ひがさんは、リサイクルショップで手に入れた琉球人形を自身の作品の一素材として扱ったことをきっかけに、手工芸の人形が持つ独特の造形に気付いた。
終戦直後に米軍人向けの土産品として誕生し日本復帰の1970年代には観光ブームで人気となったことや、女性たちの手によって産業として発展した歴史を知り、琉球人形収集家としても活動するようになった。
これまでに集めたコレクションは約30体。フリマアプリで手に入れたり、新築祝いや結婚祝いなどで贈られたがいつの間にか家に飾られなくなっていた物を譲り受けたりした。
会場には、目鼻立ちのはっきりした顔立ちにジーファー(かんざし)で結い上げた黒髪が特徴の人形がずらり。ひがさんが樹脂などで制作したミニチュアの人形を持った琉球人形やチャイナ服を作って着せ替えた人形、那覇市の飲食店からレンタルした忍者姿の人形などの他、カトリック首里教会にあるマリア像を模した「琉球マドンナ」の写真なども展示されている。
ひがさんは「じっくり観察するとみんな個性的。物によっては耳が付いていたり、なかったり。しっかり作り込まれた琉装や和装を見比べるのも楽しい。琉球人形に興味や愛着を持っていただけたらうれしい」と笑顔で話した。
展示会は午前11時~午後5時。
