1977年、NASAは惑星探査機「ボイジャー1号」とその姉妹探査機「ボイジャー2号」を打ち上げ、「ボイジャー計画」を実施しました。ちょうどこの頃、180年に一度、木星、土星、天王星、海王星がほぼ同じ方向に並ぶ時期だったため、それらの惑星を連続探索する「グランドツアー(大旅行)」を目指したのです。
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ここでは、その一部を特別に公開します。
今回は、「ボイジャー計画」について見てみましょう。

太陽系の先を目指すボイジャー
NASAの双子の惑星探査機「ボイジャー1号・2号」は、打ち上げから40年以上経ったいまも、広大な宇宙を旅しながら、地上に観測データを送り続けています。
NASAのホームページには、ボイジャーがいま地球や太陽からどれだけ離れた地点にいるかが刻々と表示されています。2021年8月の時点で、1号は太陽から約154au(約230億㎞)、2号は約128au(約190億㎞)離れたところを飛行しています。

両機とも、2025年頃には搭載する原子力電池の寿命が尽き、観測データは送られてこなくなりますが、本体は太陽系を超えてなお飛び続ける予定です。
銀河系に知的生命体を探して
宇宙には、幾多の星が集まる「銀河」が無数に存在します。そのうちのひとつが、「銀河系」または「天の川銀河」と呼ばれるもので、私たちが住む太陽系は、この銀河系の端に位置しています。
銀河系だけでも、太陽と同じような恒星が、約2000億個あるとされ、その周りをいくつもの惑星が回っていると考えられています。こうした太陽系外惑星のなかには、もしかしたら地球と同じように生命が存在する星があるかもしれません。
実は、ボイジャーには、観測のほかにもうひとつの役割が託されています。それは、地球外知的生命体に発見されたとき、地球人の存在を知らせることです。

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Credit: インフォビジュアル研究所