【糸満】高校生バンドの発表の場をつくろうと、県立糸満高校軽音楽部のメンバーが自主企画したイベント「MUSIC DRAFT FES(ミュージックドラフトフェス)」が1月26日、糸満市のシャボン玉石けんくくる糸満で開かれた。市内外から高校生バンド5組が出演し、若いエネルギーが弾けるステージを披露。
発起人の前門悠葵(ゆうき)さん(17)は「今後は後輩たちにイベントを引き継ぐ。糸満のロックシーンを盛り上げてほしい」と願った。
 本島最南端の同市では高校生が演奏できるライブハウスはなく、月に1度は沖縄市や那覇市などに出向いて演奏していた。
 昨年8月、くくる糸満主催のイベントに出演した前門さんがくくる広報担当の新垣秀哉さん(40)に「ライブするにも遠いし、お金もかかる。何よりバンド活動が地域に知られていない」と相談。「それなら自主企画でイベントを開こう」と促されて動き出した。
 前門さんは所属バンド「アルデンテ」のメンバーと企画や出演依頼、コミュニティーFMでの宣伝を担い、交流サイト(SNS)などで来場を呼びかけ、開催にこぎ着けた。豊見城高校や南部在住のバンドメンバーらが賛同し、同日は5組がオリジナル楽曲などを演奏し、来場者75人が熱いステージを見守った。
 糸満高軽音楽部「2MORO」は、ラッドウィンプスなど人気バンドの楽曲を披露。リーダーの島袋頼依さん(17)は「近場でライブできるのはありがたい。糸満の軽音を強くして音楽の街にしたい」と夢を描いた。(南部報道部・新崎哲史)
 
(写図説明)高校生が企画したイベントで演奏する糸満高のバンド「2MORO」=1月26日、糸満市・シャボン玉石けんくくる糸満
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