沖縄県の竹富町議会(大久研一議長)は13日の6月定例会最終本会議で、九つの有人島を抱える町内への来島者に1人当たり千円を課税する「竹富町訪問税条例案」を賛成10、反対1で可決した。総務省の同意と約1年の周知期間を経て、2026年度中に徴収を開始する計画。

 沖縄県内の自治体では伊平屋村などが船での入島者に環境協力税の名称で課税しているが、訪問税の導入は初めて。
 竹富町の西表島、竹富島、黒島、小浜島、波照間島、鳩間島など人気の観光地で多くの観光客が訪れる一方、ゴミの処理や水道施設の整備など財政負担が大きいのが課題だった。
 条例によると、船舶と航空機で町内の各島への来島者を「訪問者」としている。
 町民と町内への通勤者や未就学児、修学旅行や教育・行事活動に参加する児童生徒と引率者、障がい者などは課税免除する。
 1年分を一括納付する「年払い制度」は1人当たり5千円で、何度訪れてもそれ以上徴収されない。
 訪問税は財源の使途に自由度がある法定外普通税。町は総務省同意後、パブリックコメントを実施しながら具体的な徴収方法を検討する。
 採決で公明の三盛克美氏が反対した。
西表島など9島の観光客らに訪問税導入 沖縄・竹富町議会が条例...の画像はこちら >>
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