相撲が盛んな沖縄県伊江村で13日、大相撲の放駒(はなれごま)部屋の合宿が始まった。同部屋には村出身で序二段の島袋(20)=中部農林高出、本名・島袋偉海(いなつ)=が所属する。
父茂明さん(52)が同村川平の倉庫に作った土俵で、島袋や西前頭6枚目の一山本ら8人の力士が稽古に励んだ。ぶつかり合う音や荒い息遣いが響く中、村民約50人がその様子を見守った。村で大相撲の合宿が行われるのは初めて。(北部報道部・下地広也)
 島袋は「多くの人に歓迎され、稽古にも一層力が入る。近い将来、幕下入りを果たし、伊江島を盛り上げたい」と意気込んだ。
 父の茂明さんは村内で電気・水道工事業の島袋電設を営む。土俵は昨年8月、合宿誘致を目的に設置。土は両国国技館と同じものを埼玉県川越市から取り寄せたという。
 茂明さんは「この土俵が競技力の向上や地域の活性化、島の相撲文化継承につながることを願う」と話した。
 見学に訪れた結城江李さん(46)=西江前=は「力士の体は想像以上に大きく、迫力があり圧倒される」と興奮気味。小中時代の島袋に相撲を教えた名嘉元幹夫さん(38)=西江上=は「力をつけて番付を上げ、島の子どもたちの目標となる力士に成長してほしい」と期待を寄せた。
 放駒親方(元関脇・玉乃島)は「相撲の魅力を多くの人に知ってもらいたい。
島袋が頑張る姿をぜひ応援してほしい」と述べた。
 放駒部屋の伊江島合宿は18日まで、午前9時から11時まで見学できる。
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力士が島に来た! 放駒部屋が沖縄・伊江島で大相撲合宿 地元出身・島袋の父が土俵作り 住民興奮「迫力に圧倒される」
放駒部屋の力士の稽古を見学する村民
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