリパウダー、塩を加え、油が熱くなってきたら中火にしてよく炒めます。

【シェフ三國の夏野菜カレー】肉も小麦粉も不使用!コクや旨みは…え、油揚げだと!?ベジ―でヘルシー♪


2. ズッキーニ2/3と油揚げを加えてよく炒めます。


【シェフ三國の夏野菜カレー】肉も小麦粉も不使用!コクや旨みは…え、油揚げだと!?ベジ―でヘルシー♪


3. ズッキーニがしんなりしたら、赤ワインとトマトジュースを加えて強火にします。

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4. 1/4程度まで煮詰まったら水を加え、沸騰したらフタをして弱火で10分煮込みます。

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5. 火を止め、ズッキーニと油揚げをヘラなどで潰します。

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6. 残りのズッキーニ、中濃ソース、黒こしょうを加え強火でよく混ぜ、中弱火で3分ほど炒めてから、弱火でフタをして3分煮込みます。

【シェフ三國の夏野菜カレー】肉も小麦粉も不使用!コクや旨みは…え、油揚げだと!?ベジ―でヘルシー♪


7. 器にご飯を盛り付け、カレーをかけて出来上がりです。

【シェフ三國の夏野菜カレー】肉も小麦粉も不使用!コクや旨みは…え、油揚げだと!?ベジ―でヘルシー♪


にんにく、しょうが、カレー粉、チリパウダーを炒めている時点では、疑いもなく「これはカレーだ」と思っていました。ところが、ズッキーニと油揚げを入れたあたりから、なんとなくいつものカレーとはだいぶ様子が違ってきたのです。

香りはずっとカレーそのものなのですが、「このまま本当にカレーになるの?」と少し不安に。でも、最後にはちゃんと”カレー”が出来上がりました!

出来立てを口に運んでみると、スパイスの香りが広がるのはもちろん、潰したズッキーニと潰れていないズッキーニがしっかり煮込まれていて、味も見た目もまさにカレー。そして、そこに加わる油揚げの食感が、まるでお肉のようにも感じられてびっくり。

一瞬「精進料理?」なんて思ってしまいましたが、精進料理にカレーはきっとご法度ですよね。でも確かに、これはズッキーニのベジタブルカレー。
ただの野菜カレーではなく、旨味もコクも食べ応えもあり、おいしいスパイシーカレーでした。

【シェフ三國の夏野菜カレー】肉も小麦粉も不使用!コクや旨みは…え、油揚げだと!?ベジ―でヘルシー♪


すっかり夏野菜の一員として人気のズッキーニですが、わたしが子どもの頃はスーパーで見かけることはなかったように記憶しています。もしかしたら、きゅうりだと思っていたのかもしれませんが、「これがズッキーニなんだ」と認識し始めたのは、大人になってからだったように思います。

見た目はきゅうりっぽいのですが、実はかぼちゃの仲間。カロリーが低いのでダイエットにも向いていて、火を通すとトロトロになっておいしくなるという、いかにも人気が出そうな夏野菜です。最近はもっぱらオリーブオイルで塩焼きにして食べていましたが、まさかこんなにスパイスに合うとは思いませんでした。

そして、まさかフレンチの三國シェフが油揚げを使うとは思いもしませんでしたが、和食ではみそ汁やお稲荷さん、おでんの巾着など、案外登場することの多い食材ですよね。だしを含ませて大きなままうどんやそばにのせたり、細く切って煮たり炒めたりとバリエーション豊富。精進料理同様に、肉の代わりに使うというのは、日本人である三國シェフならではという気もします。

和食では油抜きと言ってお湯をかけて油を落としてから使いますが、このレシピでは油抜き無しでそのまま使っているところを見ると、やはり”肉の代わり”なんだなと思いました。

さっぱりとヘルシーで、それでいて満足感もあるおいしいカレーが出来上がりますので、ぜひ作ってみてください!
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