そもそも商標登録とは？　沖縄ブランドをどう守る？　改めて考えた1週間【タイムス＋プラスから2月15日～21日】

　２月も残り１週間を切りました。この３連休は県内各地でプロ野球オープン戦が予定されています。気象予報士・崎濱綾子さんのコラムによると、今季最後の「真冬並みの寒さ」になるようです。推しチームの試合内容が寒くならないよう期待しつつ、防寒対策をばっちりして観戦に行きたいと思います。

（左上から時計回りに）那覇空港ビルディングが那覇空港の到着ロビーに設置したウエルカムボード、Ｊｅｆの看板、キングタコスの看板

桜が満開にならないってどういうこと？
　沖縄の冬の風物詩、ヒカンザクラ。鮮やかなピンク色が映えますが、今年は那覇などで満開が観測されない見通しです。

　季節の移ろいを捉える「生物季節観測」で、沖縄気象台が観測しているのは（１）桜の開花・満開（２）梅の開花（３）ススキの開花の三つ。桜だけ満開になった日も記録しているんですね。
　県内観測４地点のうち、宮古島を除く那覇市、石垣島、南大東島で桜の満開宣言が発表されていません。確かに那覇市の末吉公園にある、観測に使う標本木は花がほとんど咲いておらず葉桜になっていました。

「満開」の状態にならずに、すでに葉桜の標本木＝2月19日、那覇市・末吉公園

　標本木の生育の問題なのか、気象要因なのか。沖縄気象台では標本木の変更も視野に入れているそうです。
商品・店名を無断で登録申請　
　今週は「商標登録」や「沖縄ブランドを守ること」について考えさせられる１週間となりました。
　ＴＵＬＩＰ、Ｊｅｆ、シママース、キングタコスといった県内でよく知られる商品・店名の商標登録を、グッズ製造の琉球ワークスが無断で出願していたことが分かりました。琉球ワークスは抗議を受け、１４日付で特許庁に出願取り下げを申請しましたが、他にも那覇空港ビルディングが那覇空港内に設置しているウエルカムボードの図案やＡ＆Ｗ沖縄の企業ロゴが無断出願されていました。　「第三者が他社のものを登録していいの？」と疑問に思った人も多いのではないでしょうか。

那覇空港の到着ロビーに設置されているウエルカムボード。琉球ワークスに商標登録申請された＝1月

TULIPやキングタコスなど4社の同意なく商標登録を出願
那覇空港の看板やA&Wのロゴも
　そもそも商標とは何なのでしょうか。特許庁のホームページによると、（１）事業者が使用するマーク（２）自己の商品・サービスと他人の商品・サービスを区別するために使用するマーク、の２点を満たすものを指すそうです。
　商標権を取ると、（１）自分の商標として使い続けることができる（２）自分の商標登録もしくはそれと似たような商標を使っている人に「使うな」と言える、といったメリットがあります。
　ポイントは、商標権＝「マーク（商標）」＋「商標を使用する商品・サービス（指定商品・指定役務）」のセットで登録されること。指定商品・指定役務を分野別に分類したものが「区分」で、区分は第１類から第４５類まであるそうです。区分数が増える分、登録の費用も上がります。例えば、本業の分野で登録していても、グッズやアパレルなどの分野で登録していなければ、今回のように第三者が出願する可能性が出てきます。

　最近、企業ロゴや商品がプリントされたTシャツなどのグッズをよく見かけるようになりました。沖縄ブランドが注目される中、専門家は「戦略的にブランドを守るすべを考えるべきだ」と提言しています。同時に、各企業がこれまで努力して作り上げてきたブランドを尊重し、侵害しない意識も大切だと改めて思いました。
かわいい小型の警察犬の話
　最後はかわいらしい警察犬の話題を紹介します。大型のシェパードのイメージが強い警察犬ですが、民間に協力をお願いする「嘱託警察犬」の採用で最近、小型犬が増えているそうです。

警察犬訓練所で、障害物を飛び越えるジンジャー＝1月19日、糸満市阿波根（豊島鉄博撮影）

　訓練している写真の犬は、嘱託警察犬でトイプードルのジンジャー。思わずほっこりする、かわいさです。記事によると、小型犬は「狭い場所に入りやすく、威圧感も少ない」として、認知症など行方不明者の捜索に期待されているそうです。

　沖縄アリーナで2023年にあったバスケットボールワールドカップの警戒活動にも参加したジンジャー。ちばりよー。
　連休最終日の２４日に都内である、比嘉大吾選手のボクシング世界戦も注目です。引退を撤回して望む大一番、悔いのないファイトが見たいです。

　今週のデジ編チョイスはこの辺で。デジタル編集部の大門雅子が担当しました。（左上から時計回りに）那覇空港ビルディングが那覇空港の到着ロビーに設置したウエルカムボード、Ｊｅｆの看板、キングタコスの看板">