「7年前くらいに、猛烈にフラれたんです。でも、性格悪い人だったんですよね。フラれたんだけど、夜中に『好き』みたいなメールが来る。で、慌てて電話すると、出ない。こっちの気持ちを引っ掻き回して遊ぶ、クソ女ですよ!(笑)。もうね、曲を作らんとやってられんと思って。それまでも何かショックなことがあると、曲を作ってたんですね。吐き出すみたいな感じでくそみそに書いたんですよ、歌詞でその人のことを」
そしてその頃に弾き語りイベントに誘われ、その歌をやることになったものの、「これじゃだたのオナニーだなと思って、歌詞を変えた」のが『ばらばら』なのだとか。元の歌詞は一体どんな凄まじいものだったのだろうか?
「『世界はひとつじゃない』って歌詞は、自分の中では普通の感覚だったから、最初から普通に書いていて。その後の『ぼくらは ひとつになれない』という歌詞に関しては、ドラマとかでよくある『僕たちは一つさ』『やっと一つになれたね』みたいなセリフに対しての、『そんなこと無理じゃボケ!』って気持ちをぶつけてました(笑)」
しかし、人に聞いてもらうものにするためには、ひとつの解決策を示すことが必要だと考えた星野は、
「絶対に人は一つになれないし、ばらばらなんだけど、ばらばらのままで重なり合うことはできるんじゃないか。その重なり合った状態が、ひとつのものを生み出せているんじゃないか」
と思い、それが今の歌詞に。
◆『クイック・ジャパン』vol.105(12月12日発売/太田出版)