【家庭菜園・収穫編⁉】東京のベランダで「スイカ」は育ったのか?プランターと格闘した3か月半の記録【#スイカプロジェクト2022】
アクアポニックスって?
今回わたしが購入したのは「-さかな畑- アクアスプラウトSV」という商品。公式ホームページによると「地球にやさしい循環農業『アクアポニックス』を家庭やオフィスで楽しめる」のだそうです。
アクアポニックスとは、魚の飼育と植物の水耕栽培を組み合わせた、循環型農業のこと。
農業で生計を立てている方の取り組みの一環としても、園芸療法としても、今回のように家庭菜園としても役立つ、持続可能な農業なのだとか。

出典:アクアポニックス公式HP
1.魚がフンをする。
2.微生物がフンを分解する。
3.微生物が分解したものを栄養にして、植物が育つ。
4.植物が水をきれいにする。
5.きれいな水の中で、また魚がフンをする。
このようにグルグルと循環しながら、魚と植物でよりよい生育環境を作り上げてくれるのだそう。
わたしたち人間は育った植物を食べることができて、さらに水槽の水換えも不要で一石二鳥!願ったりかなったりです。
「-さかな畑- アクアスプラウトSV」では、水槽の上に野菜ベッドを設置し、ポンプで水槽の水を野菜ベッドまで届け、野菜ベッドでろ過された水をまた水槽に戻す、という方法でアクアポニックスを実現しています。

出典:アクアポニックス公式HP
「-さかな畑- アクアスプラウトSV」を設置してみました♪
わたしが購入したのは「-さかな畑- アクアスプラウトSV トータルセット 【ベーシック】 ホワイト」。
本体と水槽のほかに、11点のスターターキットがついている商品です。通信販売で34,760円(税込)でした。
【セット内容】
・本体(水槽にかぶせて使う野菜ベッド)
・水槽
(スターターキット)
・エアーポンプ
・水槽用ライト
・水温計
・カルキ抜き
・コケ取り
・エアーチューブ
・エアーストーン
・底石 2袋
・魚のエサ
・タイマー
・ネット
水槽の大きさは、幅45㎝、高さ30㎝、奥行22㎝ほど。
同じサイズの水槽をすでにお持ちの方は、21,780円で本体部分のみを購入することができます。
説明書によると、こちらの水槽では淡水魚が飼育できて、とくに水質や水温の変化に強い金魚がおすすめなのだそう。4~5㎝程度の金魚なら、4~5匹まで飼育できるとのこと。
ほかの魚を飼育するときは、大きくなり過ぎない種類を選ぶのが大切です。
野菜ベッドで育てられる植物は、ハーブ類や葉物がメイン。ミニトマトなど実がなる野菜は、日当たりや栄養状態を念入りに整える必要があります。
金魚に無害な液肥はないかなあと調べたところ、海藻のエキスから作られた、アクアポニックス用の肥料があるんですって!今度試してみます。
では、さっそく組み立てます!
1.まず、置く場所を決めます。
野菜ベッド部分だけに日光が6時間以上当たる場所が望ましいようです。日光が当たらない場合は、植物用LEDライトを使用するといいそう。
また「さかな畑」は、水を入れると60㎏近くになります。わが家はダイニングテーブルに載せていましたが、重量が心配なので水槽台を購入し、リビングの腰高窓の横に移動させました。
2.空の水槽に水中ポンプ、底石などを入れます。
オーナメントを入れたい方は、この時に一緒に入れておきましょう。
↓ポンプを設置したところ。右にちょっとだけ映り込んでいるのは、これまで使っていた水槽です。

3.ポンプチューブなどを取り付けた本体部分を、水槽に合体させます。
植物用LEDライトを使用する場合は、この時に設置しておきます。
↓本体と水槽を合体!

4.本体上部の野菜ベッドに、ハイドロボールを入れます。
↓こちらがハイドロボールです。直径1㎝程度なので、赤ちゃんがいるご家庭は誤飲に注意してくださいね!

