【糸満】昨年11月に沖縄県警が実施した嘱託警察犬審査会に、糸満市阿波根のシオン警察犬訓練所に所属するクヴィッテ・フォム・ハウスシオン号(7歳、雌)とドリス・フォン・ニシゴーソウ号(3歳、雌)が合格した。2頭の飼い主は南城市の農家赤嶺良樹さん(37)と美佳さん(36)夫妻。
良樹さんは今回初めて、審査会で犬に指示する指導手として参加し「高齢者の捜索現場で活躍したい」と意気込んでいる。
 嘱託警察犬の任期は1年で、毎年試験を受け続けなければならない。審査会では「止まれ」などの服従、足跡のにおいをたどる足跡追及、複数のテントの中から隠れた人を探す地域捜索科目の三つがあり、得点の総合で合否が決まる。
 ニシゴーソウ号の指導手として審査会に臨んだ良樹さんは、訓練士として25年のキャリアを誇る南風原町の備瀬順子さん(60)と協力し、訓練所で審査会の科目に沿った訓練を繰り返した。良樹さんは「犬を甘えさせず、萎縮させず、適度な緊張感を持つことが難しかった。飼い主として一皮むけたと思う」と語った。
 県内では高齢者の失踪事案が増えており、備瀬さんは今後、嘱託警察犬が出動する機会も増えるだろうと予想する。良樹さんは「早く愛犬と一緒に現場に出て地域の役に立ちたい」と活躍を誓った。(南部報道部・国吉聡志)
沖縄の農家の愛犬、嘱託警察犬に合格 飼い主は高齢者捜索に意欲...の画像はこちら >>
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