「前回、アニメ『この音とまれ!』の第1クールのオープニングで『Tone』という曲を出させていただいて。『Tone』は作品に寄り添った、それこそ青春だとか、時が過ぎてしまうような疾走感を重視して作っていただいたダンスチューンだったんですけど、今回はまた違った表現に挑戦しています。
作品に込められた疾走感とか、青春っていうものはそのままなんですけど、アプローチはバンドサウンドで、ストリングスも入り、楽器自体をたくさん重ね合わせることで“それこそがハーモニー”“楽器でさえもハーモニー”。彼らの、彼女たちの、一人ひとりの個性豊かな音から、また、みんなが合わさってのハーモニー。ひとつ大きくなったものをイメージして、作っていただきました」
ピアノが印象的な『Harmony』には箏も入っていて、和風のテイストも盛り込んだ一曲。一方、2曲目の『SPOTLIGHT』は、蒼井が作詞作曲に挑戦した曲だが、この曲にはどんなメッセージが込められているのだろう。
「人生一度きりだし、あっという間に過ぎてしまう。でも、誰もが絶対スポットライトを浴びる日が来る……という。ステージに立つか立たないかっていうのは全然別として、やっぱり、自分が主役になるときは必ず来る。そういうとき、自分がスポットライトを浴びるときって周りがザワついたり、周りのいろんな言葉がノイズに聞こえたりとか、“耳に入れたくないなあ”というような言葉を言われたりもするかと思うんです、そういう瞬間って。
でも、そんなのに惑わされないで、力強くスポットライトを浴びて。あなたが主役なんだから。
蒼井は「“こういう曲を作ろうかな”って思った瞬間には、もう頭の中に流れてる」そうで、その才能はまさに天性のもの。11月には舞台『ウエスト・サイド・ストーリー』への出演も決まっており、まだまだ色々な姿を見せてくれそうだ。
◆『CONTINUE Vol.61』(2019年9月25日発売)