嘱託警察犬の任期は1年で、毎年試験を受け続けなければならない。審査会では「止まれ」などの服従、足跡のにおいをたどる足跡追及、複数のテントの中から隠れた人を探す地域捜索科目の三つがあり、得点の総合で合否が決まる。
ニシゴーソウ号の指導手として審査会に臨んだ良樹さんは、訓練士として25年のキャリアを誇る南風原町の備瀬順子さん(60)と協力し、訓練所で審査会の科目に沿った訓練を繰り返した。良樹さんは「犬を甘えさせず、萎縮させず、適度な緊張感を持つことが難しかった。飼い主として一皮むけたと思う」と語った。
県内では高齢者の失踪事案が増えており、備瀬さんは今後、嘱託警察犬が出動する機会も増えるだろうと予想する。良樹さんは「早く愛犬と一緒に現場に出て地域の役に立ちたい」と活躍を誓った。(南部報道部・国吉聡志)