【5.2万いいね】警視庁激推し!ウォーターボトルで「災害ボトル」作ってみた♪”あったら安心”を詰めました♡
シチュエーション1:もしも電気が止まったら…
まずは災害時を想像した時、誰もが最初に思いつくシチュエーションから。
辻さん曰く「ほとんどの人は、真っ暗闇の中で過ごすことに慣れていない」「時間が経てば立つほど不安な気持ちが大きくなる」とのこと。
確かに、考え事は夜するとどんどんネガティブになると言いますし、電気に囲まれた生活に慣れ親しんだわたしたちからすると、電気がつかないという状況はそれだけでちょっと不安ですよね。
というわけで、簡単に作れる「ランタン」をやってみましょう。
準備するのは、懐中電灯と水の入ったペットボトルです。
わたしが用意したのは、100均の自転車ライト。

懐中電灯でもよかったのですが、ハンドルにつける留め具が防災の観点からも良さそうだと思い、こちらをチョイス。
これで部屋を明るくしてみましょう。
まずは懐中電灯のみの場合。


留め具の部分がいい仕事をしてくれまして、自立しました。
これでも結構明るいですが、やはり光がビームのように直線的で、照らした先は明るいけれど、周囲を明るくしてくれるという意味の明るさではありません。
ここに、水の入ったペットボトルを乗せます。
さすがに直に乗せる事はできないので、コップに懐中電灯を入れ、その上にペットボトルを置きます。


するとこのように!
ちょっとロマンチックですらあるような、優しい光で周囲がホワッ♡と明るくなりました。
これはペットボトルの水で光が乱反射し、拡散されるためだそうです。
自転車ライトと光源自体が小さいので明るさもこの程度ですが、大きめの懐中電灯を使えばもっと明るくなることでしょう。
これなら、たとえばキャンプの夜、静かにお喋りする時などにも良さそうですし、お家で家族団欒の時間をこの明かりで過ごしてみるのも良さそうです。
そうやってこの明かりに慣れておく事、この明かりと楽しい思い出を結びつけておく事で、さらに「もしも」の時の不安の軽減にもなりそうですね。
ちなみに、防災の観点からも自転車ライトがいいのではと思ったのは、こういう身につけ方がしやすそうだからです。

カラビナにつけてベルトの穴から下げれば、肌身離さず、両手を空けて持ち歩けます。
普通の懐中電灯に加えて、こういうタイプのものも持っておくといいかもしれません。
さらに辻さんは、ペットボトルを使った「簡単ハンドシャワー」を紹介していました。
作り方は簡単。
ペットボトルのキャップに、画びょうとドライバーなどで穴を開けるだけです。


キャップのふた、わたしは千枚通しで開けました。
ちょっと力がいりますので、開けるときは大人がやった方がいいでしょう。
これに水を入れ、逆さに向けてペットボトルを押すと…

こんな感じで、水がシャワーのように出てきます!
「押すことで水の量が調節できること」がポイント、と辻さん。
災害時は特に水がとても貴重なので、無駄なく使って衛生面を保つようにしたいですよね。
手洗い、シャンプー、シャワートイレ などに使えます。
いざという時、穴を開ける道具が手元になかったら困るので、あらかじめキャップに穴を開けたものを持っておくと良さそうですね。
シチュエーション2:断水してしまったら…
続いては水問題。
やはり災害時にもっとも苦労するのは、水の調達ではないでしょうか。
「断水したとき、給水所にペットボトルを持って水をもらいにくる人をたくさん見かける」と辻さん。
しかし、それでは水の量が全然足りないと言います。
災害時、生活で必要な水の量は、大人で1日3L。
確かに、ペットボトルは大きくても2L。
給水所まで往復するのも大変ですし、家族もいると考えると、一回で出来るだけたくさんの水を運びたいもの。
しかし、平常時にポリタンクまで常備しておくのはなかなか難しいという人も多いでしょう。
そんな時に役立つのが、「ゴミ袋」と「リュックサック」を使ったポリタンクの代用アイデアです。

道具はこれだけ。
わたしが日頃使っているリュックサックとゴミ袋(30L)です。
リュックにビニール袋を入れます。

二重にして入れましょう。

これに、水を入れます。

たっぷり入ったら、口を閉じます。
この時しっかり結べるように、ゴミ袋は取っ手付きの方が良さそうです。


リュックを閉じるとこんな感じです。

二重にしているので強度も十分、とのこと。
実際のところを調べるために、わたしはこのリュックを背負って家の周りを歩いてみました。
水って意外と重い。
「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し」という徳川家康の教えがわたしの頭の中をグルグルと駆け巡りましたが、そうは言ってもリュックサック!
腕は痛くならないし、運ぶのも断然ラクです。
両手が空いて、日傘を差すことさえ可能でした。
帰ってきてリュックを見ても、外への水漏れはありませんでした。
ただし、二重にしている外側の袋にはこれだけ水が漏れていました。

