累計発行部数7000万部(2023年1月時点)を突破している和久井健による大人気タイムリープ・サスペンス『東京卍リベンジャーズ』を実写映画化した『東京リベンジャーズ』。
吉沢亮さんに続き本稿で注目するのは、『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』にて龍宮寺堅/ドラケン役を演じた山田裕貴さんです。
DVD『東京リベンジャーズ スタンダード・エディション』(TCエンタテインメント)
『東京リベンジャーズ』実写版における山田さんの演技を観ていたとき、昔よく似たキャラクターを山田さんが演じていたという既視感に襲われました。その役柄とは一体何だったのか……そうだ!『海賊戦隊ゴーカイジャー』のジョー・ギブケンだ!
実は共通点が多い『東京リベンジャーズ』ドラケンと『海賊戦隊ゴーカイジャー』ジョー・ギブケン。ドラケンファンの皆様にもぜひ、知ってほしいと思います。
ジョー・ギブケンとドラケンの共通点。リーダーの右腕的存在
そもそも『海賊戦隊ゴーカイジャー』とは、2011年から2012年にかけて放映された「スーパー戦隊」シリーズ第35作。宇宙最大のお宝を求めて地球を訪れた宇宙海賊の「ゴーカイジャー」が、敵である宇宙帝国ザンギャックとの死闘を繰り広げていくというストーリーです。

『海賊戦隊ゴーカイジャー キャラクターブック』(東京ニュース通信社)
同作で山田さんが演じているのは、主人公にしてゴーカイジャーのリーダーであるキャプテン・マーベラスを支えるサブリーダー的存在のジョー・ギブケン役。ブルーの衣装に身を包み、長髪をなびかせて、クールに戦う準主役的な立ち位置でした。
山田さんにとっては同作が俳優デビュー作となったわけですが、見事に自らの仕事を全うし、魅力あるキャラクターを作り上げた印象を大いに受けます。そんな『海賊戦隊ゴーカイジャー』時代の経験が現在も活きているのではないかと感じさせるのが、『東京リベンジャーズ』です。
『東京リベンジャーズ』で山田さんが演じる龍宮寺堅/ドラケンは、「東京卍會」の総長である佐野万次郎/マイキーを支える副総長です。つまりはマイキーの右腕として「東京卍會」が大きくなっていくのをサポートするという、まさにジョー・ギブケンと似通ったキャラクターなわけです。
ドラケンはマイキーの一番の親友であり、その生き方に大きな影響を及ぼす存在でもあります。ジョー・ギブケンも同様に、キャプテン・マーベラスの最初の仲間であり、お互いの人生観をぶつけ合うようなキャラクター。
2人とも長い髪が特徴的で、唯一無二のチームリーダーを影ながら支え、その覇道をサポートするのです。
この投稿をInstagramで見る
寡黙でクールな役を演じたらトップクラス
ドラケンとジョー・ギブケン、どちらも最後が「ケン」で終わるという共通点もある2人のキャラクターですが、その性格、キャラクター性という観点でも共通点が多いと言えます。
ジョー・ギブケンは、情に厚く、言葉数が少ない孤高の剣士という役柄でしたが、ドラケンもまた多くは語らず、仲間を大切にし、背中で男らしさを見せつけるキャラクター。

