母親であるみさえのDNAをしっかりと受け継いだせいか、ひまわりは宝石などの光り物とイケメンがとにかく大好き。父親のひろしやしんのすけがあやすときには、滝沢秀明や木村拓哉といったジャニーズ系のイケメンの写真を切り抜いて作ったお面を被り、機嫌をとることがよくあります。また、美女に対しては敵愾心を燃やし、露骨に不機嫌になることもしばしばです。
0歳児にもかかわらず、ときにしんのすけをも圧倒するバイタリティを見せるひまわりですが、その名前はテレビアニメの視聴者からの公募で決まりました。番組には何十万通もの応募ハガキが届き、女の子の名前だけで数千通りも寄せられたそうです。そして、この大量の候補の中から原作者の臼井儀人先生が慎重に選び、「ひまわり」と名付けられることになりました。
アニメのストーリーでは、野原家のそれぞれが名前のアイデアを披露しており、しんのすけが「おしん」、みさえが「みさこ」、ひろしが「ひろみ」と、自分の名前が入ったものを考えていましたが、出生後もこれといった名前に決まらず、出産祝いに訪れた祖父の野原銀の介に相談することになります。
すると銀の介は「野原家の伝統」として、家族それぞれが自分の考えた名前を紙に書き、それを紙飛行機にして、もっとも遠くまで飛んだものに決定するという方法を提案しました。その結果、しんのすけの考えた「ひまわり」に決まったという経緯が描かれています。つまり、物語上でのひまわりの名付け親は、しんのすけなのです。
◆ケトルVOL.53(2020年4月15日発売)