袋の閉じ方をもっとしっかりすると防げるかもしれませんが、いずれにせよ袋は二重にしておいた方が良さそうです。
リュックの中には500mlのペットボトルでだいたい15本分くらいの水が入っていました。
それを女性でも運べるというのはかなり便利です。
防災グッズをリュックにまとめているという人も多いと思いますが、ポリタンクの代用のためにもう一つ、空のリュックも準備しておくと良いかもしれません。
そして断水するととっても困るのが、「トイレ問題」。
ただ、これも100均のグッズを使って解決できます。
辻さん紹介の簡易トイレを実際に作ってみました。
準備するのは「段ボール」と「ポリ袋」、そして「ペットシーツ」です。
辻さん曰く「ペットシーツは消臭性に優れ、安価なこともポイント」とのこと。
今回わたしが用意したのは、ダイソーのペットシーツ(10枚入り)110円です。

簡易トイレの作り方です。
段ボールを箱にします。

中にポリ袋を入れ、

ペットシーツを入れます。

これで完成! 用を足したらポリ袋ごと捨てるだけなので衛生的です。
実際に簡易トイレに水を入れてみました。

500mlのペットボトル1本分の水を吸収して、

漏れ無し!!
しっかりと吸収してくれたようです。
ちなみに、人の一回の尿の量は大体200~400mlとされていますので、ペットシーツを使えば余裕です。
実は、このペットシーツ、さらに使い道があるんです。
「避難所では、毛布は支給されても、枕がないことが多い」と辻さん。
そう、この枕の代用にも、ペットシーツは使えちゃうんです。
ポリ袋にペットシーツを入れ、

水を含ませていきます。(きれいな水でなくても大丈夫です)
吸水性ポリマーが水を吸って膨らみ、枕に使える!ということ。

ペットシーツ1枚、500mlの水を入れた状態です。
実際にこれを枕に寝そべってみました。
悪くない寝心地。柔らかいのがとてもうれしいです。
ただし、高さが足りない事は否めません。
わたしは我慢できず、贅沢か? と思いつつもペットシーツをもう一枚重ねました。

ペットシーツ2枚、750mlの水を入れた状態です。
これに寝そべってみると、ジャストフィット!
なかなかどうして、悪くありません。
災害時は疲れをとることもとても大切。枕があるのはかなりありがたいですね。
簡易トイレも作れて、枕も作れる。
防災グッズとしてペットシーツはマストアイテムと言えるのではないでしょうか。
ペットがいないご家庭でも、準備しておきましょう!
シチュエーション3:ガスがストップ!困るのは料理…
ラストはガスがストップした場合です。
食べ物を確保するのも防災においてはかなり重要なポイント。
「フリーザーバッグを使ってパスタと水を入れて時間をおけば、お湯がなくても麺を戻すことが可能」と辻さん。
ポイントは「早ゆでタイプ」のパスタを使うことだそうです。
パスタに限らず、ゆで時間の短い「そうめん」でもいけそう。
というわけで、今回は「そうめん」に挑戦!

そうめんをフリーザーバッグに入れます。

麺がひたひたになるまで水を入れます。

パスタの場合はこのまま30分置きます。
ただし、今回はそうめん。そもそも茹で時間が短いですし、こんなに細い麺なので30分もいらないでしょう。
とりあえず、時間を測りながら様子を見ます。
ちなみに、わたしが今回使ったフリーザーバッグはこちら。

普段使いのフリーザーバッグなのですが、マチ付きなので自立してくれます。
マチ付き、おすすめです。
3分後です。

見るからに麺が柔らかくなっていますね。
ここでちょっとめんつゆにつけて食べてみましょう。

う~ん、麺の柔らかさは完全に食べられる状態なのですが、少し粉っぽいような。
もう少し待ってみます。

さらに3分待ちました。
気になるお味は・・・やはり少し粉っぽいような。
そして伸びきっているような気がします。
個人差はあると思いますが、この食感には慣れが必要かもしれません。
粉っぽさを感じる以外、味は完全にそうめんです。
今回はめんつゆで食べましたが、この違和感を取り除けるような食べ方があるかもしれません。
ふりかけやドレッシングなどで試してみても良いかも。
これも防災訓練の一環ですね。
袋のまま食べることができますので、洗い物も少なくて済み節水になります。
ちなみに、最近ではお米も水で戻るものがあるので、こちらも試してみると良いと思います。
麺類が苦手なら米も試しておく。もしくは缶詰なども備蓄しておきましょう。
どんな時でも食事は生きることの基本!
災害時でも、食事で少しでも安らげるように、心も体も回復できるように、日頃からお試ししておくことも大切な「備え」です。
平常時にできる限りの「備え」を!
今回実験してみて思ったのは、やはり「防災グッズを揃えるだけでは備えとして足りない!」ということです。
部屋の明かり、水の重さ、トイレの不便さや枕の柔らかさ、そして食べ物の美味しさ。
グッズを持っていても、実際の使用感や味などを知っているのといないのでは、大きく違ってきます。
たとえば「枕はペットシーツ2枚重ねがわたしにはちょうど良い」とか、そういったことを知っておいたり、「このグッズはこのように工夫すればもっと便利では」ということを考え、試しておくというのがとても大事だと思いました。
いざという時に慌てないためにも、遊び感覚の実験でも十分なので、ぜひ試してみてくださいね。
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