『海賊戦隊ゴーカイジャー キャラクターブック2』 (東京ニュース通信社)
クールで寡黙な性格をしたキャラクターを演じるために、山田さんはできるだけ表情に感情を出さない演技を心掛けているような印象を受けます。
どんなにピンチに陥ろうとも、どんなにボコボコにされようとも、決して表情を変えず、常にポーカーフェイスで弱みを見せない…仕草、喋り方、無表情と、かつてのジョー・ギブケン役で得たスキルを遺憾なく発揮し、ドラケン役を構築しているように感じさせるのです。
そういった観点から言って、山田さんは現在の日本の俳優の中でも間違いなくトップクラスで、クールなキャラクターを演じることに長けており、右に出る者はいないと言っても過言ではない実力の持ち主なのです。
相違点もカバーする、山田裕貴の実力
共通する部分が多いドラケンとジョー・ギブケンですが、異なる部分も多く、その細かな演じ分けという点では、山田さんのカメレオン俳優ぶりが現れています。
ジョー・ギブケンは、あえて感情を表に出さないわけでなく、シャイな性格から素直になれないというお茶目な性格をしています。
一方でドラケンは、副総長としてではなく、素の表情を見せる場面では、感情をあらわにしていることが多く、あえて副総長という立場から喧嘩の場面などではポーカーフェイスを貫き通している節があります。
このちょっとした違いを見事に体現しているのが山田さんで、“感情”の重みを増減させた非常に難しい演技を披露していると言えます。ドラケンとジョー・ギブケンでは“笑顔”の重みが違い、観ている側が受けとる印象がガラリと変わるわけです。
これもまた山田さんが実力派俳優と呼ばれる所以であり、自由自在に表情をコントロールできる稀有な才能の一つと言えるでしょう。

山田裕貴 写真集 『 歩 』 (ワニブックス)
山田裕貴さんという俳優史上においてハマり役といえる、ジョー・ギブケンとドラケン。
両者ともに情に厚いという部分が最大の共通点であると思いますが、これに関しては、どんなに多忙を極めていても、2022年の『テン・ゴーカイジャー』でジョー・ギブケン役としてカムバックしてくれるなど、過去の出演作を大切にしている山田さん自身の性格が大きく反映されているのかもしれません。
共通点も多い2人のキャラクターですが、ちょっとした相違点も演じ分けている点は、さすがの実力派俳優。山田裕貴ファンなら絶対に見逃せない2作品です。
(執筆:zash)
■山田裕貴の強烈キャラを振り返る。ぶっ飛んだ役もハマる独特の存在感https://numan.tokyo/drama-stage/XovWN/
■美形かつ演技派!実写映画のイケメン“バイプレーヤー”4選。伊勢谷友介、山田裕貴etc.https://numan.tokyo/drama-stage/ummku/
『東京リベンジャーズ 2 血のハロウィン編』作品情報

【後編「-決戦-」STORY】
東卍崩壊の危機をもたらす、かつての親友同士の壮絶な戦いがついに始まった。 マイキーは敵の芭流覇羅に寝返った場地を連れ戻すために。芭流覇羅にいる一虎は東卍をぶっ潰し、マイキーを殺すた めに。マイキーの兄・真一郎の死により壊れてしまった東卍結成メンバーたちの絆。
「もう、誰も死なせたくない!」 それぞれの想いを受け止め、タケミチは、明るい未来のため、最悪の結末を止められるのか! そして、もう一度ヒナタを、仲間の未来を救えるのかー。
◇タイトル:
前編:『東京リベンジャーズ 2 血のハロウィン編 -運命-』
後編:『東京リベンジャーズ 2 血のハロウィン編 -決戦-』(6月30日(金)公開)
◇原作:和久井健『東京卍リベンジャーズ』(講談社『週刊少年マガジン』KC)
◇監督:英勉
◇脚本:髙橋泉
◇音楽:やまだ豊
◇主題歌:SUPER BEAVER
【前編『-運命-』】「グラデーション」
【後編『-決戦-』】「儚くない」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
◇出演:北村匠海 山田裕貴 杉野遥亮 今田美桜 鈴木伸之 眞栄田郷敦 清水尋也 磯村勇斗/永山絢斗 村上虹郎 高杉真宙/間宮祥太朗/吉沢亮
◇配給:ワーナー・ブラザース映画
◇(C)和久井健/講談社 (C)2023 映画「東京リベンジャーズ 2 血のハロウィン編」製作委員会
◇公式サイト:tokyo-revengers.jp
◇公式 Twitter:@revengers_movie #東京リベンジャーズ 2
◇公式 Instagram:@revengers_movie
◇公式 TikTok:@revengers_movie
場面写真はこちら!








