【南風原】野球を基に考案された5人制の「ベースボール5」の普及に取り組む琉球シーホース(高良真助代表)は4月から、南風原町宮平のドリームコートで初心者向けの少人数の野球教室を開いている。野球やソフトボールの競技人口を増やすのが目的で、町内の10歳以下の男女約10人が参加。
ボールを投げる、取る、打つ動作を学んでいる。高良さんは「8月ごろには学童野球のチームをつくりたい」と目標を語る。(南部報道部・国吉聡志)
 野球教室が開かれるのは毎月2回。フットサルコートで、当たっても痛くないように、ベースボール5用の軟式ボールを使う。5月18日にあった教室では参加者が2チームに分かれ約90分間汗を流した。
 石垣市出身の高良さんはかつて石垣島の少年野球チーム、真喜良サンウェーブのスタッフとして、小学生時代の平良海馬投手(西武)らを指導した。3年前に南風原に移住。近年は野球やソフトボールの競技人口の減少に危機感を抱き、普及に力を入れる。
 指導で心がけているのは、褒めて伸ばすこと。「野球やソフト、ベースボール5の基本動作は皆一緒。最初はできなくて当然。大人の暴言なども野球の競技人口が減少する原因の一つだと思う。
叱らずけなさず、ゆっくり教えて伸ばしたい」と語る。
 高良さんは、投げる動作を教える際、頭の後ろに腕を回しながら体全体をゆっくりひねりながらボールを投げてみせた。「体全体を使わないと遠くにボールは投げれない。でも、とても難しいんだよ。ゆっくりやってみようね」
 子どもたちは終始笑顔でボールを追いかけ、大人たちは「ナイスプレー」の声で盛り上げた。シーホース監督の徳田亜美さん(33)は「私もソフトボールの選手で、幼い頃はバレーにも打ち込んだ。ボールと触れ合う楽しさを通じて、ソフトや野球を目指す子どもが出てくればうれしい」と語った。
 津嘉山幼稚園に通う當銘輝大(らいと)さん(5)を連れて参加した、父の大吾さん(37)は「野球の楽しさを理解して集中力も磨いてほしい」と期待していた。
 シーホースの活動や野球教室の詳細は、高良さんのフェイスブックから。
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「褒めて伸ばす」少人数の野球教室 西武・平良投手の元指導者 競技人口の増加目指す
ボールを取る練習に励む子どもたち=5月18日、南風原町宮平のドリームコート
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