司さんには4人の子どもがいる。親子で何かに挑戦する思い出をつくりたいと、子どもが小6になった年の年末年始に自転車で県内を一周している。
今回、司さんと琳音さんは昨年12月29日に自宅を出発し、国道331号をたどって糸満市まで南下。西側の国道をこいで国頭村まで北上し、同村奥の最北端から東回りで自宅を目指した。ペースは時速10キロで一日8時間。読谷村、名護市、国頭村、宜野座村に宿泊し、4泊5日の行程だった。
自転車での旅路は「毎日きつかった」(司さん)、「いつも帰りたいと思っていた」(琳音さん)と振り返るように楽ではなかった。そんな中、読谷村や名護市、金武町などで司さんの大学や職場の友人が駆け付けて激励。琳音さんは「あれで前を向けた」と語る。
国頭村のアップダウンが激しい山道は2人で声をかけ合い、ツーリングのバイクに注意しながらペダルをこいだ。同村安波の共同売店では忘年会に参加し、地元の人たちとも交流した。
司さんが本島一周を始めたのは、長女の音葉さん(23)が小6だった11年前。
琳音さんは「バレーボールに打ち込んでいて、中学でも続けたい。挑戦する心を忘れず、友だちをたくさんつくりたい」と語った。