5.水槽の8分目まで、カルキ抜きをした水を入れます。
↓水槽用ライトをつけてみました。

6.ポンプの電源を入れたら、いよいよ魚を投入です!
すぐに植物を植えたくなるのですが、3~4週間ほど魚だけを飼育して、バクテリアが住み着くのを待ちましょう。
3~4週間後、バクテリアが住み着いて生態系が完成したら、植物を植えて完成です♪
植物を植えるまでは、魚のエサは控えめに。水換えも、これまでどおりの頻度で行いました。

↓まだ何も植えていない野菜ベッド。

水槽の設置から約1か月後、花の苗2種、青じそ、赤じそ、観葉植物を植えてみました。
↓根っこに付いている土はきれいに落とします。

↓植えて数日後…。

↓お花も咲いていい感じ!

ところが、徐々にトラブルが発生。
まず、青じそと赤じそが枯れました。
設置場所は明るいのですが、すりガラス越しの日光では弱かったようです。
大急ぎで市販のLEDライトを購入し、取り付けてみましたが後の祭り。こんなことなら最初にケチらず、専用のライトを買っておけばよかったです…。
↓ライトの下のレタスも枯れました。

それから、カビの問題も。
大通り沿いの腰高窓なので、あまり開閉することがなかったんです。そのせいか通気性が悪く、ハイドロボールに白いカビが生えてしまいました。
ハイドロボールにカビが生えても、洗って天日干しすれば再利用できます。ただ、カビを見つけたときの心のダメージが大きかったです…。
窓の開閉頻度に気をつけつつ、デスクワークなどで使用するクリップ式の簡易扇風機を設置しました。
カビの写真はショックなので撮っていません…。ハイドロボールがカピカピに白くなった姿を想像してくださいね。
試行錯誤を繰り返し、設置から2か月たった現在の「さかな畑」がこちら。
観葉植物は枯れづらいことがわかったので、いろいろな種類を植えてみました。
秋以降はパンジーやハーブ類を植えたいな~と思っています。


水槽を「さかな畑」に変えて、どうなった?
実際に育ててみてわかったのは、すぐに理想的な生態系を作ることはできない、ということです。
魚の体調や植物の育ち方を確かめつつ、不具合が発生したら仮説をたてて、対策を講じなくてはなりません。
そしてその対策がうまくいっているか確かめて、ダメだったら新たな手を考えて…。日々の積み重ねで、ようやく生態系が安定してきたように思います。
2か月経って、水換えの頻度は以前の1週間に1回から、10日~2週間に1回に落ち着きました。
もしかしたらもっと少なくていいのかもしれませんが、わたしが心配性なことや、植物が少ないことなどから、このくらいの頻度で水を換えています。
育て始めてまだ2か月なので、今後も試行錯誤を繰り返していこうと思います!
「さかな畑」は、こまめに観察するのが好きな人、コツコツと積み重ねる作業が好きな人、とにかく何かを育てるのが好きな人におすすめです。
わたしとしては、ちょっとお高い買い物でしたが、買ってよかったな~と思っています。
試行錯誤を重ねて長く楽しむことができるだけでなく、「次は何を植えようか?」「どうしたら枯れずに育つと思う?」など、家族とのコミュニケーションも増えました。お魚大好きな3歳の娘も喜んでいるので、もう少し大きなお子さんがいるご家庭では、お子さんの家庭学習の一環として、観察や研究に役立つと思います。
わが家はもうすこし上手に植物を栽培できるようになったら、もう1セット、購入を検討しています。次はグッピーやネオンテトラを飼育して、洋風の水槽にしたいな~と目論見中。
ぜひ皆さんも試してみてくださいね!
↓猫たちも気になるご様子。

↓陰になって涼しいのか、しばらくお昼寝スペースになっていました。

↓ポンプはタイマーで調節します。
タイマーを設定して水を流さない時間を作るなど、カビ対策もできます。

↓横から見たところ

↓こちらは自作のアクアポニックス水槽です。書籍やインターネットで調べて、小さな水槽を2つ重ねて作ってみました。
ベランダに設置しているので、電源はモバイルバッテリーを使用しています。

↓上から見たらこんな感じです。こちらの植物も枯れました。トホホ…。
参考URL:アクポニ『おさかな畑』アクアポニックスの世界へようこそ (aquaponics.co.jp)