毎年恒例の「沖縄からうた開き! うたの日コンサート2025in那覇」が28日午後2時から、那覇市の奥武山公園陸上競技場で開かれる。県出身バンドのBEGIN(ビギン)が提唱して2001年に始まったコンサートも今年で25回目。
「うたの日コンサートは歌のお祝い。県民みんなのもの。歌好きのファンが自分のものとしてお祝いしてほしい」(比嘉栄昇)と、節目の那覇公演に来場を呼びかけている。(編集局付・上間正敦)
 うたの日コンサートは、BEGINの比嘉(ボーカル)、島袋優(ギター・ボーカル)、上地等(ピアノ・ボーカル)の3人が30歳になったのを契機に「歌で恩返しがしたい」(島袋)とスタート。
 6月23日の「慰霊の日」の翌日を「うたの日」に設定し、その前後の土日にコンサートを毎年開いている。「戦争が終わった23日の翌日からすぐに県民の気持ちが晴れやかになったとは思わないが、少なくとも歌うことが許される、歌が沖縄の空に響いた日にしたい」と比嘉。沖縄戦の悲しみや痛みだけでなく、戦後、人々を励ましてきた「うた」の力も併せて伝えるイベントにしたいとの思いが込められている。
 これまで県内8市町村で開催。「平和」を前面に掲げたコンサートではないが、国内トップミュージシャンとなったBEGINが「自分たちが何をもって役に立てるのかと毎年向き合っている」(比嘉)という。
 出演メンバーの人選は「歌力(うたぢから)のある人」と決めている。過去には忌野清志郎、さだまさし、原由子、南こうせつ、古謝美佐子、MONGOL800、夏川りみら国内、県内の実力派を招いてきた。
 デビューから35周年。
若い世代も強く意識し、未就学児や小中学生を無料にしたり、若いアーティストを起用したりすることにも積極的だ。
 25回目のコンサートにはBEGIN、森山良子、川中美幸、中村耕一、エルボーズ、宮良あゆみらが出演。入場料は一般7千円、高校生3500円(未就学児・小中学生は無料)。問い合わせはピーエムエージェンシー、電話098(898)1331。
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