しつこいせきが長期間続く感染症「百日ぜき」の患者が沖縄県内で急増している。県によると今年は2日までの1カ月間だけで62人の患者が確認され、過去最多だった昨年1年間の85人を大きく上回るペースとなっている。
県は「感染力が非常に強く、乳幼児が感染すると重症化や死に至ることもある」として注意を呼びかけている。

(資料写真)マスクと体温計

 年齢別では10~14歳が31人と半数を占め、次いで5~9歳13人、15~19歳7人などとなっている。保健所別では南部が22人で最多。中部21人、那覇市18人などだった。

 百日ぜきは2018年以降に全数把握となり、直近5年間の患者数は20年22人、21年5人、22年2人、23年10人、24年85人だった。県感染症対策課によると、昨年11月頃から患者数が急増。今年に入っても流行が続いている。
 潜伏期間は7~10日間。風邪の症状で始まり、次第にせきの回数が増えて程度も激しくなる。短いせきが連続的に起こり、ヒューと笛の音のような息を吸う発作が出る。熱はないか、あっても微熱程度。児童生徒や成人は軽症の場合が多いが、感染力は強く注意が必要だ。

 対策には予防接種が有効で、同課は「生後2カ月になった乳児は速やかにワクチンの定期接種を受けてほしい。成人は軽症だから大丈夫ではなく、菌の排出で感染源となり得るため、せきが長引く時は早めに医療機関の受診を」と呼びかけた。
「乳幼児が重症化や死に至ることも」沖縄で百日ぜき患者急増 1...の画像はこちら >>
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