那覇市住吉町の那覇軍港内にある会員制レストラン「シーメンズクラブ那覇」が31日で閉店する。1949年の開店以来、船舶関係の米兵や県内の政治・経済関係者らに親しまれてきたが、コロナ禍や円安ドル高で客数が落ち込んでいた。
31日までは無休で、会員以外も利用できる。
 同店はユナイテッド・シーメンズ・サービス(USS)が運営する。バーやビリヤード場、アメリカ製品が購入できるショップなども併設。95年には那覇市奥武山から現在の場所に移転した。
 転機は新型コロナ禍による利用客の激減。外食控えに加え、船員は入港しても上陸できず、コロナ収束後もディナータイムは回復しなかった。
 機械の大型化で荷揚げなどの時間が短縮され、午前中に入港すると午後には出港するなど船員の来店機会も減った。現在は客のほとんどが県民といい、ドル建て料金のため円安ドル高が響いて県民の客足も遠のいた。
 USS沖縄センターディレクターのドナルド・レミウー氏は「政治家や社長の利用も多く、とてもにぎやかだった」と振り返り「閉店は残念だが、時代の流れ。スタッフとお客さまに感謝したい」と話した。
 ランチは午前11時~午後2時半。ディナーは金曜・土曜のみで、午後5時~9時。
問い合わせは同店、電話098(857)1753。(政経部・村井規儀)
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「政治家や社長の利用も多く…」 那覇軍港内の会員制レストラン、1月31日に閉店へ コロナ禍と円安で来客減
那覇市奥武山にあった時代のシーメンズ・クラブ。米兵や県内の有力者の利用でにぎわった。=1970年4月
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